今週の注目レース

朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

阪神競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 牡・牝 2歳オープン

2歳GⅠスペシャルコンテンツ2歳GⅠ名馬列伝

ナリタブライアン

第45回 朝日杯3歳ステークス 優勝ナリタブライアン

1993年12月12日 中山競馬場

優勝ナリタブライアン

  • 騎手:南井 克巳
  • 調教師:大久保 正陽(栗東)
  • 2着 フィールドボンバー
  • 3着 トラストカンカン

周囲の度肝を抜いた"シャドーロールの怪物"

史上5頭目の三冠馬ナリタブライアンの暴力的なまでの強さは、着差を見ればわかる。皐月賞は3馬身半。日本ダービーは5馬身。そして菊花賞は7馬身。三冠合計でつけた15馬身半差は、過去の三冠馬で最大だ。しかも皐月賞と菊花賞のタイムはコースレコードという凄まじさだった。

そんな「シャドーロールの怪物」は、2歳時からすでに圧倒的だった。デビュー7戦目、トレードマークの白いシャドーロールを装着するようになってから2戦目に迎えた2歳王者決定戦は、レース史上2位タイという好タイムでの圧勝。2着には3馬身半差、3着馬はさらに4馬身後方という、まさに"ぶっちぎり"での優勝だった。

古馬になってからは股関節炎とその後遺症に苦しんだが、それでもマヤノトップガンと後続を引き離しての一騎打ちの末に競り勝った5歳春の阪神大賞典(1996年)は、いまだに名勝負として名前が上がる。当時を知るファンにとって「最強馬」といえば、それは今もナリタブライアンのことなのだ。

(軍土門 隼夫)

ナリタブライアン1991年生 牡 新冠・早田牧場新冠支場生産

通算成績

21戦12勝

主な勝ち鞍

1993年朝日杯3歳ステークス、1994年皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念

JRA賞

1993年最優秀2歳牡馬、1994年最優秀3歳牡馬、年度代表馬

  • (注記)年齢表記は、2001年以降の満年齢表記としています。
顕彰馬

1997年顕彰馬に選出

3代血統表
1代 2代 3代
ブライアンズタイム Roberto Hail to Reason
Bramalea
Kelley's Day Graustark
Golden Trail
パシフィカス Northern Dancer Nearctic
Natalma
Pacific Princess Damascus
Fiji

1994年の有馬記念では初の古馬との対決。全く問題にせず圧倒してみせた。

グラスワンダー

第49回 朝日杯3歳ステークス 優勝グラスワンダー

1997年12月7日 中山競馬場

優勝グラスワンダー

  • 騎手:的場 均
  • 調教師:尾形 充弘(美浦)
  • 2着 マイネルラヴ
  • 3着 フィガロ

「圧勝」「波乱(敗戦)」「復活」など、常に周囲を驚かせたワンダーホース

1997年9月の中山競馬場でデビューし、そこから4連勝を飾った際の衝撃度は、長い日本の競馬史の中でも相当なものだったように思う。

圧勝の連続で迎えた朝日杯3歳S(現在の朝日杯フューチュリティS)も、あっという間に抜け出して2馬身半差。走破タイムは従来のレコードを一気に0秒4も更新し、同日の古馬準オープン戦より0秒7も速いという常識はずれのもの。あまりの強さと完成度に、2歳馬だというのに年度代表馬の投票で10票が投じられたほどだった。

さらに、この時のメンバーも豪華だった。2着のマイネルラヴはのちにスプリンターズS勝ち。4着のアグネスワールドに至ってはフランスとイギリスのG1制覇の偉業を果たすこととなる。

3歳以降は骨折などの怪我にも苦しんだが、同世代のエルコンドルパサー、スペシャルウィークとのライバル関係や、宝塚記念を挟んだ2度の有馬記念勝ちによる「グランプリ3連覇」の偉業など、その走りは忘れがたいものばかり。「栗毛の怪物」という異名は、まさにこの馬のためにある。

(軍土門 隼夫)

グラスワンダー1995年生 牡 アメリカ産

通算成績

15戦9勝

主な勝ち鞍

1997年朝日杯3歳ステークス、1998年有馬記念、1999年宝塚記念、有馬記念

JRA賞

1997年最優秀2歳牡馬、1999年特別賞

  • (注記)年齢表記は、2001年以降の満年齢表記としています。
3代血統表
1代 2代 3代
Silver Hawk Roberto Hail to Reason
Bramalea
Gris Vitesse Amerigo
Matchiche
Ameriflora Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Graceful Touch His Majesty
Pi Phi Gal

