CMY仮(0020)変化に動じない馬でしたね。栗東の水が合うのか、馬が日に日によくなってきました。それでも、疲れが残っていないか心配でしたから、トライアルは半信半疑でした」 10月12日のローズSは、ゴール前でようやく2着馬を競り落とす、クビ差の辛勝だった。「折り合いだけつけておいて、それで負けたら仕方がないという競馬でしたが、着差は僅かでも、完璧でした」 そう振り返る小島は、それまで感じたことのない重圧に襲われていた。「オークスまではまったくプレッシャーはなかったのですが、女王杯のトライアルを使ってから状態がよくなっていただけに、次も獲らなくては、という思いが強くなったんです。もし負けたら、春の二冠を獲った意味もなくなってしまうのではないか、と」 そして牝馬三冠を締めくくる、11月2日の第11回エリザベス女王杯。ラモーヌは、スローな流れのなか、包まれるのを嫌って好位につけ、4コーナーで早くも先頭に立った。直線入口、クイーンCで負かされたスーパーショットの外に併せ、内に閉じ込めるようにしてからスパート。立て直してから外に持ち出したスーパーショットが猛然と追い込んできたが、半馬身差でしの4コーナーを回ったところでポットテスコレディ(内)と抜け出し、ラスト200㍍は一騎打ち。最後はクビ差で振り切り女王の貫録を見せたトライアルと三冠全レースでコンビを組んだ河内洋騎手JRAH.Imai / JRAH.Imai / JRA次第に強くなっていったプレッシャー。三冠制覇後に初めて涙を流した。道中は5、6番手を進み、3コーナーの坂下で3番手。4コーナーでは早々と先頭に立ち、その勢いのまま後続の追い上げを封じて牝馬三冠を達成したエリザベス女王杯 1番人気エリザベス女王杯トライアルローズS
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