今週の注目レース

京都牝馬ステークス(GⅢ)

京都競馬場 1400メートル(芝・外)別定 (牝) 4歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

ドナウデルタ

牝4歳

調教師:石坂正(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ドナウブルー
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

442キログラムだった前走時の馬体重は、デビュー戦との比較で2キログラム増。しかし、1度は420キログラム台まで落ちていたことを考えれば、実が入ってきた証明とも言えるだろう。前走で時計がかかる馬場コンディションを克服していることも、強調材料となりそうだ。

母ドナウブルーは名牝ジェンティルドンナの全姉で、自身も4歳時に京都牝馬S、関屋記念の重賞2勝をマーク。デビュー2連勝の戦績に加え、コンパクトな馬体だったことから、早熟タイプとの認識を受けた時期もあったが、実際は成績が示す通りの晩成タイプだった。その特徴は娘のドナウデルタにも受け継がれていると陣営は見ているようだ。チューリップ賞4着で桜花賞への出走をあきらめた昨春以降のローテーションはそれを証明するものだが、9月の復帰戦から3連勝で重賞挑戦にたどり着いたのは、非凡な能力があればこそ。昨年のクラシックで上位をにぎわせた馬もいる今回のメンバーを相手に4連勝で重賞制覇を決めて、今春の主役候補に名乗りを上げるのか、注目だ。

シゲルピンクダイヤ

牝4歳

調教師:渡辺薫彦(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:ムーンライトベイ
  • 母の父:High Chaparral
ここに注目!

唯一の勝利を飾っている京都コースとの相性は悪くなく、また、連続開催の最終週の芝を苦にする血統でもなさそうだ。ただ、道中で気を抜くところのある馬。初めての経験になる芝1400メートルへの対応が鍵となるだろう。

オークスこそ12着と大敗したが、桜花賞で2着、秋華賞でも3着と、ハイレベルな一戦で結果を残してきた。立場的には未勝利(京都・芝1600メートル)勝ちのみの1勝馬だが、その実績は今回のメンバーでも上位と考えていいだろう。1番人気に支持された前走のターコイズSは、同世代のライバルであるコントラチェック(1着)、エスポワール(2着)に先着を許したが、本馬が中山コース初出走だったのに対して、上位2頭は同コースでの好走歴があった。コース経験の有無、適性の差が出た3着なら、悲観する必要はないだろう。ここを勝って待望の重賞初制覇を果たし、再びGⅠの大舞台へと向かっていきたいところだ。

ビーチサンバ

牝4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:フサイチエアデール
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

調教を工夫することで距離への対応力を養ってきたが、母フサイチエアデールの血統面や、肉付きのいい馬体を思えば、マイル前後の距離こそがベスト。それが陣営の認識でもあった。休み明けと思えない動きを見せている今回は、チャンスの大きい一戦と言えそうだ。

2コーナーではすでに先頭に立つなど、過去にないほどの積極的なレース運びで挑んだ前走の秋華賞は、勝ったクロノジェネシスから0秒6差の5着だった。レースの前半1000メートル通過タイム58秒3に対し、後半1000メートルは1分01秒6と、先行馬に厳しい流れ。最後は失速したが、上位を差し馬が独占し、本馬のすぐ後ろにいた1番人気のダノンファンタジーは8着に敗退。展開面が敗因の一つであり、着順以上の強さを感じさせる内容だったと言えるだろう。重賞で2着3回の実績があるオープン馬だが、実際はデビュー戦を勝っただけの1勝馬。ここで約1年5か月ぶりの勝利を飾り、タイトルホルダーの仲間入りを果たしたい。

サウンドキアラ

牝5歳

調教師:安達昭夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サウンドバリアー
  • 母の父:アグネスデジタル
ここに注目!

芝1400メートルの距離を走るのは3歳2月の500万下・春菜賞(東京、4着)以来となるが、京都コース自体は得意舞台で、加えて今回は牝馬限定の一戦になる。この条件なら、前走から2キログラム増となる55キログラムの斤量も問題ないだろう。

6戦して4勝、2着1回と、突出した結果を残す京都コースへの適性を買われたのか、前々走のリゲルS(リステッド。阪神・芝1600メートル)で3着に敗れていたにもかかわらず、前走の京都金杯では3番人気に支持されていた。その評価が正しかったことを証明する完勝で初の重賞制覇を達成。2010年のフィリーズレビューを制した母サウンドバリアーにとって、産駒初の重賞勝ち馬になった。その京都金杯は勝ち時計が1分34秒0で、レースの上がり3ハロンタイムは35秒0。速い時計での決着に強いとされるディープインパクト産駒の得意条件とは正反対と言える状況だったが、これを見事に克服した勝利は現在の充実ぶりを示すものだろう。今回、重賞連勝のシーンが見られるかもしれない。

アルーシャ

牝5歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ザズー
  • 母の父:Tapit
ここに注目!

