今週の注目レース

武蔵野ステークス(GⅢ)

東京競馬場 1600メートル(ダート)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

モズアスコット

牡6歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:Frankel
  • 母:India
  • 母の父:Hennessy
ここに注目!

芝の2018年安田記念、ダートの2020年フェブラリーSを制した二刀流。今年も芝・ダートを問わずに走っているが、今回は3戦連続のダート1600メートル戦となる。実績と舞台適性の高さから、ここは不動の中心と言える。

前走のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ。盛岡・ダート1600メートル)は強気の競馬を披露。それまであまり見られなかった先行策から、4コーナーで先頭に立った。最後は追い比べでアルクトスにクビ差だけ敗れたが、同馬の勝ちタイム1分32秒7はダート1600メートルのJRAレコードを上回っていたように、ハイレベルな一戦だった。騎乗した横山武史騎手も「クビ差だったので勝ちたかったけど、GⅠ2勝馬の意地を見せてくれました」と評価していた。東京のダートコースは2月の根岸SとフェブラリーSで2戦2勝。共に中団からパワフルに差し切った。怪物フランケルの仔が、ここでも大きく崩れるシーンは考えづらい。

サンライズノヴァ

牡6歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ゴールドアリュール
  • 母:ブライトサファイヤ
  • 母の父:サンダーガルチ
ここに注目!

2018年の本レース優勝馬。東京コースで6勝を挙げているように、武器の末脚が存分に生きる舞台設定だ。前走のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ。盛岡・ダート1600メートル)は前が残る展開で差し届かず4着。得意のコースならもっとやれるはずだ。

前走のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ。4着)当日は、レース前からの降雨で脚抜きのいい稍重馬場。上位3頭は4コーナーで3番手以内にいた馬で、いつも通り中団で脚をためた本馬には厳しい面もあった。それでも、今年に入ってからはフェブラリーSで3着、かしわ記念(JpnⅠ。船橋・ダート1600メートル)も3着、前々走のプロキオンSは勝利して好調ぶりをアピールしている。それまでになかった先行策で5着に敗れた昨年の武蔵野Sから、従来の末脚勝負に戻して戦績が安定してきたイメージだ。何より東京・ダートコースは、15戦で9連対(6勝、2着3回)している絶好の舞台。いつも通りの鋭い伸びに期待したい。

タイムフライヤー

牡5歳

調教師:松田国英(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:タイムトラベリング
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

昨年の本レース2着馬。前走のエルムSを鋭く差し切り勝ち。これが2017年ホープフルS以来のうれしい重賞勝利となった。秘めるポテンシャルは確かで、すっかりダートに順応した今なら、上位候補の一頭となる。

ダート重賞初勝利となった前走のエルムSは、中団の外を追走。3コーナーから進出を開始し、4コーナーでは先頭を射程圏内に入れると、最後はウェスタールンドとの一騎打ちを2馬身差で制した。騎乗したC.ルメール騎手は「状態が良かったですし、リラックスもしていました。前回がいい競馬だったので、自信がありました」と明るかった。芝の2歳GⅠを制したが、昨夏にダート路線に転向。昨年の武蔵野Sでは2着に好走しているものの、ここに来てダートに適応した印象だ。目標はチャンピオンズC。モズアスコットに続く芝・ダート2部門でのGⅠ制覇の偉業へ向け、ここもしっかりと結果を残したいところだ。

エアスピネル

牡7歳

調教師:笹田和秀(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:エアメサイア
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

2016年のクラシック戦線で活躍した素質馬。前々走のプロキオンS(2着、稍重)からダート路線に転向した。前走のエルムS(7着)は初の良馬場のダートに戸惑った様子。芝でもスピードは際立っていただけに、脚抜きのいい馬場なら巻き返し可能だろう。

約1年ぶりの実戦で、初ダートだった前々走のプロキオンSが好内容。中団の外を手応え抜群に追走し、ラストは外からダートの実績馬サンライズノヴァの強襲に屈した形にはなったが、厳しい条件が重なった中で価値のある2着だった。前走のエルムSは良馬場でパワーを要する馬場コンディション。直線で伸び切れず7着に敗れ、騎乗した武豊騎手は「4コーナーまではいい感じでしたが、追って伸びませんでした。締まったダートのほうがいいでしょう」と振り返った。タフなダートを1度経験した今回は、変わり身が期待される。皐月賞4着(5位入線繰り上がり)、日本ダービー4着、菊花賞3着の素質馬。新たな戦いの場に慣れさえすれば、一線級とも渡り合えるはずだ。

ケンシンコウ

牡3歳

調教師:小西一男(美浦)

  • 父:パイロ
  • 母:マトゥリアルカ
  • 母の父:クリプティックラスカル
ここに注目!

