今週の注目レース

3歳重賞馬連 優駿牝馬(オークス)(GⅠ)

東京競馬場 2400メートル(芝)定量 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

デアリングタクト

牝3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走の桜花賞では、馬場の真ん中を一気に突き抜けて優勝。3戦3勝での桜花賞制覇は、2歳戦が行われるようになった1946年以降では初の快挙となった。距離延長を克服し、二冠目も手中に収めたい。

前走の桜花賞はたっぷりと雨を吸い込んだ重馬場での開催。レースは4コーナーで先頭から約8馬身後ろの12番手だったが、そこから目を引く伸びを見せた。上がり3ハロン36秒6(推定)と、メンバーで唯一の36秒台をマーク。メイクデビュー京都(芝1600メートル)、エルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル)でもメンバー最速の脚を披露しており、世代屈指の末脚をあらためて印象付けた。桜花賞では一瞬行きたがるそぶりもあったが、すぐに折り合っていた。キャリア3戦は全てマイルだが、桜花賞での折り合いを見る限り、距離延長は十分にこなせるだろう。無敗での桜花賞&オークスの二冠制覇は、1957年のミスオンワード以来63年ぶりの快挙となる。歴史に名を刻める器だ。

スマイルカナ

牝3歳

調教師:高橋祥泰(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:エーシンクールディ
  • 母の父:Distorted Humor
ここに注目!

重馬場の桜花賞ではハイペースの逃げ。自身の限界に挑むような走りで9番人気ながら3着に好走した。今回は同型の強敵レシステンシア(桜花賞2着)が不在。マイペースで運べるようなら、東京の長い直線でも粘り切れるはずだ。

逃げた桜花賞は、前半600メートルの通過タイムが34秒9、同1000メートルが58秒0と、重馬場も考慮すればかなりのハイペースでラップを刻んでいた。直線は相当苦しかったはずだが、粘りに粘って3着を確保し、底力を証明。このハイペースは2番手のレシステンシアがプレッシャーをかけた面が大きいが、同馬はNHKマイルC(2着)に向かったため、今回はペースメイクが楽になりそうだ。東京コースは7着に敗れた1勝クラス・赤松賞(芝1600メートル)以来となるが、今の充実度なら克服可能と思わせる。叔父に香港とフランスのG1を2勝したエイシンヒカリがいるスピード血統。現3歳世代注目のフロントランナーから目が離せない。

デゼル

牝3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アヴニールセルタン
  • 母の父:Le Havre
ここに注目!

2戦2勝の素質馬。前走のスイートピーS(リステッド。東京・芝1800メートル)の直線では、横一線の争いを大外から鋭く差し切った。昨年はスイートピーSの勝ち馬カレンブーケドールが本番でも2着に好走しており、本馬も期待が高まる。

未知の魅力にあふれている。前走のスイートピーS(リステッド、1着)は後方待機策を選択。馬込みでもしっかりと折り合い、キャリア2戦目を感じさせないセンスが光った。マークした上がり3ハロン32秒5(推定)はメンバー最速で、強烈なインパクトを残してオークスへの優先出走権を手にした。騎乗したD.レーン騎手もレース後に「今回がまだ2戦目だけど、いいポテンシャルを持っています。乗った感触では2400メートルは問題ないと思います」と、本番への適性に太鼓判を押している。母のアヴニールセルタンは2014年の仏オークス(G1・フランス)などを制した名牝。父は日本の至宝・ディープインパクトという良血馬が、未知の魅力を武器に桜花賞組に勝負を挑む。

クラヴァシュドール

牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:パスオブドリームズ
  • 母の父:Giant's Causeway
ここに注目!

阪神ジュベナイルフィリーズで3着、桜花賞で4着とここまでGⅠでも安定した走りを披露している。ハーツクライ産駒なので、芝2400メートルへの距離延長でさらに良さが出そう。桜花賞は3、4コーナーでスムーズさを欠いただけに、逆転の余地は十分だ。

前走の桜花賞では、3コーナー過ぎで窮屈になり、鞍上が手綱を引くシーンがあった。M.デムーロ騎手は「まだ子供だからそこでブレーキをかけた。最後は結構いい脚を使っただけに、もったいなかったです」と肩を落とした。ただ、ポジションを下げるシーンがありながら、勝ったデアリングタクトに次ぐ上がり3ハロン37秒1(推定)の末脚で4着まで追い上げた結果は立派だ。デビュー以来、5戦全てでマイルを使われているが、距離は延びたほうが良さそうなイメージ。昨秋のサウジアラビアロイヤルC(2着)では、サリオス(その後朝日杯フューチュリティSを優勝)とも渡り合った。“当たり年”と言われるハーツクライ産駒の代表格が、東京・芝2400メートルで逆転を狙う。

ミヤマザクラ

牝3歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ミスパスカリ
  • 母の父:Mr. Greeley
ここに注目!

