海外競馬発売

ドバイシーマクラシック(G1)

メイダン競馬場 2410メートル(芝)南半球産馬3歳以上、北半球産馬4歳以上

発売開始時刻
日本時間3月27日(土曜)
ネット投票:午前7時00分
UMACA投票:営業最新情報」をご確認ください
発走予定時刻
日本時間3月28日(日曜)午前1時10分

2021年ドバイシーマクラシック識者の見解

  • 注記:バークシャーロッコは3月27日(土曜)午後4時40分出走取消

太字はドバイシーマクラシック出走予定馬
3月26日(金曜)時点での情報を基に執筆

レーティング、実績上位馬が順当に優勝候補

メイダン競馬場に舞台が移った2010年から前回開催の2019年までの10年間で、日本馬はのべ18頭がドバイシーマクラシック(G1・UAE)に参戦した。その成績は1着1回、2着4回、3着3回で、馬券圏内となる3着以内にはのべ8頭が食い込んでいる。この8頭が、出走した年の前年のワールドベストレースホースランキングで獲得していたレーティングは以下の通り。

2010年2着のブエナビスタ(牝馬)117、2013年2着のジェンティルドンナ(牝馬)122、2014年1着のジェンティルドンナ(牝馬)117、2015年3着のワンアンドオンリー119、2016年2着のドゥラメンテ121、3着のラストインパクト118、2019年2着のシュヴァルグラン119、3着のスワーヴリチャード121

日本馬で馬券に絡むには牝馬で117、牡馬なら119のレーティングが必要だったことがわかる。今年出走する日本馬のレーティングはクロノジェネシス(牝5歳)が合格ラインを上回る121で、ラヴズオンリーユー(牝5歳)は114。外国馬に目を転じるとトップのモーグル(牡4歳)が121、ミシュリフ(牡4歳)が120(サウジカップ(サウジアラビア)優勝によって最新のレーティングは122)、チャンネルメイカー(せん7歳)が120。以下、昨秋の英セントレジャー(G1・イギリス)で2着したバークシャーロッコ(牡4歳)は116、3月6日のドバイシティーオブゴールド(G2・UAE)で初重賞制覇を飾ったウォルトンストリート(せん7歳)、2着のドバイフューチャー(せん5歳)、今回が重賞初挑戦となるシムシアー(せん5歳)の3頭はいずれも115に遠く及ばず。地元の利を有しても苦戦は免れない。

春秋のグランプリレースを制したクロノジェネシスは、ブエナビスタやジェンティルドンナに勝るとも劣らない名牝であることに異論はないだろう。これが海外初挑戦だが、半姉ノームコア(父ハービンジャー)は昨年の香港カップ(G1・香港)に快勝し、近親のキャプテンスティーヴはナドアルシバ競馬場で行われたドバイワールドカップ(G1・UAE)で逃げるトゥザヴィクトリーを破って優勝と、血統的にも勝ち馬に相応しいものを秘めている。

  • クロノジェネシス

  • モーグル

ライバルもモーグルに絞れそうだ。パリ大賞(G1・フランス)で退けたインスウープは、のちの凱旋門賞(G1・フランス)2着馬。香港ヴァーズ(G1・香港)では地元最強のエグザルタントを3馬身突き放すなど、この距離なら引けを取らない。

サウジカップ優勝でイギリスのブックメーカーが1番人気に推すミシュリフは危ない人気馬になる可能性がある。2100メートルの仏ダービー(G1・フランス)勝ちはあるものの、2400メートル(レースは2410メートル)は初めて。短期間で2度の中東遠征、ダートから芝への舞台替わりなど不安材料がそろっていて強くは推せない。単騎の逃げをスタイルにするチャンネルメイカーはヨーロッパや日本に比べて層の薄いアメリカでG1を勝ってきたが、ここはメンバーが一段と強くなる。展開によるまぎれは望めそうもない。頭を悩ませるのがラヴズオンリーユーの取捨で、レーティングは足りないものの、オークス(GⅠ)ではクロノジェネシス(3着)をねじ伏せていて潜在能力は確か。前走の京都記念(GⅡ)優勝が復活の予鈴だとすれば、要注意の1頭と言えるだろう。

優勝候補はクロノジェネシスモーグルミシュリフチャンネルメイカーはうまく立ち回ったとしても連下評価が妥当。ラヴズオンリーユーに一角崩しの期待を託すこととする。

  • 文:奥野 庸介
  • ミシュリフ

  • ラヴズオンリーユー

奥野庸介(おくの・ようすけ)

1955年(昭和30年)北海道小樽市生まれ。1979年に有限会社サラブレッド・インフォメーション・システムに入社し、現在、代表を務める。ターフライターとしても海外の競馬情報を雑誌、新聞、テレビ等で発信し続けている。

