JRA Dressage Training
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ホワイミー号 [5歳 ハノーファー]徒歩作業準備段階ドイツ研修レポート❷11ヨーロッパでの若馬の調教を見てきて受けた印象は、私が思っていたよりもかなり早い時期からピアッフェ、パッサージュの調教を始めるということであった。これらは、グランプリホースになるための必要不可欠かつ最重要項目であるが、馬の先天的な能力に大きく左右されるので、早い時期から教育してその能力を見極める必要があるのだろう。WHY ME号は現在5歳であるが、当然の如くこの訓練を開始する時期である。調教は、徒歩作業から始める。サイドレーンを装着して頭頸を安定させる。その状態で困難なく停止から常歩発進、速歩発進が7~8mの輪線上でできるようにする。第一段階 常歩と反応壁沿いの蹄跡上で馬を常歩で歩かせる。騎手は手綱を左手に持ち、馬の肩の位置に進行方向と逆向きに立つ。常歩から停止し、右手には長鞭を持ち、後肢に軽く当てて肢を上げる反応を確認する。第二段階 ゆっくりとした速歩発進前進気勢のある常歩であることを確認し、ゆっくりとした速歩にする。それが上手く行けば、停止してよく愛撫して褒める。第三段階 ハーフステップ徐々に収縮度を増していき、後躯を沈下させる。そして1、2歩でもハーフステップを踏んだら停止し、よく褒めて楽にする。◎注意点・サイドレーンの使用に慣れていること・サイドレーンが短くなり過ぎないこと・騎手の立つ位置が大きく変化しないこと・ 馬が蹄跡より内側に入ってきた場合は、左手で馬の顔を外へ向けて調整すること・馬が前に走り出すことがあれば、ただちに抑えることこれらの方法をシュミット氏は、私に2日間実演して見せてくれた。その後は問題がない限り私が実施しているが、実際にやってみるとかなりタフな作業になる。現段階では、馬が何を求められているのかを理解できていないために、そこから逃れようとする馬と衝突する場面もある。1人がハミを持ち、もう1人が鞭で追うという2人体制で行なう方法が最も効果があり、シュミット氏が手伝ってくれることもある。しかし、先ずは1人でできる技術を身に付けられるように努力していきたい。(2000年8月報告書より)094JRA Dressage Training

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