JRA Dressage Training
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3.リズム、カダンス、インパルジョンは馬の身体能力によって差が出るものの、それぞれりも大切なことは、二蹄跡運動中もこのカダンスのある速歩を維持することであり、伸長速歩は素晴らしいが、ハーフパスになった途端にカダンスが失われるということになってはならない。この場合は、ハーフパスで横へ行くという意識よりも、カダンスを保つことを第一に優先し、浅い角度で僅かに横へ行くことから段階的に改善していくことが最善の方法であると思われる。レーニングを継続していれば、調教前と比べて大きな変化を感じることができるようになる。だろう。一番時間を掛けたことは、条件1の透過性を求めることであった。これら地道な改善によって、苦手であった駈歩運動は速歩運動よりも7点を多く得られるようになってきた。減却を行う際、拳を使う割合をできるだけ少なくするということである。私はこの馬に強く要求するあまり、推進よりも拳が強くなり、結果的に馬が強く引かれるハミを嫌って反抗し、頭頸の不安定を招く原因になることが分かった。がなくなり、馬にとっても楽になるからだ。そのためには、前進意欲を示した馬を尊重して、その動きに同調して乗っていかなければならない。この時、馬上でバランスを崩したり、手綱を引いたりすることは矛盾に繋がり、逆効果になる。の馬が持つ最大限の表現力を引き出す必要がある。そのために騎手は、2の段階で動いている馬の背に乗りながら、馬のバランスを起こしてスイングを求める。騎座を深くし、騎手の上体を起こすようにしながら馬のリズムを一定に保ち、1歩1歩を確実に、力強い速歩をするようにする。これらの条件が揃い、求めている速歩が得られた時点で二蹄跡運動を始める。何よ速歩は、3種の歩法の中で、一番改善しやすい動きであると私は考える。正しいトまた、この馬の駈歩運動の改善の際にも、上記の条件や方法が当てはまると言えるまた、このトレーニングを行う上で、気を付けなければならないことがある。それは、半(2007年9月報告書より)045運動の応用

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