太字はドバイシーマクラシック出走予定馬
3月26日(金曜)時点での情報を基に執筆

ヨーロッパ競馬中距離路線の主軸となることが期待されるモーグル

権威あるドバイワールドカップデーが、今年は無事に開催されることになった。そして、期待通りの好メンバーが集まったのが、総賞金500万アメリカドル(約5億1500万円。1アメリカドル=103円で換算)のドバイシーマクラシック(G1・UAE)だ。日本、アメリカ、イギリス、アイルランドなどのトップホースが集結し、出馬表を見ているだけでワクワクしてくる。

12月の有馬記念(GⅠ)を含めて、2020年に2つのGⅠを制した最上級の牝馬クロノジェネシス(牝5歳)が、満を持して、初の海外遠征に挑んできた。斉藤崇史調教師が管理するこの5歳馬が、ここで、プリンス・ファイサルの自家生産馬であるミシュリフ(牡4歳)を相手に戦うことになるとは、少々想定外だったかもしれない。2月20日に行われた、総賞金2000万アメリカドル(約20億6000万円)の世界最高賞金競走サウジカップ(サウジアラビア)を、完璧なレースぶりで制したミシュリフは、同時に、仏ダービー(G1・フランス)勝ち馬でもある。しかし、だ。イギリスのチャンピオントレーナーであるJ.ゴスデン調教師が管理するミシュリフが、2400メートル級の距離を走るのは、今回が初めてである。これは懸念すべき材料である。さらに、ダートから芝へ戻ってくるという今回の状況は、馬を戸惑わせるのに充分な要素となりうると、私は見ている。

サウジアラビアのレースの後、一旦ニューマーケットに戻り、改めてドバイに輸送されたミシュリフに対し、ネオムターフカップ(サウジアラビア)に出走して2着となった後、サウジアラアビアから直接ドバイのメイダン競馬場に輸送されたのが、W.モット厩舎のチャンネルメイカー(せん7歳)だ。前走は距離が2100メートルだったのに対し、ドバイシーマクラシックは2410メートルで、これはこのアメリカのターフチャンピオンにとって、ベストの距離である。

2400メートル級での実績という点で、チャンネルメイカーに負けていないのが、クールモアが所有し、アイルランドのチャンピオントレーナーであるA.オブライエン調教師が管理するモーグル(牡4歳)だ。3歳シーズン後半に大きな進化を見せ、パリ大賞(G1・フランス)と香港ヴァーズ(G1・香港)を制している同馬だが、この2勝をいずれもアウェイの舞台で挙げている点は、注目すべきポイントだと見ている。4歳を迎え、更なる成長が見込まれており、2021年のヨーロッパ中距離路線における主軸となることが期待されている。クロノジェネシスも非常に魅力的ではあるが、私はモーグルを本命とした。

  • モーグル

  • クロノジェネシス

ドバイシーマクラシックにおける日本からのエントリーは、クロノジェネシスだけではない。矢作芳人調教師が送り込んだラヴズオンリーユー(牝5歳)も、クロノジェネシス同様に5歳の牝馬である。2019年のオークス(GⅠ)優勝馬であるラヴズオンリーユーは、その後しばらく、同馬に高い期待を寄せる周囲を落胆させる競馬を続けていたが、2月14日の京都記念(GⅡ)を勝って、鮮やかな復活を果たした。臨戦態勢としては、有馬記念から直行のクロノジェネシスより、京都記念を使ったラヴズオンリーユーの方が、好ましく見える。

イギリスからは、A.ボールディング調教師が管理するバークシャーロッコ(牡4歳)もドバイシーマクラシックに参戦する。同馬は今年2月、カタールで行われたエミールトロフィーに出走して2着となっており、遠征に対する高い適性を持つことを実証している。また、この4歳馬は昨年秋の英セントレジャー(G1・イギリス)で2着となっており、ステイヤーとして高い資質を持つこともまた立証している。だが、2400メートル級のここで、これだけの強敵を相手に好走するには、現時点では力不足と見る。

ゴドルフィンはこのレースに、ウォルトンストリート(せん7歳)とドバイフューチャー(せん5歳)の2頭を送り込んできた。両馬は、スーパーサタデー(3月6日)に行われた、本番と同競馬場・同距離のドバイシティーオブゴールド(G2・UAE)で、1・2着した馬たちだ。すなわち、メイダン競馬場のコース実績がある馬たちである。だが、ドバイシティーオブゴールドとここでは、相手関係がまるで違い、よほど大きな上積みを見せない限り、彼らがここで好走するのは難しいだろう。

同じことは、バーレーンを拠点とするF.ナス調教師が管理するシムシアー(せん5歳)にも言えることだ。昨年11月、2000メートルのバーレーンインターナショナルトロフィー(バーレーン)を鮮やかに制しているが、レースの水準としては、残念ながら高いものではなかった。

私のセレクションは、モーグルクロノジェネシスミシュリフラヴズオンリーユーチャンネルメイカーの順番である。

  • 文:Emma Berry
  • 訳:合田 直弘
  • ミシュリフ

  • ラヴズオンリーユー

Emma Berry(エマ・ベリー)

ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。

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当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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