今週の注目レース

阪神大賞典(GⅡ)

阪神競馬場 3000メートル(芝)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

シャケトラ

牡6歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:マンハッタンカフェ
  • 母:サマーハ
  • 母の父:Singspiel
ここに注目!

相性のいい中山の日経賞ではなく阪神大賞典が選択された理由は、次走に天皇賞(春)を見据えているから。芝3000メートルという距離でも折り合いをしっかりとつけ、脚をためる競馬ができるかどうかがポイントだ。これをクリアできれば、結果もついてくるはずだ。

6着だった一昨年の有馬記念以来約1年1か月ぶりの実戦に対応できるかどうか。7番人気の低評価だった前走のアメリカジョッキークラブCに関しては、この点が全てだったと言えるだろう。乗り込みを十分過ぎるほどに積み、動きそのものがしっかりしていても厩舎サイドから強気なコメントが出てこなかったのは、絞りにくい時季であるがゆえの太め残りを危惧されていたから。実際は、長距離輸送もあって前走比プラス2キログラムの馬体重での出走。これが大きかったのは確かだろう。前年の菊花賞馬フィエールマン(2着)を押さえ込んだレースぶりは、GⅠ級と評価される能力を再確認させるものだった。重賞連覇を決めることができれば、念願のビッグタイトル獲得が現実味を帯びてくる。

リッジマン

牡6歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:スウェプトオーヴァーボード
  • 母:アドマイヤモンロー
  • 母の父:Caerleon
ここに注目!

約3か月の休み明けは、前々走のステイヤーズS優勝時と同じ。牡馬にしては小柄で、仕上がりに時間のかからない馬だ。ただ今回は、寒い時季であることが理由なのか、帰厩した段階では少し余裕残しに見えた。当日の馬体重には注意を払いたい。

カーリアン×ダマスカスの母系はスタミナ面に不安のない血統構成で、本馬の半兄には芝2500メートルの1600万下クラスを勝ったアドマイヤタイトル(父アドマイヤベガ)がいる。この影響を強く受ければ、スプリントチャンピオンだったレッドファルクスの父として知られるスウェプトオーヴァーボードの産駒でも、長距離をこなせるということだろう。とはいえ、芝2400メートルを超える距離を2走以上している父の産駒は本馬の他に1頭いるだけ。長距離で結果を出し続け、昨年のステイヤーズSを勝った本馬は、やはり特殊な存在と言える。今回も持ち前のスタミナを生かして、2度目の重賞制覇を飾りたい。

ヴォージュ

牡6歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:ナカヤマフェスタ
  • 母:ギュイエンヌ
  • 母の父:タニノギムレット
ここに注目!

阪神コースで1勝に対し、京都コースで4勝をマーク。先行押し切りの脚質も考えれば、直線が平坦のコースの方が合うと考えて間違いないだろう。ただ、阪神コースでの2度の着外は共に外回りの芝2400メートル。内回りの芝3000メートルなら、違う結果を出せるかもしれない。

前走の万葉S(京都・芝3000メートル)で、2度目のオープン特別勝ちを達成。ハナ差2着の相手が、前年の菊花賞3着馬で次走のダイヤモンドSを楽勝したユーキャンスマイルであったことを考えれば、この勝利は価値の高いものと言える。過去6回の重賞挑戦では掲示板(5着以内)の確保もできていないが、5月15日の遅生まれ。今こそが充実期であると考えれば、好勝負に持ち込む可能性も十分にあるだろう。デビューから24戦して、出走馬中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークしたのはわずか2回。先行粘り込みが真骨頂と言えるタイプで、ここも道中でしっかりと息を入れ、前走と同じ早めのスパートで押し切りを狙う。

アドマイヤエイカン

牡6歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ペルヴィアンリリー
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

ノームコアとクロノジェネシスの姉妹にビーチサンバなど、昨秋からラスティックベルを母系に持つ馬の活躍が目立っている。晩成タイプの父ハーツクライだけではなく、母系の勢いにも注目したいところだ。ここは重賞初制覇が期待される

2016年のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)で12着に敗れたこともあるが、このレースは6か月ぶりに加え、その後に1年以上の休養を必要としたように状態面に理由のある敗戦だった。しかし、勝ったヴォージュを見る位置で競馬を進めながら、先に失速して勝ち馬から1秒5差の7着と大敗した前走のオープン特別・万葉S(京都・芝3000メートル)は、その敗因を探しにくい。前述の2戦を含め、芝2400メートル以上の距離では〔1・4・1・2〕。勝ち味には遅くても、長距離戦では安定して走れることがセールスポイントで、実際に前々走のステイヤーズSでは2着に好走していた。再び芝3000メートルを走る今回、連続大敗は避けたいところ。巻き返しを期す一戦となりそうだ。

コルコバード

牝6歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:エンシェントヒル
  • 母の父:エンドスウィープ
ここに注目!

