K9)KCMY牝馬クラシック二冠制覇はもちろん、このころから早くも、史上初の牝馬三冠制覇の期待がかけられていた。 オークスでは、スタート直後につまずくも、リズムを崩すことなく、道中は中団より少し前で待機。ラスト800㍍付近で馬群に隙間ができると上がって行き、直線で馬場の外目を力強く伸び、2着のユウミロクを2馬身半突き放して圧勝した。「終わってみれば桁が違うという感じです。本当に強い馬ですね」 レース後、河内はそう言ってラモーヌを讃えた。 5月29日、ラモーヌはメジロ牧場に放牧に出された。そして8月6日、函館競馬場の奥平厩舎に移動する。 しかし、夏負けがひどかったため、函館に来てから1週間ほどで美浦トレセンに戻し、厩舎で全身に笹針治療を施すことになった。小島はこう話す。「針を打ってから5日ほど休ませて、2日ほど人が乗って運動し、10日ほど経ってから馬場入りさせました。ガタついて、緩んでいたのがずいぶんよくなりました。春の疲れも溜まっていたのでしょうね。夏をいかに過ごすかが、走る馬ほど大切になってくるということを学びました」 10月の初め、ラモーヌと小島は牝馬三冠制覇に向け、栗東に移動した。 春も滞在した出張厩舎はまだ新しく、一頭ずつ仕切られた馬房の上に人が寝起きする部屋があった。「馬の気配や息づかいが伝わってきました。前ガキしたこともわかるくらいの位置関係です。ラモーヌは、環境のJRA半信半疑だったトライアルは着差は僅かでも完璧な内容スタートでつまずくも、河内洋騎手は冷静に距離のロスを考えて内めを進む。直線、坂を駆け上がってオークス 1番人気道中は中団やや後方を進み、最後の直線では馬群を割って末脚を発揮。早めに先頭に立ったダイナアクトレスを一気に交わして1馬身半の差をつけたオークストライアルサンスポ賞4歳牝馬特別
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