今週の注目レース

大阪杯(GⅠ)

阪神競馬場 2000メートル(芝)定量 4歳以上オープン

出走馬情報

キセキ

牡5歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ブリッツフィナーレ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

栗東トレーニング・センターに戻ってきた当初は本来の迫力を欠くように見えたが、調教を重ねるごとにシャープな馬体へと変化。張りも戻ってきている。気持ちで走る面が強い馬で、ゆえに久々は苦にしないタイプ。休み明けでのGⅠ挑戦にも勝算ありと見たい。

スタート直後にトモを滑らせ、一完歩目からスピードに乗せていくことができなかった前走の有馬記念は、7枠14番という外枠だったこともあってか直線の坂で脚が上がってしまったが、それでも勝ったブラストワンピースから0秒6差の5着に踏ん張っていた。勝ち星こそ上げることができなかったものの、ハイラップの逃げを打ち、アーモンドアイのJRAレコードを生み出す要因にもなったジャパンカップの2着を筆頭に、昨秋の4戦で見せたパフォーマンスは現役屈指の能力を示すもの。スピードタイプに有利な阪神・芝の内回りコースで、一昨年の菊花賞以来約1年5か月ぶりとなる勝利を決めたいところだろう。今回も、スタートが鍵を握りそうだ。

ワグネリアン

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ミスアンコール
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

日本ダービーを勝って以来のレースとなった前走の神戸新聞杯(1着)は、10キログラム増の馬体重。太めを感じさせない作りでの体重増で、さらなる伸びしろを期待させた。実際、この馬は晩成タイプという声も聞かれる。さらにパワーアップしている可能性がありそうだ。

ハイレベルと称される現4歳世代のダービー馬。しかし、馬のタイプ的にも血統面から見ても、ベストの距離は2000メートル前後ではないかと陣営は話していた。ゆえに、昨秋は菊花賞でなく天皇賞(秋)路線が選択されたわけだ。結果的には、神戸新聞杯を勝利した後の回復が思わしくなく残りの秋シーズンを全休。他世代との対決は今年に持ち越しとなった。今回は6か月余りの休み明けいう状況下で、世代を超えた能力を証明できるのかに注目が集まるが、当然ながら、復帰戦を1度使ってという雰囲気はまるでない。むしろ、昨秋に無理をさせず休養させた効果を、いきなり見せてくれそうだ。

ブラストワンピース

牡4歳

調教師:大竹正博(美浦)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ツルマルワンピース
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走時の馬体重が534キログラムという大型馬だが、詰まった間隔で出走したことがなく、常にゆったりとしたローテーションで結果を残してきた。休み明けは不問のタイプで、コースの違いこそあるが阪神での重賞勝ちも経験。長距離輸送も苦にしない。

デビューから7戦5勝のハイアベレージで活躍しているが、負けた2戦は日本ダービーでの5着と、菊花賞での4着。同世代相手のクラシックレースでは3着以内に入ることができなかったが、前走の有馬記念を制し、他世代の強豪を相手に念願のGⅠタイトルを獲得。この1戦で、距離に対する不安もクリアしてみせた。一方で、3歳春の毎日杯を1分46秒5の好時計で勝ち、昨夏の新潟記念でも1分57秒5の好タイムをマークして快勝と、中距離こそがベストという声が根強くあるのも事実。今回、芝2000メートルのGⅠでどのような走りを見せるのか、注目は大きい。

エアウィンザー

牡5歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:エアメサイア
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

33秒台の推定上がり3ハロンタイムをマークできる馬だが、本質的には長くいい脚を使うタイプ。スローペースの上がり勝負は得意でなく、ゆえに前走(金鯱賞3着)の敗因は展開面に求められるはずだ。GⅠ特有の厳しい流れの方が、本馬には向いているのかもしれない。

エアスピネルの全弟としてデビュー前から注目を集め、牧場サイドからは「弟の方が素質は上」との声もあったと聞く。にもかかわらず出世が遅れた理由は、前にいる馬を追いかけようとしない難しい気性なのだが、それも陣営の工夫と精神面の成長によって、かなり改善されてきている。破竹の4連勝で重賞制覇をするまでに至った昨年も、気性面の成長によるところが大きかった。GⅠ級のメンバーを相手にした前走の金鯱賞は、1番人気で3着。一気に壁を突き破るところまでは行かなかったが、差のない競馬はできた。前走の経験が今回の糧になれば、GⅠ初挑戦でのタイトル奪取も不可能ではないだろう。

サングレーザー

牡5歳

調教師:浅見秀一(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:マンティスハント
  • 母の父:Deputy Minister
ここに注目!

