今週の注目レース

京都大賞典(GⅡ)

京都競馬場 2400メートル(芝・外)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

グローリーヴェイズ

牡4歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メジロツボネ
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

約5か月半ぶりの実戦になるが、キャリアのほとんどを休み明けで走っている馬で、むしろ間隔を詰めることのほうが心配になるほどだ。馬体はそれほど大きくないが、58キログラムだった前走でも力を発揮できた。今回の57キログラムも問題ないだろう。

前走の天皇賞(春)は、勝ったフィエールマンとクビ差の2着。惜しくもタイトルを逃したが、最高峰の舞台でも好勝負できる力があることを証明してみせた。これまでに積んだキャリアはそこまで多くなく、4歳秋を迎えた今回が9戦目。伸びしろという面でも、今後が楽しみな一頭だ。美浦所属にも関わらず、これまでの8戦中の5戦で京都遠征を行っているのは特徴の一つ。京都コースで〔1・2・0・2〕の成績は相性抜群と言えるほどではないのだが、例えば昨年の菊花賞での5着は、大外枠(8枠18番)スタートで外めを回った影響もあったはず。このコースこそが本馬のベストコースなら、今回も大崩れはしないだろう。

エアウィンザー

牡5歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:エアメサイア
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

オールカマーで復帰する予定だったが、そこでは出走態勢が整わないとの判断から、スケジュールを変更した経緯がある。追い切るごとに良化の兆しを見せてはいるが、絶好調だった昨秋の状態に持っていけるかどうかは微妙なところだ。当日の気配に注目したい。

GⅠに初挑戦した前走の大阪杯は、5番人気で勝ち馬から0秒2差の5着。及第点の内容にも見えたが、経験の多くない中2週の日程が最後の切れを鈍らせた感もある。良馬場発表ながら力の要るコンディションだった当日の阪神の芝も、プラスにならなかったのかもしれない。それだけに、速い上がりが必要になる京都へのコース替わりは悪くないが、距離の芝2400メートルは今回が初めて。芝1800メートルと芝2000メートルに集中している過去のキャリアに加え、全兄にマイル重賞3勝のエアスピネルがいる血統を考えれば、距離克服も今回の注目点の一つと言えるだろう。ここで結果を出せるようなら、今後のレース選択に幅も出てくるはずだ。

ダンビュライト

牡5歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:タンザナイト
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

重賞2勝をマークする芝2200メートルがベストの馬で、今回は約2年ぶりの芝2400メートルがポイントになるだろう。ただ、調教の動きに迫力を増し、いよいよ充実期と思わせる現在の本馬なら克服できるはず。今回も、馬場入りから返し馬までのテンションには要注目だ。

今年2月の京都記念では、2着馬の追撃をクビ差でしのぎ切り、昨年のアメリカジョッキークラブC以来の重賞2勝目をマーク。この2戦に共通するのは、積極的に前につける競馬を展開し、持ち前の持久力をフルに生かす形が取れたことだ。9着に敗れた前走の大阪杯は、GⅠで強い相手がそろっていたこともあるのだろうが、自分の形でレースを進められなかったことが大きかった印象。また、スローペースの外め追走で、距離のロスがあったのも響いたのかもしれない。坂の下りで勢いをつけられる京都・芝の外回りコースは、この馬のスタイルに合っている舞台。巻き返しの可能性は十分にあるはずだ。

エタリオウ

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ホットチャチャ
  • 母の父:Cactus Ridge
ここに注目!

気性が難しいと表現されることの多かった馬だが、年齢とキャリアを重ねたことにより、その要素はだいぶ薄まってきたように感じられる。しっかりと乗り込んで臨む厩舎のカラーもあるが、過去3回の休み明けは全て2着と結果を出しているところも好材料だろう。

ラストの4ハロンのレースラップがすべて11秒台だった今年の天皇賞(春)。最も厳しいところで一気に脚を使うレース運びをした疲れは相当なものだったようで、タフさがセールスポイントの本馬でも、この一戦(4着)後は状態が落ちたように思えた。前哨戦を使い、状態を上げて挑んでいた過去のGⅠと違い、まずは馬体の回復から始めた前走の宝塚記念では上位争いに加われなかった。この馬らしくない9着大敗は、参考外と言っていいだろう。十分なリフレッシュ期間を設けた今回は、結果を残してきたときと変わらない好気配。まずは、“最強の1勝馬”というありがたくないフレーズを、このレースで返上したい。