強烈なインパクトを残した札幌の未勝利勝ちが芝2000メートルなので、距離延長が楽しみなタイプ。前々走のクイーンCを勝っており、東京コースへの不安もない。ディープインパクト産駒だけに、今の速い時計が出やすい馬場コンディションにも対応できるだろう。

桜花賞は重馬場が合わなかったのが全て。騎乗した福永祐一騎手が「ずっとノメりっぱなしでしたが、能力で頑張った」と説明したように、いかにも走りにくそうにしていたが、しぶとく伸びて5着まで追い上げたのは評価できる。共に全兄のポポカテペトルが2017年の菊花賞で3着、マウントロブソンが2000メートル戦で3勝。血統背景から距離が延びたほうがいいのは明確で、オークスの舞台で楽しみが増す。1週前追い切りでは、初コンビの武豊騎手を背にして好調をアピール。折り合い、伸びともに抜群の内容で、オークスへ向けて出走態勢は整っている。未知の芝2400メートル戦へ自信を持って臨めるのは好材料と言えるだろう。

ウインマリリン

牝3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモチェーロ
  • 母の父:Fusaichi Pegasus
ここに注目!

前走のフローラSを好位から器用な立ち回りで勝利。ハイペースを踏ん張った走りに、地力の高さが感じられた。フローラSの勝ち馬がオークスを制すれば、2010年のサンテミリオン以来(アパパネと同着優勝)となる。勢いそのままに戴冠を目指す。

東京で行われたフローラSを勝利して存在感もアップしてきた。よどみなく流れたレースは、前半1000メートル通過タイムが58秒6。速めのペースを果敢に好位で先行し、直線は馬群を割ってしぶとく伸び続けた。レース後の手塚貴久調教師も「ハイペースをよく残った。速い時計にも対応できたので、本番も楽しみです」と、パフォーマンスを高く評価していた。フローラS優勝馬によるオークス制覇は2010年のサンテミリオン(同着)が最後だが、2016年チェッキーノ、2017年モズカッチャンが2着に好走しており、近年は本番に直結するステップレースとなっている。本馬は芝2400メートルの経験こそないが、全3勝を芝2000メートルで挙げており、今回の舞台にも大きく戸惑うことはなさそうだ。

アブレイズ

牝3歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:エディン
  • 母の父:ジャングルポケット
ここに注目!

14頭立ての12番人気で制した前走のフラワーCは、同レース史上最低人気でのV。果敢に好位2番手を奪い、後方勢の追撃を見事にしのぎ切った。その後は、ローテーションが詰まる桜花賞を見送ってオークスに照準を合わせてきた。キズナの初年度産駒が初のGⅠ制覇に挑む。

桜花賞馬デアリングタクトは新種牡馬エピファネイアの産駒だが、同じく新種牡馬キズナの産駒も大活躍中。初年度産駒が重賞5勝をマークし、5月9日の京都新聞杯も同産駒のディープボンドが勝利した。また、NHKマイルCも新種牡馬リアルインパクト産駒のラウダシオンが制しており、トレンドに乗るならキズナ産駒の本馬も見逃せない。前走のフラワーCは12番人気という伏兵扱いながら、好位追走から鮮やかに勝ち切った。同レースの勝ち馬は2002年スマイルトゥモロー、2005年シーザリオの2頭がオークスを制しており、偉大な先輩たちに続けるのか注目したい。また、勝てば史上最少キャリア(2戦)での戴冠となる。無敗の勢いのままに偉業達成へ挑む。

マルターズディオサ

牝3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:トップオブドーラ
  • 母の父:Grand Slam
ここに注目!

8着に敗れた前走の桜花賞は重馬場がこたえた印象。阪神ジュベナイルフィリーズ2着、チューリップ賞1着の実績をあの一戦だけで見限ることはできないだろう。管理する手塚貴久調教師はフィエールマンで天皇賞(春)を制しており、厩舎の勢いにも注目だ。

前走の桜花賞(8着)はスマイルカナ(3着)、レシステンシア(2着)を見る形の3番手を追走。リズムよく運んでいるように見えたが、直線で失速して上位争いには加われなかった。騎乗した田辺裕信騎手は「想定していた通りの位置で競馬ができましたが、重馬場がこたえて最後に脚が鈍りました」と敗因を挙げていた。また前走では、管理する手塚貴久調教師が「栗東滞在で少し煮詰めすぎた感じがあった」と説明したように、キャリアで初めて馬体重を減らしていた。今回は、昨年9月の1勝クラス・サフラン賞(中山・芝1600メートル)以来となる関東圏でのレース。長距離輸送のない東京なら、よりよいコンディションで出走できるだろう。阪神ジュベナイルフィリーズ2着の実力は侮れない。

(高木 翔平)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: