今週の注目レース

スポーツニッポン賞ステイヤーズステークス(GⅡ)

中山競馬場 3600メートル(芝)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

アルバート

牡8歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:アドマイヤドン
  • 母:フォルクローレ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

JRA平地最長距離のステイヤーズSを2015から2017年に3連覇しており、2017年には東京・芝3400メートルのダイヤモンドSも制覇。現役屈指のスタミナ自慢と言えよう。昨年の本レースは右前肢跛行で出走取消。今年、あらためて4度目の戴冠を狙う。

同一重賞4連覇の大偉業がかかっていた昨年のステイヤーズSを右前肢跛行で出走取消となった後は長期休養に入り、その間に美浦の堀宣行厩舎から栗東の橋口慎介厩舎に転厩。前走の京都大賞典で約11か月ぶりのレースに臨んだ。スタートで出遅れて前半は最後方を追走。向正面で外から中団まで押し上げたものの、4コーナー手前から再び後退し、しんがり16着でゴールインした。明らかに精彩を欠くパフォーマンスで、本来の出来にはなかったと考えるのが妥当だろう。その後はステイヤーズSを目標に調整されており、体調面で大幅な上積みが期待できそうだ。新コンビとなるO.マーフィー騎手の手綱でどんな走りを見せてくれるのか、楽しみは大きい。

リッジマン

牡6歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:スウェプトオーヴァーボード
  • 母:アドマイヤモンロー
  • 母の父:Caerleon
ここに注目!

4歳の夏に芝長距離路線へシフトしてから頭角を現し、5歳時の昨年、このステイヤーズSで重賞初制覇を飾った。その後の4戦は優勝馬に大きく離された完敗を喫しているが、連覇がかかる今回は、地力を見直す必要がある。

大敗続きのうえに5か月余りの長期休養明けとあってか、前走の京都大賞典は17頭立ての16番人気。パドックは柔軟な脚さばきで周回し、馬体も緩んだ印象はなかったが、レースでは後方のままほとんど脚を使うことなく13着に敗れた。芝2400メートルとしては速い流れ(レースの前半1000メートル通過タイムが59秒7)で追走に苦労した印象があり、現状は2400メートルでも距離不足なのかもしれない。今年は、オープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)1着から優勝した昨年に比べると臨戦過程は見劣りするが、その昨年も丹頂Sの前に出走した目黒記念は14着だった。休み明けを1度使われてレース条件も好転となれば、一変の可能性も十分にある。

モンドインテロ

牡7歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:シルクユニバーサル
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

このステイヤーズSには2016年、2018年に続いて3度目の出走となる。過去2回はいずれも3着と上位争いを演じており、マラソンレースの適性は実証済みだ。7歳を迎えた今年もまだまだ地力は健在で、好勝負の期待がかかる。

1番人気に支持された前々走の札幌日経オープン(リステッド)で6着と完敗を喫していたこともあってか、前走のオープン特別・丹頂S(共に札幌・芝2600メートル)では5番人気と評価を落としていた。スタートは五分に出たが、徐々に下げて道中は後方を追走。2周目の3コーナー手前で追い出されたが、反応がひと息でポジションを上げられないまま4コーナーへ。最後はじわじわと伸びたものの、勝負圏には入れず8着でゴールインした。年齢を重ねたことでズブさが増してきた印象もあるが、この中間の調教では躍動感のある走りを見せており、体調面の上積みが見込めそうだ。昨年の当レースで3着好走に導いたW.ビュイック騎手が再び手綱を取るのも、心強い要素と言えよう。

オジュウチョウサン

牡8歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:シャドウシルエット
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

現在、出走したJ・GⅠを6連勝中という障害界の絶対王者。昨年夏以降は平地に挑んで有馬記念にも出走(9着)し、大きな話題を集めた。8歳を迎えた今年は春に障害戦を2勝し、秋は再び平地へ。長距離の本レースで、平地重賞初制覇を狙う。

初の平地重賞タイトルを狙った前走のアルゼンチン共和国杯は、13頭立ての12着と大敗を喫した。デビュー戦(11着)以来のコンビ復活だった松岡正海騎手は、同馬にとって障害戦も含め、初めて逃げの戦法を選択。マイペースで運べているように見えたが、最後の直線で後続に並びかけられると抵抗できず、ずるずると後退した。レース後に鞍上も語っていたように、初めてハナを切ったことで馬が戸惑い、持ち味を生かせなかった可能性がある。一連の成績から、平地の瞬発力勝負では分が悪いのは確かだが、桁違いのスタミナを持つことは障害戦でのパフォーマンスを見れば明らか。平地重賞Vを飾る最大のチャンスが、芝3600メートルの本レースであることは間違いない。

ヴァントシルム

牡5歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ジャングルポケット
  • 母:メジロシャレード
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

3から4歳時に1年近い長期休養があったため出世は遅れたが、5歳を迎えた今春にオープンクラス入りを果たした。祖母がGⅠ5勝の名牝メジロドーベルという良血馬。まだまだ奥がありそうで、重賞初挑戦でも楽しみは大きい。

昇級初戦で4着に入った前々走の札幌日経オープン(リステッド)の内容が高く評価され、前走のオープン特別・丹頂S(いずれも札幌・芝2600メートル)では1番人気に支持された。スタートで出遅れたため、後方でじっくり脚をため、2周目の向正面半ばから上がっていくも反応はひと息。さらに3、4コーナーではかなり外を回る形になり、最後の直線は余力がなくなって10着に敗れた。前々走も出遅れて後方からの競馬だったが、中盤にまくって先頭に立つと、阪神大賞典2着などの実績を持つ優勝馬カフジプリンスと0秒2差の4着。それと比べると、前走はちぐはぐな立ち回りで不完全燃焼と見るべきだろう。母の父がマンハッタンカフェという血統構成から、距離延長はプラスに働く公算が大きい。

メイショウテンゲン

牡3歳

調教師:池添兼雄(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メイショウベルーガ
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

今年3月の弥生賞を中団から鮮やかに差し切って、重賞初制覇を飾った。その後は2桁着順の大敗が4戦続いているが、潜在能力は今回のメンバーでも上位のはず。平地最長距離の重賞で、復活のきっかけをつかみたい。

春のクラシック二冠は皐月賞が15着、日本ダービーが10着、そして秋の始動戦のセントライト記念も11着に大敗。前走の三冠最終戦・菊花賞には18頭立ての15番人気で出走していた。大外8枠18番からダッシュはひと息も、鞍上の池添謙一騎手が手綱を押してポジションを上げ、前半は好位の外で流れに乗れているように映ったが、2周目の3コーナーで手応えが怪しくなり、4コーナーでは15番手まで後退。最後の直線でバテた馬を数頭かわしたものの、12着の完敗だった。流れが速くなったところで置かれたように、走りがワンペースなのは否めないが、2戦連続の長丁場で慣れが見込めるはず。今回の相手関係なら、上位食い込みがあるかもしれない。

チェスナットコート

牡5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ホワイトヴェール
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

4歳時の昨年前半に本格化を遂げ、条件クラスを連勝して臨んだ重賞初挑戦の日経賞でいきなり2着に好走。続く天皇賞(春)でも5着に善戦した。同年秋にはオーストラリア遠征も経験。5歳を迎えた今年は5戦全て着外と不振だが、底力は侮れない。

オープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)で9着完敗からの臨戦もあってか、前走の京都大賞典は17頭立ての15番人気と評価を落としていた。レースでも中団後方をスムーズに追走しているようだったが、直線も伸びずに11着でゴールイン。休み明け2戦目でも変わり身は見られなかった。これまでの戦績でキラリと光るのは、優勝したレインボーラインと0秒3差の5着に健闘した昨年の天皇賞(春)。このときは、ステイヤーズSを3連覇した現役屈指の長距離ホースであるアルバート(8着)に先着を果たしている。その天皇賞(春)の前に出走した日経賞では2着に好走しており、中山・芝コースの適性も実証済み。当時の勢いを取り戻すことができるのか、今回のポイントはその一点に尽きる。

レイホーロマンス

牝6歳

調教師:橋田満(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:スズカローラン
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

半兄は新潟大賞典勝ち馬で、今秋はオーストラリアに遠征したスズカデヴィアス(父キングカメハメハ)。本馬はまだ重賞タイトルこそ保持していないが、昨年前半には愛知杯2着、中山牝馬S3着と接戦を演じた。持ち味の末脚を生かせる展開になれば、一発があるかもしれない。

今秋の戦列復帰後は2戦続けて2桁着順だったが、前々走のオクトーバーS(リステッド。東京・芝2000メートル、10着)も、前走のエリザベス女王杯(13着)も、上がり3ハロン33秒台(以下推定)をマーク。着順と着差からは完敗を認めざるを得ないが、この馬なりにラストは脚を使っていた。また、休養前の中山牝馬Sは着順こそ8着ながら、優勝したフロンテアクイーンとのタイム差は0秒2。上がり3ハロンタイム34秒6は、出走メンバー中最速タイだった。追い込み脚質とあって展開に左右されやすい面はあるものの、末脚の破壊力は十分に重賞級と言える。距離については初めてでもあり、まったくの未知数だが、新たな面が引き出される可能性もゼロではない。

(鳥谷越 明)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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