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ホプキンズ/スイッツァランド
合田's Viewの中でも記したが、過去の傾向はアメリカ調教馬優勢と出ている。同じ競走条件(ダート1200メートル)で行われた2月のリヤドダートスプリント(G3・サウジアラビア)も、アメリカ調教馬によるワンツーフィニッシュとなっており、ここもアメリカ勢から入るのが常道だろう。
5頭いるアメリカ調教馬の中でも1番手にとりたいのが ホプキンズだ。前走のパロスヴァーディスS(G3・アメリカ)を制したのが重賞初制覇だったが、その内容が秀逸。最初の2ハロン通過が21秒80で、半マイル通過が44秒10というハイペースになった中、楽に2番手を追走して、残り1ハロンで先頭に立った後に2馬身1/4突き抜けたレースぶりは、G1級の能力を感じさせるものだった。シベリウスというアメリカ調教馬が1番枠を引き、同馬が逃げると思われるが、これを好位で追走するであろうホプキンズが、前走と同じような競馬に持ち込むとみる。
昨年のこのレースの勝ち馬スイッツァランドが2番手。持ち前の鋭い末脚を繰り出し、今季初戦のドバウィS(G3・UAE)を快勝。9歳にして全く衰えのないことを示している。
2頭のセレクションには入らなかったが、強烈な決め手を持つリメイク、レッドルゼルが、大勢を逆転する可能性もおおいにあるとみている。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
サウンドマネー/レモンポップ
昨年に続くこのレース連覇を狙うスイッツァランド。能力もコース適性も高い馬だと思うが、この12か月間で1度しか実戦を使われていないというローテーションはおおいに気になるところだ。1月に走ったドバウィS(G3・UAE)では勝利を収めているが、アメリカや日本から強豪の参戦があるここは、前走よりもはるかにメンバーが強く、狙いを下げたいと思う。
中心は、スイッツァランドと同厩舎のサウンドマネーとした。スーパーサタデーに行われた地元の前哨戦マハブアルシマール(G3・UAE)の勝ち馬だが、その内容が非常に良く、強敵相手のここでも通用すると判断した。
相手は、日本調教馬のレモンポップとする。2歳時に1300メートルのレースを走ったことがあるが、1200メートルの距離に挑むのは今回が初めてで、それは確かに懸念材料ではあるのだが、様々な条件を克服して100パーセントの連対率を誇っているこの馬の堅実性を考えると、この距離でも持っている能力を存分に発揮してくれるとみる。
2頭のセレクションからは漏れてしまったが、このレース2年連続で2着に入っているレッドルゼル、前走リヤドダートスプリント(G3・サウジアラビア)2着のガナイト、アメリカ西海岸から参戦してきたホプキンズらも、争覇圏にいる馬たちとみている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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