JRA Dressage Training
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駈歩ジグザグハーフパスドイツ研修レポート❻する準備   ❶右内方姿勢をとり、ハーフパスへ   ←踏歩変換を実施   ⑥馬体を真直ぐにして1歩直進(踏歩変換の準備)     ⑤ハーフパスを継続しながら、馬体を真直ぐにする準備       ④         ③     ①~④正しい姿勢でハーフパスを実施           ②              ①左内方姿勢をとり、ハーフパスへ              ←踏歩変換を実施(新しい手前の内方手綱を             ❸馬体を真直ぐにして1歩直進              (踏歩変換の準備)           ❷ハーフパスを継続しながら、馬体を真直ぐに         ❶右内方姿勢をとり、ハーフパスへ       ショルダーフォアで右姿勢をとり、ハーフパスの準備     中央線引くと、踏歩変換を失敗する恐れがある)今月末には競技会があるため、より実践的なトレーニングが取り入れられている。その中で、グランプリ18項目にある4回の往復手前変換(ジグザグハーフパス)の訓練方法をまとめてみたい。ジグザグハーフパスは、基本的なハーフパスが正しくできることが大前提であり、運動を始める前には通常のハーフパスを実施し、その後中央線からジグザグを始める。注意点を以下に記した。・ 訓練の初めから経路にある3歩・6歩などとカウントしないで、歩数に拘らないようにする。・ ハーフパスが正しい姿勢で実施できていなければ、ジグザグを中断し、上手くいかなかった手前のハーフパスを蹄跡まで続ける。左右どちらかが苦手な馬の場合は、苦手な手前を悪いまま見過ごすことのないようにする。・ 踏歩変換の前に、馬を真直ぐにして1歩前進する。その際、新しい手前の内方手綱を引きながら踏歩変換をすると内方後肢の踏み込みを妨げることになり、大きな踏歩変換をすることができなくなる。私は、ジグザグハーフパス(6歩)を実施する際、1歩目から4歩目までは正しい姿勢を保ちながら大きく横へハーフパスをし、次の5歩目から馬を真直ぐにする準備に入り、6歩目では既に馬体は真直ぐの状態になっているようにしている。この際、馬の体勢がきちんと起き、バランスバックしながら踏歩変換の準備に入るようにしている。3歩目が中央線に来ることを目安にして、全体的なバランスを左右均等に保つ必要がある。踏歩変換の前に既に反対姿勢をとり、次の姿勢の準備をする方法もある。例えば、左ハーフパスから右ハーフパスに移行する際、左ハーフパスの6歩目が左駈歩のまま既に右姿勢をとっておき踏歩変換をする。しかし、この方法はハーフパスの後半が後躯先行になる可能性があるので注意が必要である。ちなみに、シュミット氏は常に最後の1歩は真直ぐという信念を持っている。ジグザグハーフパスは、ただ単に決められた歩数で実施するだけではなく、正しいハーフパスの姿勢、バランス、セルフキャリッジ、踏歩変換など全てが綺麗に整わなければ、7点以上の点数を得ることができない。(2007年5月報告書より)062JRA Dressage Training

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