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特別レース名解説 4回 中京競馬
【第1日】 12月12日(土)
●鳴海(なるみ)特別
 鳴海は、名古屋市緑区の地名。かつては東海道の宿場町であった。鳴海絞が有名。古代は海岸であり、鳴海潟と呼ばれていた。

●中日新聞杯(GIII)
 本競走は、昭和40年に創設された重賞競走。初年度は『中日杯』の名称で施行され、翌年に現在の名称に改められた。当時の中京競馬場は芝コースがなかったため、ダート1,800mで施行されていたが、45年に芝コースが新設されたことに伴い芝1,800mで施行されるようになった。なお、平成18年からは距離が2,000mに変更されている。施行時期は従来1〜3月であったが、12年より12月に移設され、3歳以上馬による競走となった。
 中日新聞社は、名古屋市に本社を置く新聞社。本競走は同社より寄贈賞を受けている。

●揖斐川(いびがわ)特別
 揖斐川は、岐阜県と三重県を流れる木曽川水系の河川。岐阜県揖斐郡揖斐川町の冠山を源流とし南流する。途中で木曽川、長良川と平行して流れ、河口附近の三重県桑名市で長良川と合流し、伊勢湾に注いでいる。

【第2日】 12月13日(日)
●スポーツ報知杯中京2歳ステークス
 本競走は、中京競馬場での2歳馬競馬の総決算として、昭和35年に『3歳優勝競走』から改称され創設された競走。57年に施行距離が現行の1,800mとなった。なお、平成10年より読売新聞中部支社から寄贈賞を受けている。

●豊明(とよあけ)特別
 豊明は、愛知県中部にある市。地名は酒造業を営んでいた伊藤家の屋号「豊倉屋」の「豊」と明治の「明」に由来する。市内には桶狭間の古戦場や、昭和28年に開設された中京競馬場がある。

●伊吹山(いぶきやま)特別
 伊吹山は、岐阜県と滋賀県の県境にある標高1,377mの山。琵琶湖国定公園に属する。ほぼ全山が石灰岩からなり、山麓にはセメント工場が多くみられる。山の大部分は草地で覆われ、薬草や特産種の植物が生育し、江戸時代から「伊吹百草」の名で知られていた。北東には中部山岳地帯、南東には濃尾平野や伊勢湾、西には琵琶湖が眼下に見られる。

【第3日】 12月19日(土)
●つわぶき賞
 つわぶきは、キク科の多年草。東北地方以南の暖地の海辺に野生する。その葉がフキに似ており、葉の表面がつやつや光っているので、艶蕗(つやふき)からつわぶきの名が付いたと言われている。10月頃から初冬にかけて、高さ50〜60cmの太い茎を立て、上方に枝を分けて、キクのような鮮黄色の美しい頭状花を開く。花言葉は「謙譲」。

●農林水産省賞典愛知杯(GIII)
 本競走は、昭和38年に創設された重賞競走。当時は外国産馬以外のすべての馬に出走資格が与えられていたが、47年に内国産種牡馬の奨励と保護の一環として、父内国産馬限定競走として施行された。平成16年からは牝馬限定の競走として改められ、18年より施行時期を12月に移設して現在に至っている。

●天竜川(てんりゅうがわ)特別
 天竜川は、中部地方を流れる全長213kmの川。長野県の諏訪湖に源を発し、伊那盆地・遠州平野を経て静岡県浜松市の東で太平洋に注ぐ。流域には佐久間ダムをはじめ多くのダムがある。

【第4日】 12月20日(日)
●香嵐渓(こうらんけい)特別
 香嵐渓は、愛知県豊田市にある渓谷。ここでは矢作川支流の巴川と足助川が合流している。渓谷には、江戸時代初期の寛永年間(1624〜1643)に付近の香積寺の僧が植えたという数千本のカエデがあり、清流と紅葉の名所となっている。

●納屋橋(なやばし)ステークス
 納屋橋は、名古屋市中区にある橋。古くから経済の中心地として名古屋を支えてきた堀川と広小路通に架かる橋。欄干には堀川開削の総奉行福島正則と郷土の三英傑である織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の紋所も見られる。

●犬山(いぬやま)特別
 犬山は、愛知県北西部にある市。市の西部には濃尾平野、東部には丘陵地が広がり、木曾川に面している国宝の犬山城がある。飛騨木曾川国定公園に属する日本ライン、犬山公園、入鹿池、明治村などがある。紡績、パルプ工業が盛んで、名古屋市の衛星都市化も進んでいる。

【第5日】 12月26日(土)
●樅の木(もみのき)賞
 樅の木は、マツ科の常緑大高木。日本特産で、本州・四国・九州の山地に自生する。樹皮は黒灰色。葉は線形で、小枝に2列に密生する。果実の松かさは直立して付く。庭木やクリスマスツリー、パルプ材に利用される。花言葉は「高尚」「崇高」。

●中京日経賞
 本競走は、昭和47年に日本経済新聞社から寄贈賞を受けて創設された競走。日本経済新聞は、明治9年(1876)年創刊の日刊紙。

●長良川(ながらがわ)特別
 長良川は、岐阜県と福井県の県境である大日岳に源を発し、岐阜県中央部を流れる川。岐阜県北部の山岳地帯を南流し、美濃平野を経て、三重県桑名市の東で伊勢湾に注ぐ。全長約166kmで揖斐川、木曽川とともに木曽三川のひとつである。夏の間行われる鵜飼は有名。

【第6日】 12月27日(日)
●矢作川(やはぎがわ)特別
 矢作川は、木曾山脈南部に源を発し、南西に流れ、愛知県中部を貫流して知多湾に注ぐ川。全長117km。豊田市内で明治用水に取水されるほか、西三河地方の上水道や工業用水に利用され、中京工業地帯の重要な水資源となっている。

●名古屋日刊スポーツ杯
 本競走は、平成15年に名古屋日刊スポーツ社より寄贈賞を受けて創設された競走。名古屋日刊スポーツは、昭和44年の創刊。名古屋本社は、大阪日刊スポーツ新聞社名古屋支社が分離独立して平成7年に設立された。

●尾張(おわり)ステークス
 尾張は、旧国名のひとつ。現在の愛知県の西部にあたる。東海道の一国で、畿内と東国を結ぶ交通の要地。国府と国分寺は今の稲沢市に置かれた。平安時代の律令施行細則である『延喜式』によれば、尾張は上国(一等国)で8郡あったと記されている。中世にかけては寺社や貴族の荘園となり、大屋氏、斯波氏、織田氏らの支配を経て、近世初めに徳川家康の子・義直の所領となった。明治5年(1872)に三河を併せて愛知県となった。