昨秋は470キログラム台の後半で競馬をしていたが、今回は冬場の休養を挟んでの休み明け。多少増えていたとしても問題はないだろう。昨年の札幌記念(1着)でのレースぶりから、阪神・芝2000メートルへの適性も高そうだ。一瞬の切れをうまく生かしたい。

昨年は5戦して、重賞タイトルを2つ獲得。1分31秒3のコースレコードで制した読売マイラーズカップも価値の高いレースだったが、それ以上に意味のある一戦となったのは札幌記念だろう。スタミナも問われる状況の馬場状態(稍重)で、不安視された芝2000メートルの距離を克服。中距離路線に向かった昨秋のレース選択も、札幌記念での勝利に陣営が手応えを感じたからだろう。天皇賞(秋)が2着、香港カップ(G1・香港。芝2000メートル)では4着と、ハイレベルな舞台で結果を残した本馬に対し、距離の不安を問う声は完全に消滅した。堂々と中距離王を目指す立場になったと言えるだろう。

アルアイン

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

休み明けは余裕残しになることがある馬だが、8キログラム増の前走時はキャリア最高の馬体重。かなりの太めに見えた一昨年のセントライト記念(2着)よりも多い数字だった。中2週の日程を考慮したと考えてよく、今回はGⅠ仕様の仕上がりで出走してくるはずだ。

最後の勝利は一昨年の皐月賞で、約2年勝ち星から遠ざかっているが、皐月賞後の10戦で5着以内を外したレースは、明らかに距離の長かった菊花賞の7着だけ。昨年の大阪杯が3着、天皇賞(秋)が4着、マイルチャンピオンシップが3着と、GⅠの舞台でも崩れない安定感は高く評価できる。前走の金鯱賞は5着。勝ったダノンプレミアムから0秒9差で完敗と思える内容だったが、本馬が得意とするのは速い時計で決着するレース。雨の影響を受けた馬場状態(稍重)では力を出し切れなかった印象だ。スピードの生きる馬場なら、違う結果が出てもおかしくない。

ペルシアンナイト

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:オリエントチャーム
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

これまでの成績から、レースを使いながら良化するタイプであることは陣営も認識済み。前走時は馬体重の大幅な増加こそなかったが、少し余裕を感じる見た目だったことは確かだろう。休み明けを1度使われた今回は、GⅠ馬の実力をフルに発揮できるはずだ。

父はハービンジャーで、伯父にはゴールドアリュールの名もあり、2000メートル以上の距離に適性があっても不思議のない血統だが、その馬体を見れば、短めの背中を筆頭に長めの距離をこなせる要素は少ない。2着だった昨年の本レースは、スワーヴリチャード(1着)が先に動いてもジッと我慢。2000メートルの距離でもマイラーの競馬に徹した福永祐一騎手の好騎乗も大きかった印象で、陣営も本質的に芝2000メートルは長いと見ているようだ。もちろん、前述の大阪杯だけでなく、皐月賞でも差のない2着に走っている馬。展開と乗り方次第で距離の克服が可能なだけの実力は持っている。

ステルヴィオ

牡4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラルケット
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

課題だった出遅れ癖が解消し、前走では五分以上のスタートを切ることができた。1コーナーまでの距離が短く、簡単にポジションを上げることが難しい阪神・芝内回りのコース形態を考えれば、この成長は見逃せない。ここも好位キープがタイトル獲得の鍵になるだろう。

前走の中山記念は、勝ったウインブライトとタイム差なしの3着。マークした上がり3ハロン33秒5(推定)は出走馬中最速タイで、上々の前哨戦だったと言えるはずだ。他世代の馬との初対戦だった昨秋の毎日王冠での2着と、初のGⅠ制覇を果たしたマイルチャンピオンシップの内容を考えれば、ハイレベルなメンバーが相手でも実力は互角以上。ゆえに今回のポイントは、芝2000メートルの距離克服に尽きるだろう。過去にマークした4勝と3度の2着は、全て芝1800メートル以下の距離。昨年の皐月賞は追い込み届かずの4着だった。充実期を迎える4歳牡馬。距離をクリアできれば、さらなる飛躍が期待できるはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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