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平成8年(1996年) 第70回中山記念(GII)
サクラローレル VS ジェニュイン
どん尻からの逆襲
1996年 第70回中山記念(GII)
ナリタブライアンが壮絶な一騎討ちの末にマヤノトップガンをねじ伏せ、有史に残る激闘を制した阪神大賞典の翌日。春の天皇賞への伏線となるもうひとつの復活劇が、東のGII・中山記念で演じられた。
1番人気に推されたのは前年の皐月賞馬ジェニュイン。10着に敗れた前走の有馬記念では「風を嫌がって走る気をなくした」という岡部幸雄騎手の弁が話題となったが、得意の中距離に戻ったここは、GI馬の意地にかけても負けられないところだった。ほかにもナリタキングオーやサイレントハピネス、セキテイリュウオーなど粒揃いのメンバーがそれぞれに人気を集めたが、この日、真の主役を務めることになるサクラローレルは9番人気に甘んじていた。何しろ1年前に両前脚を骨折した同馬にとって、中山記念は久々の実戦。そのまま引退か、悪くすれば予後不良とされても不思議のない怪我からの復帰である。高い能力は認めても、勝ち負けを期待するのは酷というのが大方の見方であった。
レースは淀みなく流れて1000メートル通過が59秒1。行く気に逸(はや)って早めに動いた馬たちが軒並みスタミナ切れを起こすなか、直線、スムーズに伸びてきたのは件(くだん)の人気馬ジェニュインであった。ところが、その刹那、外からサクラローレルが爆発的な勢いで追い込んできた。道中の位置取りはほぼ最後方、我慢の競馬から4コーナーで反撃に転じ、その差を一挙に詰めると、ジェニュインに抵抗の隙さえ与えず交わし去った。ブランクをものともしない豪快な勝ちっぷりは、ただただ“圧巻”の一語であった。
振り返ればダービーを脚部不安で諦め、前年春の天皇賞も、先に触れたとおりに両前脚の骨折で断念。生まれは同期の三冠馬ナリタブライアンとたったの5日違いながら、ライバルとは対照的な棘(いばら)の道を歩み続けてきたサクラローレル。しかし、圧勝ともいうべき中山記念の快走で、ようやく悲願のGI制覇・春の盾獲りに名乗りをあげた。それは彼が、遥か前を走るナリタブライアンの背中をついに捉えた瞬間でもあったのである。
第70回 中山記念(GII)
中山競馬場 1800メートル(芝・右) 晴・良・15頭
着順
枠番
馬番
馬名
性齢
斤量
騎手
調教師
タイム/着差
人気
1
3
5
サクラローレル
牡6
57
横山 典弘
境 勝太郎
1:47.2
9
2
2
3
ジェニュイン
牡5
57
岡部 幸雄
松山 康久
1 3/4
1
3
6
10
サイレントハピネス
牝5
54
橋本 広喜
藤沢 和雄
1/2
5
4
8
15
ペガサス
牡7
57
安田 富男
大和田 稔
クビ
14
5
5
8
ナリタキングオー
牡5
57
藤田 伸二
中尾謙太郎
クビ
2
6
6
11
アラタマワンダー
牡8
57
安田 康彦
布施 恵
1/2
11
7
7
12
エーブアゲイン
牡6
57
柴田 善臣
清水 利章
3/4
3
8
4
6
ケントニーオー
牡7
57
加藤 和宏
嶋田 潤
3/4
10
9
3
4
セキテイリュウオー
牡8
58
田中 勝春
藤原 敏文
アタマ
4
10
2
2
フジヤマケンザン
牡9
60
蛯名 正義
森 秀行
アタマ
7
11
7
13
メイショウユウシ
牡6
57
M.ロバーツ
伊藤 雄二
クビ
6
12
5
9
マイネルブリッジ
牡5
56
坂本 勝美
伊藤 正徳
ハナ
8
13
1
1
ウインドフィールズ
牡6
57
東 信二
谷原 義明
2 1/2
12
14
8
14
マイヨジョンヌ
牡7
57
中舘 英二
畠山 重則
3/4
13
15
4
7
ヤマショウキロク
牝5
54
伊藤 暢康
大和田 稔
8
15
※馬齢は旧年齢表記
2007.2.24 レーシングプログラム掲載
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