全5勝のうち3勝が芝1400メートルで、この距離で唯一の敗戦が昨年の本レースでの0秒3差4着。スピード色の強い母系の影響を感じさせるタイプで、この距離こそがベストと考えていいだろう。5歳でもキャリアは多くなく、伸びしろも十分にありそうだ。

3歳5月以降は2か月以上のレース間隔を空けながら出走しているが、そんな状況でも1勝クラスから3連勝を果たしたほどの素質を持っている。オープンクラスへの昇級初戦での重賞挑戦となった昨年の本レースは4着に敗れたが、当時も3か月の休み明けで、それが最後のひと伸びを欠いた理由となったのかもしれない。今回は、前走のニューイヤーS(リステッド。中山・芝1600メートル、3着)から1か月程度のレース間隔での出走。中山マイルの大外枠から好走した前走のレース内容は、高い能力をあらためて感じさせるものだった。今回のローテーションがプラスに作用するようなら、重賞初制覇に手が届いても不思議はないはずだ。

プールヴィル

牝4歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:Le Havre
  • 母:ケンホープ
  • 母の父:Kendargent
ここに注目!

輸送競馬が続いていた昨秋と違い、今回は当日輸送で距離も近い京都競馬場での出走。多少の体重増は期待できそうだが、馬体のサイズそのものが小さい馬。前走から2キログラム増の55キログラムの斤量が微妙に影響してくる可能性は考えておきたい。

アヴニールセルタン、ラクレソニエールという2頭のフランス二冠牝馬を送り出している父のルアーヴル。代表産駒には牝馬が多く、産駒数の少ない日本での2頭のオープン馬も牝馬(プールヴィルとシャドウノエル)だ。本馬は昨年のフィリーズレビュー(1着同着)を最後に勝ち星から遠ざかっているが、前々走の信越S(リステッド。新潟・芝1400メートル)は勝ち馬アルーシャにハナ差まで迫る2着。前走のオーロC(リステッド。東京・芝1400メートル)も勝ち馬にクビ差の2着と勝ちに等しい結果を残している。芝1400メートルでは〔3・3・0・0〕と崩れを知らない成績。牝馬限定重賞の今回は、狙いを定めた一戦とも言えそうだ。

ノーワン

牝4歳

調教師:笹田和秀(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:プレイガール
  • 母の父:Caerleon
ここに注目!

前走時の馬体重が488キログラム。牝馬でもしっかりとした馬格を持つ馬で、末脚で勝負するタイプながら、そのイメージはパワータイプ。連続開催の最終週で、時計を要する状況になっている現在の京都・芝コースをプラス材料にできれば、ここでも面白そうだ。

父がハーツクライで、母系にはカーリアン、サドラーズウェルズの名がある血統背景だけを見れば、その距離適性は2400メートル前後にあるように考えがちだが、本馬の適性はマイル以下の短距離戦にこそある。同着で重賞制覇を果たした昨年のフィリーズレビューも、久しぶりに掲示板(5着以内)を確保する5着と健闘した前走の阪神Cも今回と同距離の芝1400メートル。しかも前走では、苦手と見られていた速い時計での決着にも対応した。ベストの距離で行われる牝馬限定の古馬重賞は、この京都牝馬Sだけ。おのずと力が入る一戦のはずだ。重賞勝ちの成績から阪神コースが得意のように思えるが、1勝、3着2回の成績を残す京都コースも相性は悪くない。

ディアンドル

牝4歳

調教師:奥村豊(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:グリューネワルト
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

デビューから一貫して芝1200メートルに出走してきた馬で、調教では行きたがる面も見せるタイプ。今回は、初めて挑む芝1400メートルの距離克服がポイントになるだろう。血統的には、距離延長も現在の時計のかかる馬場コンディションもプラスになっていい。

一線級との対戦が初めてで、道中の追走に余裕がなかった前々走のスプリンターズSは、勝ったタワーオブロンドンから1秒5も離された13着。前走のシルクロードSは直線半ばで失速して、勝ったアウィルアウェイから1秒2差の14着。2戦連続で2桁着順を喫しているが、デビュー2戦目から5連勝で重賞の葵Sを制しており、昨年8月の北九州記念では勝ち馬から0秒2差の2着に入っている。牝馬限定の重賞なら、巻き返す力は持っているはずだ。約4か月の休み明けだった前走を1度使われ、ここは上積みも期待できる。まだ見限るのは早計だろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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