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インスパイラル/プロスパラスヴォイッジ
現地のオッズで1番人気になりそうなのは、英2000ギニー(G1・イギリス・芝1600メートル)とセントジェームズパレスS(G1・イギリス・芝1590メートル)を連勝しての参戦となるコロエバスだが、出走を予定していた7月27日のサセックスS(G1・イギリス)の2日前に、軽い脚部不安を発症して同レースを回避。その後はここを目標に順調に調整されており、出走してきた以上は完調と見るべきかもしれないが、同馬主・同厩舎のネイティヴトレイルの登録を最後まで残していたように、陣営もコロエバスの調整度合に一抹の不安を抱いていた節がある。ここは軽視したい。
本命には、今季初戦のコロネーションS(G1・イギリス・芝1590メートル)のレース振りが非常に鮮やかだったインスパイラルを推したい。前走ファルマスS(G1・イギリス・芝1600メートル)では圧倒的1番人気を裏切り2着に敗れ、デビュー6戦目にして初の敗戦を喫したが、日本式にいうところの「二走ボケ」だった可能性が高いと見ている。9日に行われた最終追切りの動きは抜群で、ここは本領を発揮すると見る。ファルマスSで実際にインスパイラルを破っているプロスパラスヴォイッジを2番手評価としたい。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
プロスパラスヴォイッジ/エレヴァン
今年のジャックルマロワ賞を勝つのは、イギリス調教の3歳馬であろうと見ている。すなわち、英2000ギニー(G1・イギリス・芝1600メートル)とセントジェームズパレスS(G1・イギリス・芝1590メートル)を連勝中のコロエバス、7月8日にニューマーケットで行われたファルマスS(G1・イギリス・芝1600メートル)の1・2着馬プロスパラスヴォイッジとインスパイラルの、3頭が優勝候補だ。ここに至る臨戦態勢、ジャックルマロワ賞の舞台となるドーヴィルの直線コースに対する適性などを考慮し、筆者の本命はプロスパラスヴォイッジとしたい。
穴馬を1頭挙げるとすれば、ここまで無敗で来ているフランス調教の3歳馬エレヴァンを強調したい。G1を走るのはこれが初めてだが、レースを重ねる毎に成長を見せている。名門アガ・カーンの自家生産馬で、母がフランスのクラシックホースという血統背景。管理するのはフランスのチャンピオントレーナーJC.ルジェと、一気に頂点まで突き抜けるプロフィールを持つ馬である。
バスラットレオンも、4着だった前走のサセックスSを上回る成績をあげるだろう。(訳:合田直弘)ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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