ウラヌスチャーム

牝4歳

調教師:斎藤誠(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:アメジストリング
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

牝馬でも500キログラム前後の馬格がある馬で、父ルーラーシップのような見栄えのする体をしている。牡馬が相手でも見劣りすることはないだろう。この中間は栗東トレーニング・センターに滞在し、輸送のリスクを軽減。これも好材料の一つに挙げておきたい。

まだ重賞タイトルこそ獲得していないものの、3走前の愛知杯が勝ち馬から0秒2差4着、前々走の中山牝馬Sはハナ差の2着で、過去最高馬体重(506キログラム)で出走した前走のクイーンSは同0秒2差の4着。いずれも大きな差のないところでは走っているのだが、近2走がベスト条件だったわけではないことも頭に入れておきたい。雄大なフットワークで走るタイプの馬なので、広いコースのほうが間違いなく走りやすいだろうし、距離も芝2000メートル以上は欲しいところ。牡馬相手ではあっても、今回の京都・外回りの芝2400メートルという条件なら、これまで以上のパフォーマンスを見せる可能性がありそうだ。

シルヴァンシャー

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アゼリ
  • 母の父:Jade Hunter
ここに注目!

3戦3勝の阪神コースと違い、京都コースでは〔1・0・1・1〕の成績。ただし、3着以下の2戦は本格化前の3歳春のものだ。京都での1勝は今回と同じ芝2400メートル。外回りコースにおけるディープインパクト産駒の強さも考えれば、十分に対応可能だろう。

父はディープインパクトで、母はアメリカでG1を11勝し、同国の競馬殿堂入りを果たした名牝アゼリ。世界レベルの良血馬と表現して差し支えないだろう。それほどの血統馬ながら、本馬の台頭は3連勝のスタートとなった昨秋からで、2勝目をマークした3走前の500万下(京都・芝2400メートル)がデビュー6戦目。2歳9月にデビューを果たしたものの、なかなか軌道に乗れなかった状況が、ここからもわかるだろう。3連勝目となった前走の1600万下・御堂筋S(阪神・芝2400メートル)は約4か月ぶりの実戦だったが、休み明けでも結果を残してしまうところに、良血馬の底力が感じられる。今回はさらに長い約6か月の休み明けでの重賞初挑戦になるが、本馬ならクリアできるかもしれない。

アルバート

牡8歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:アドマイヤドン
  • 母:フォルクローレ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

今年で8歳。年齢の影響を見せても不思議はないところだが、現段階ではあまり感じられない。坂路での調教がメインの状況なら、今回のポイントは加齢よりも、約11か月ぶりでの仕上がり面だろう。当日のパドックに注目したい。

同一重賞4連覇という偉業を目指した昨年12月のステイヤーズSだったが、右前肢跛行のため出走取消。休養を余儀なくされ、今回は栗東の橋口慎介厩舎に転厩して迎える一戦となる。陣営はまだ手探りの段階であることを認めながらも、8歳馬とは思えないフレッシュな馬体に感心していたことは記しておきたい。本レースには昨年も出走し、勝ったサトノダイヤモンドから0秒4差の3着。過去3回のチャレンジで6着、5着、8着の天皇賞(春)こそ結果を出せていないが、本馬の5勝目となった2015年の1600万下・比叡S(京都・芝2400メートル)は今回と同じ舞台だった。実は適性の高いコースと言えるはずだ。

リッジマン

牡6歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:スウェプトオーヴァーボード
  • 母:アドマイヤモンロー
  • 母の父:Caerleon
ここに注目!

気温の低い時季の帰厩だった今春と異なり、夏を越して戻ってくる今回はスタートの段階からして違う。休み明けでも仕上がっていると見てよさそうだ。推定上がり3ハロン33秒台は過去に1度もない馬なので、持久力勝負の流れが理想だろう。

主役候補のアルバートが出走取消となった昨年のステイヤーズSを、1番人気の支持を受けて優勝。そのレースぶりは高い支持にふさわしいものだった。それだけに、阪神大賞典の6着、天皇賞(春)の8着と結果を残せなかった今春の2戦は、物足りない結果だった。体調がひと息だったことが、敗因の一つと言えるのかもしれない。状態面の裏付けさえあれば、この条件でも差のないパフォーマンスができる能力を持っている馬。ここで巻き返してくる可能性は十分にあるだろう。短距離タイプが多いスウェプトオーヴァーボード産駒の貴重なステイヤーとして、これからの活躍にも期待したい一頭だ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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