1999年有馬記念。同い年のライバル・スペシャルウィークとの激闘は今でも語り草だ。

ドリームジャーニー

第58回 朝日杯フューチュリティステークス 優勝ドリームジャーニー

2006年12月10日 中山競馬場

優勝ドリームジャーニー

  • 騎手:蛯名 正義
  • 調教師:池江 泰寿(栗東)
  • 2着 ローレルゲレイロ
  • 3着 オースミダイドウ

春秋グランプリ連覇の小さな巨人

これが2世代目の産駒で、まだ種牡馬としての評価も定まっていなかったステイゴールドは、現役時は晩成馬の代表のような存在だった。そんな父から生まれたドリームジャーニーの2歳GⅠ勝ちは、ファンや関係者を驚かせた。

レースでは道中は離れた最後方。3コーナーから一気に上昇すると、父を彷彿とさせる小柄(出走当時は416キログラム)な馬体から繰り出す回転の速いピッチ走法で、のちに最優秀短距離馬にまで上り詰めることになるローレルゲレイロを並ぶ間もなく差し切った。

末脚が届かず敗れることも少なくないが、強いときには本当に強い。そんなムラっ気もまた父を思い起こさせる個性派は、5歳となった2009年には宝塚記念、有馬記念の両グランプリを制し、最優秀4歳以上牡馬に選ばれている。

父ステイゴールドと母の父メジロマックイーンの組み合わせからは、他にも全弟のオルフェーヴルやゴールドシップなど活躍馬が続出して大きな話題となった。その先駆けが、まさにドリームジャーニーなのだった。

(軍土門 隼夫)

ドリームジャーニー2004年生 牡 白老・社台コーポレーション白老ファーム生産

通算成績

31戦9勝

主な勝ち鞍

2006年朝日杯フューチュリティステークス、2009年宝塚記念、有馬記念

JRA賞

2006年最優秀2歳牡馬、2009年最優秀4歳以上牡馬

3代血統表
1代 2代 3代
ステイゴールド サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ゴールデンサッシュ ディクタス
ダイナサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン メジロティターン
メジロオーロラ
エレクトロアート ノーザンテースト
グランマスティーヴンス

2009年有馬記念では、女傑ブエナビスタを差し切って優勝を果たした。これで春秋グランプリ連覇となる。

グランプリボス

第62回 朝日杯フューチュリティステークス 優勝グランプリボス

2010年12月19日 中山競馬場

優勝グランプリボス

  • 騎手:M. デムーロ
  • 調教師:矢作 芳人(栗東)
  • 2着 リアルインパクト
  • 3着 リベルタス

2010年代前半期におけるマイル路線の主役

圧倒的にスプリンターが多いサクラバクシンオーの産駒。これまでにはショウナンカンプ、ビッグアーサーが高松宮記念を制しているが、このグランプリボスはその距離の壁を越えて、初めて芝1600メートルのGⅠを制した。そのレースが2010年の朝日杯フューチュリティSだ。

ここで2着に負かしたリアルインパクトは、翌年に古馬を破って安田記念を勝利。7歳時には豪州で芝1500メートルのGⅠを制している。同じく4着のサダムパテックは4歳秋のマイルチャンピオンシップでGⅠ初制覇を飾るが、そこでクビ差2着となるのが、他ならぬグランプリボス。まさにこの世代が、これ以降の日本のマイル路線を引っ張っていくこととなった。

翌春、NHKマイルカップも制して名実ともに世代のマイル王者となったグランプリボスは、その直後に英国の3歳マイルG1、セントジェームズパレスSに出走し、怪物フランケルの8着。6歳暮れのラストランでは、香港マイルでエイブルフレンドの3着と健闘している。

日本のスピード血脈を武器に、果敢な挑戦を続けたグランプリボス。その競走生活は、まさに「マイルのチャレンジャー」と呼べるものだった。

(軍土門 隼夫)

グランプリボス2008年生 牡 安平町・ノーザンファーム生産

通算成績

28戦6勝(うち海外3戦0勝)

主な勝ち鞍

2010年朝日杯フューチュリティステークス、2011年NHKマイルカップ

JRA賞

2010年最優秀2歳牡馬

3代血統表
1代 2代 3代
サクラバクシンオー サクラユタカオー テスコボーイ
アンジェリカ
サクラハゴロモ ノーザンテースト
クリアアンバー
ロージーミスト サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ビューティフルベーシック Secretariat
Nervous Pillow

2011年NHKマイルカップでGⅠ2勝目。その後もGⅠで3回2着に入るなど、マイル路線の主役の1頭だった。

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: