⑥最後は必ず入ったラインと同じラインに戻らなければならない。そのために、最後の4分の1の回転に入ったら戻るべきラインに騎手が視線を向けて、回転し過ぎることがないようにする。⑤回転の間は、内方姿勢の維持と回転のリズムとバランスを維持するために、騎手はどの扶助を使うか判断する。例えば、回転が速ければ外方手綱を控えて内方脚で抑える。外へ膨れれば、外方手綱と脚を使ってバランスを内方へ戻す。④「前進」の意識を持ちながら、外方手綱と脚を使って回転に入る(この馬の場合、外へ膨れやすいために前躯を回転させる意識を持つ必要がある)。③前進気勢のある、活発な駈歩であることを確認する。内方の騎座に乗り、外方手綱と外方脚を控えて完全に収縮したことを確認する。②「肩を内へ」をしながら、収縮駈歩を行う。①収縮駈歩の準備に入る。右ピルーエットの場合 左ピルーエット【問題点】この馬の左ピルーエットは、右とは大きく違い、後躯の沈下が不足してしまうのに加え、透過性も欠如してしまう傾向にある。【解決法】ピルーエットのトレーニングのほとんどをワーキングピルーエットに費やすべきと、私は考える。初期の調教段階であれば、尚更であろう。左ピルーエットでの問題も、ワーキングピルーエットの中で矯正するようにしている。特に、透過性はピルーエット中では絶対に必要なことで、透過していない状態であれば、当然それを強く求めることが大前提となる。ピルーエットに入る前の準備段階でのピルーエットキャンターで透過性を完全に求め、馬がそれを受け入れなければ、妥協することなく矯正しなくてはならない。外方手綱を支点に持ち、内方手綱を使って内方姿勢を正しくとり、馬が譲って透過性が生まれれば、コンタクトを楽にしてそれを馬自身に維持させるようにさせる。これら基本的作業が確立した状態で、ワーキングピルーエットを実施する。両方のピルーエットで重要なことは、トレーニングでは「前進」しながらの大きなピルーエットを主体として実施し、体勢を確実なものとしておくことである。(2007年8月報告書より)084JRA Dressage Training
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