JRA Dressage Training
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【第三段階】◎歩毎踏歩変換の実施方法1.左駈歩から右駈歩へ変換する合図を送るため、左脚を後ろへ引き、右脚は元の前の位置に戻す。それにより、左手前での着地後、馬は右へ踏歩変換をしようとする。2.馬が右駈歩へ変換している間に、左駈歩へ変換する合図を送るため、右脚を後ろへ引き、左脚は元の前の位置に戻す。それにより、右手前での着地後、馬は左へ踏歩変換しようとする。3.左駈歩へ変換する直前4.馬が左駈歩へ変換している間に、右駈歩へ変換する合図を送るため、左脚を後ろへ引き、右脚は元の前の位置に戻す。それにより、左手前での着地後、馬は右へ踏歩変換しようとする。068JRA Dressage Trainingその後は、4回継続を試みる。4回までが安定すると、歩毎踏歩変換は完成に近づいている。その後は1歩ずつ増やしていくとともに、完成度を高めていく。歩毎踏歩変換は、最終的には15回以上継続していくことが目標である。そのためには、馬の理解と協力がなくては成り立たない。馬の理解と協力とは、歩毎踏歩変換をするために必要な馬体のすばやい動きを馬自身が理解し、バランスを保って騎手の扶助に反応することである。理解の浅い初期の段階では、脚を使われることにより、前へ走り出す場合がある。それは、馬がバランスを前へ崩してしまい、踏歩変換をするためのパワーを十分に溜めることができず、結果的に踏歩変換を継続できなくなってしまうためである。人馬のバランスは常に後躯にあり、前躯が軽くなっている状態を維持しなければならない。よって、前へ走り出してしまう場合は、バランスを起こしながらゆったりと扶助を出し、馬が冷静に反応することがその先の歩毎踏歩変換の回数を増やして行くための道である。歩毎踏歩変換中に前へ行こうとする馬とは逆に、エンジンが切れるように前進意欲が減退し、前進気勢がなくなってしまう場合がある。この場合、騎手は脚の入れ替えの扶助の中に、前進意欲を掻き立てるよう脚での鼓舞が必要になる。歩毎踏歩変換中は、騎手は上体をやや起こし、騎座からのプッシュもなくしてはならない。騎手が1歩毎に下を覗き込みながら上体を左右に揺らしたり、前かがみになってしまうことも、騎座からの推進とそれを受けるコンタクトがなくなるので前進気勢の減退に繋がる。よって、このような馬には歩毎踏歩変換に入る前にしっかりと前進気勢を持たせ、それをハミで受けた状態を作り、変換中は騎座からの推進が真直ぐハミにぶつかり、それをコンタクトとして維持しながら実施すべきである。

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