注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。
グレード制が導入された1984年以降、1999年までの京王杯スプリングCは、計16回のうち8回で単勝1番人気馬が勝利を収めていた。しかし、2000年から2019年までの計20回では、単勝1番人気馬の成績は〔2・0・2・16〕(3着内率20.0%)となっており、優勝を果たしたのは2013年のダイワマッジョーレと2019年のタワーオブロンドンだけである。2012年に3連単179万4700円の高額配当が飛び出すなど、波乱の決着も少なくない。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の枠番別成績を見ると、8枠の馬は3着内率8.0%と苦戦している。また1枠と2枠も、それぞれ3着以内に入った馬の数は2頭にとどまっている。内外極端な枠に入った馬は評価を下げるべきだろう。〔表1〕
枠番 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 0-0-2-15 | 0% | 0% | 11.8% |
2枠 | 0-1-1-16 | 0% | 5.6% | 11.1% |
3枠 | 2-1-2-14 | 10.5% | 15.8% | 26.3% |
4枠 | 0-1-3-16 | 0% | 5.0% | 20.0% |
5枠 | 3-1-0-16 | 15.0% | 20.0% | 20.0% |
6枠 | 1-2-1-16 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
7枠 | 4-2-1-16 | 17.4% | 26.1% | 30.4% |
8枠 | 0-2-0-23 | 0% | 8.0% | 8.0% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は、“東京競馬場で行われた500万下(現1勝クラス)以上、かつ出走頭数が11頭以上のレース”において優勝経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率3.3%と苦戦している。今回と同じ東京コースで、前記した条件のレースを優勝した実績がある馬を重視したいところだ。〔表2〕
優勝経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 10-8-10-74 | 9.8% | 17.6% | 27.5% |
なし | 0-2-0-58 | 0% | 3.3% | 3.3% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭中15頭は、“前年以降のJRAのオープンクラス、かつ1600メートル以上のレース”において5着以内となった経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率6.7%と苦戦している。今回よりも長い距離の重賞やオープン特別で好走したことがある馬は高く評価したい。〔表3〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 4-5-6-35 | 8.0% | 18.0% | 30.0% |
なし | 2-1-0-42 | 4.4% | 6.7% | 6.7% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭は、いずれも前走の馬体重が470キログラム以上だった。特に、前走の馬体重が500キログラム以上だった馬は3着内率31.7%と優秀な成績を収めている。近年の傾向を重視するならば、各馬の馬体重にも注目してみよう。〔表4〕
(伊吹 雅也)
前走の馬体重 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
470kg未満 | 0-0-0-21 | 0% | 0% | 0% |
470kg以上500kg未満 | 2-3-0-28 | 6.1% | 15.2% | 15.2% |
500kg以上 | 4-3-6-28 | 9.8% | 17.1% | 31.7% |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。