不良馬場の前走・レパードSを7番人気で制覇。勢いのままにハナに立つと、最後まで後続を寄せつけず、コースレコードでの勝利だった。前々走のユニコーンSで3着など、この舞台での実績も十分。3歳馬の成長力も含めて大きく期待したい一戦だ。

前走のレパードSは驚きの逃走劇。それまでは末脚を武器にする競馬だったが、前走は1枠1番から抜群の手応えでハナを奪うと、不良馬場ともマッチして影も踏ませぬスピードでゴールへ。トランセンドが2009年に樹立したコースレコードを0秒3更新する1分49秒2のタイムで優勝した。騎乗した丸山元気騎手は「逃げたくなかったけど、先頭に立ったらリラックスして走れました。4コーナーも直線も手応えは抜群で、終わってみれば強かったです」と、目を丸くする勝ちっぷりだった。歴代のレパードS勝ち馬はGⅠ・JpnⅠ計4勝のトランセンドや、同10勝のホッコータルマエなどダートの名馬がズラリ。スターホースの登竜門を突破した3歳馬の秋初戦に注目したい。

デュードヴァン

牡3歳

調教師:加藤征弘(美浦)

  • 父:Declaration of War
  • 母:ジェラスキャット
  • 母の父:Tapit
ここに注目!

1番人気に支持された前走のレパードSは4着で、ここは巻き返しを期す一戦だ。東京・ダート1600メートルは、前々走のユニコーンS2着を含め、3勝、2着1回と、とにかく走る舞台。他世代の馬が相手でも、十分にやり合える資質を備えている。

前走のレパードSは、絶好の4番手の内をゲット。作戦通りに運んでいたように見えたが、4コーナー手前で鞍上の手応えが怪しくなり、最後は必死に追ったが4着に敗れた。騎乗した川田将雅騎手は「直線は外に出して欲しいという指示でしたが、左右の馬に伸び負けている現状を見ると、1800メートルは長いのかもしれません」と距離に敗因を求めた。東京・ダート1600メートルは、メイクデビュー東京、1勝クラス・カトレア賞、オープン特別・青竜Sで1着、ユニコーンSは2着と抜群の成績を残してきた。唯一の敗戦であるユニコーンSも、勝ち馬が先月のシリウスSを勝ったカフェファラオなら、評価を落とす必要はないだろう。得意の舞台でリベンジを果たしたい。

ワンダーリーデル

牡7歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:スタチューオブリバティ
  • 母:アストレアピース
  • 母の父:マヤノトップガン
ここに注目!

昨年の本レース優勝馬。中団後ろから一気に差し切った末脚は見事だった。それ以降は3着以内に入れていないが、今年のフェブラリーS4着など地力の高さは見せている。7歳秋でも明確な衰えは感じられず、ここでも軽視はできないだろう。

9番人気だった昨年の武蔵野Sは、速い展開の中で脚を温存し、中団後方からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン35秒0(推定)の末脚で一気に差し切った。騎乗した横山典弘騎手は「自在性がありますし、強い競馬でした。ベストポジションが取れました」と納得の口ぶり。レース6日前にこの世を去った母の父マヤノトップガンに捧げる勝利となった。それ以降は7戦中4戦で5着以内に健闘しており、フェブラリーSも勝ったモズアスコットから0秒6差の4着と、東京のマイル戦で戦えることを示している。今回、条件は好転しているだけに、昨年のような差し馬向きの展開になれば巻き返しが期待できる。

レピアーウィット

牡5歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ヘニーヒューズ
  • 母:ランニングボブキャッツ
  • 母の父:Running Stag
ここに注目!

全兄が2013年の朝日杯フューチュリティSを制したアジアエクスプレスという良血馬。前走のオープン特別・ラジオ日本賞(中山・ダート1800メートル)を好位から押し切っており、その好調ぶりが目を引く。今年のマーチSで3着の実績があるだけに、重賞でも侮れない。

前走のオープン特別・ラジオ日本賞は2番手を追走し、4コーナーで先頭へ。直線でロードアクシス(2着)に1度前へ出られたが、差し返して5勝目をマークした。騎乗した石橋脩騎手は「すごく落ち着いていました。3コーナーでも気持ちが入っていましたし、直線で盛り返す余裕もありました。これなら重賞でも通用すると思います」と称賛した。直線で鋭く追い上げた今年のマーチS(3着)のような末脚も秘めるものの、これまで4コーナーを3番手以内ならば5戦4勝、2着1回と抜群の成績を残しており、先行策での安定感は際立っている。一歩ずつクラスを上がり、前走でオープンクラス初勝利。もう重賞に手の届くところまで来ている。

(高木 翔平)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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