半妹のリカビトス(父ディープブリランテ)は小柄で末脚の切れるタイプだが、本馬は少しタイプが違う。タフと表現される阪神・芝コースも克服できるはずだ。京都への遠征だった前々走は馬体重増での出走。長距離輸送による馬体減の不安も考えなくていいだろう。

500万下クラスから3連勝でオープンクラス入りを果たし、昨夏のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)では、勝ち馬リッジマンに0秒2差の2着。しかも、牝馬の本馬の方が1キログラム重いハンデを背負っていた。これだけでも素質の高さがわかるが、注目したいのはレースの中身。牝馬は決め手に秀でる一方でスタミナでは見劣りすると言われているが、本馬の場合はそれが全く当てはまらず、レースの上がり3ハロンが38秒3というスタミナを必要とする流れも苦にしなかった。ならば、8着だった前々走のエリザベス女王杯、5着だった前走の愛知杯は、切れ負けしたと考えるのが自然だろう。初めての芝3000メートルの距離もプラスに働くはずだ。

ステイインシアトル

牡8歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:シアトルサンセット
  • 母の父:Belong to Me
ここに注目!

前々走が約10か月ぶりで前走が8か月半ぶり。出走過程に順調さを欠いているイメージを持ってしまうが、調教で見せる動きは前走時も悪くなく、今回に至っては本調子と思えるほどに豪快だ。もちろん、太めも感じない。この距離で新味が出るようなら面白そうだ。

父は長距離適性の高いステイゴールドだが、母系には母の父ビロングトゥミーを筆頭に、シアトルスルー、セクレタリアトの名がある。スピードを武器にしてきた本馬のこれまでのキャリアも、この母系の血統背景に裏付けされたものと言え、一昨年の鳴尾記念はスピードをフルに生かしての逃げ切り勝ちだった。挫跖の影響で約10か月ぶりの実戦だった前々走の新潟大賞典でも2着に好走したように、持っている地力は今回の出走馬の中でも上位のものがあるはずだ。初めて挑む芝3000メートルなので、いかに道中のスピードを抑え、息の入る展開を作るかが鍵。今後の選択肢を増やすためにも、ここでの好走が期待される。

ソールインパクト

牡7歳

調教師:戸田博文(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:クリームオンリー
  • 母の父:Exchange Rate
ここに注目!

条件クラス時代も含めれば、4歳以降の重賞で3着以内に入ったのは過去に3回。そのいずれもがハンデ戦だったことは注目すべき点だろう。別定戦では切れ負けする印象があり、ここもスムーズに流れに乗れるかどうかがポイントになりそうだ。

コーフィールドカップ(G1・オーストラリア。芝2400メートル)は14着、ホッサムハンデキャップ(G3・オーストラリア。芝2500メートル)は11着と昨秋の海外遠征では結果を出せなかったが、約3か月半ぶりの実戦になった前走のダイヤモンドSでは4着に健闘。遠征の疲れなどの不安がないことを証明し、7歳となった現在も能力的な衰えがないことを示している。ディープインパクトの産駒にしては珍しく、瞬発力勝負よりも追い比べの持久戦を得意にしている馬で、レースの上がり3ハロンタイムが33秒台になるような流れは不向き。芝3000メートルの一戦にしては先行馬がそろった今回は、この馬に向く流れになるかもしれない。

ケントオー

牡7歳

調教師:西橋豊治(栗東)

  • 父:ダンスインザダーク
  • 母:ポポチャン
  • 母の父:トウカイテイオー
ここに注目!

以前はマイルから中距離を走っていた馬で、芝3000メートルの距離を走るのは今回が初めて。まずは折り合いがポイントとなりそうだ。タフな馬場コンディションは得意の部類。雨が降って他馬が苦戦するような状況は、歓迎材料になるだろう。

今回がキャリア40走目になる7歳のベテランホース。最後の勝利は2016年6月のオープン特別・米子S(阪神・芝1600メートル)で、3着以内になったのも2017年8月のオープン特別・小倉日経オープン(小倉・芝1800メートル、2着)までさかのぼる。しかし、その成績だけを切り取って見れば能力的な衰えが指摘されても不思議のない状況でも、実際のパフォーマンスは違う。脚質的な理由によりムラのある成績にはなっているが、スムーズさを欠いた前走の京都記念でも勝ち馬から0秒2差の5着と、際どいところまで追いこんだ。パドックでの歩様やフットワークは、現在の方が柔らかさを感じるほど。展開さえ向けば、この相手でも互角に戦えるのではないだろうか。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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