今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

アーモンドアイ

牝3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:フサイチパンドラ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

シンザン記念から直行して結果を残した桜花賞(共に1着)が証明しているように、休養明けでも問題なく能力を発揮できるタイプ。内回りと外回りの違いこそあれ、京都競馬場での競馬も経験済みで、長距離輸送も問題ない。能力を発揮できる態勢であれば、結果はついてくるはずだ。

桜花賞とオークス(共に1着)のレース内容は、過去の三冠牝馬をしのぐもの。史上5頭目となる牝馬三冠達成は確実というような扱いもされるほどの、傑出した能力を持つ馬だ。ただ、秋華賞は牝馬三冠で最も難しいとされる京都・芝の内回りコースが舞台。オークスを5馬身差で楽勝し、のちにジャパンカップを制したジェンティルドンナでさえも、秋華賞はハナ差の辛勝だった。その能力が歴史的名牝と呼ぶにふさわしいものであっても、楽観視はできないだろう。とはいえ、本馬を管理しているのは、2010年にアパパネで牝馬三冠を制した実績を持つ国枝栄調教師。この名伯楽の存在も、三冠馬誕生の可能性を大いに高めているだろう。

ラッキーライラック

牝3歳

調教師:松永幹夫(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ライラックスアンドレース
  • 母の父:Flower Alley
ここに注目!

放牧先で右後脚に腫れの症状が見られたため前哨戦を使わず、本番へ直行することになった。普段から長めの距離を乗り、負荷をかけられてはいるが、帰厩直後の馬体にはかなり余裕があったように感じられた。仕上がった状態で出走できるかどうかが鍵になりそうだ。

1番人気に支持された桜花賞が2着、巻き返しを狙ったオークスではアーモンドアイ(1着)を逆転するどころか、これまで先着を果たしてきたリリーノーブル(2着)にも先着を許して3着。3戦3勝で世代の頂点に立った2歳女王にとっては、これでも春は不本意な結果だったと言えるのかもしれない。アーモンドアイとの瞬発力の差は明確になった感もあるが、その特徴は直線の長いコースで生きるものであり、秋華賞が行われる京都・芝の内回りコースは、春の二冠よりも小回りで直線の距離が短い舞台。ハイペースを苦もなく追走し、一定したスピードを持続できる本馬には適しているはずだ。まだ逆転の目は残されている。

プリモシーン

牝3歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:モシーン
  • 母の父:Fastnet Rock
ここに注目!

レースで折り合いを欠くことがなく、それほど難しい気性の馬には見えないが、長距離輸送で出走した桜花賞では、パドックでテンションの高い面を見せていた(結果は10着)。今回、まずは京都競馬場への長距離輸送をクリアすることが大事になりそうだ。

他世代の馬を相手に2つ目の重賞制覇を果たした前走の関屋記念は、コースレコードに0秒1差のスピード決着に対応したもの。マイラーとしての資質の高さをあらためて示した格好だが、それこそが芝2000メートルで行われる秋華賞でのポイントになるだろう。1600メートルまでの経験しかない馬による秋華賞制覇は、これまで第1回(1996年)のファビラスラフイン1頭だけで、それは20年以上も前のこと。加えて、本馬の母の父はスプリンターのFastnet Rockで、その血統背景からも距離の壁が感じられる。残り400メートルをクリアできるかどうか。今回は相手関係よりも自身との戦いとなりそうだ。

カンタービレ

牝3歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:シャンロッサ
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

馬体の維持が常にポイントとなる馬。理想を言えば、夏を越した前走(ローズS1着)はプラス体重が望ましかったが、大きく減らさなかったことをポジティブに考えるべきだろう。長距離輸送の連続だった春と違い、関西圏でレースを続けられる強みを生かしたい。

前々走のオークスでは13着と大敗したが、能力よりも距離適性の方に問題があったようだ。重賞初制覇を果たした3走前のフラワーCと同距離の前走・ローズSでは、4コーナー付近で先頭に立つ積極的なレース運びを展開。上がり3ハロン33秒6という速い数字をマークして楽々と押し切り、2つ目の重賞タイトルを獲得した。ディープインパクト産駒ながら、末脚の切れよりもスピードの持続力で勝負するタイプ。母の父Galileoの代表産駒であるFrankelのイメージに近い馬かもしれない。その特徴を考慮すれば、直線の短い京都・芝内回りへのコース替わりはプラス材料と言えるだろう。

サラキア

牝3歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サロミナ
  • 母の父:Lomitas
ここに注目!

成長を促す期間を設けたことで、馬体に幅が出てきた印象。春は430キログラム台だった馬体重も、前走のローズS(2着)では450キログラムまで増えていた。上昇度という点では、実績馬をしのぐものがありそうだ。

父がディープインパクト、母がドイツオークス馬のサロミナという良血馬。デビュー2戦目で重賞のチューリップ賞に挑戦していることからもわかるように、早い段階からGⅠの舞台に立つことを意識されてきた馬だ。しかし、そのチューリップ賞4着に続き、オークストライアルのフローラSでも4着と、春シーズンはGⅠの舞台へ駒を進めることができなかった。前走のローズSでは2着に敗れたものの、秋華賞への優先出走権は確保し、牝馬三冠最終戦に挑む。流れの緩くなりやすい前哨戦よりも、GⅠは厳しい展開になることがあり、そのような状況になればなるほど、血統の底力が生きてくるはずだ。

ミッキーチャーム

牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リップルスメイド
  • 母の父:Dansili
ここに注目!

3連勝のいずれもが滞在競馬。輸送距離の短い京都競馬場で走れるのは大きいが、テンションが高くなりやすいタイプなので、当日の落ち着きが鍵になる。前走時の馬体が好印象だったが、成長期の3歳馬。多少増えていたとしても問題はないだろう。

3走前の未勝利(函館・芝1800メートル)が、まず強烈だった。ポテンシャルの高さを認識されての1番人気だったと思われるが、当日は切れ味で勝負するタイプが多いディープインパクト産駒にとっては不向きな重馬場。しかしながら、それをものともしないパフォーマンスで、2着馬に8馬身もの差をつけて圧勝。22キログラム増の馬体も、ほとんどが成長分に見えた。その後も快進撃が続き、前々走の500万下(函館・芝1800メートル)が2着馬に3馬身1/2差、前走の1000万下・藻岩山特別(札幌・芝1800メートル)も同3馬身1/2差と、底知れないパフォーマンスを披露。今回、GⅠの舞台でも通用しそうな雰囲気がある。

ランドネ

牝3歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:Blame
  • 母:Loure
  • 母の父:A.P. Indy
ここに注目!

広いコースの方が走りはスムーズだが、未勝利(芝2000メートル)勝ちは阪神の芝内回りコース。前走(紫苑S3着)では中山・芝コースも上手に走れていた。前が残りやすい京都の芝内回りコースなら、持ち前の先行力を生かせそうだ。

ブリーダーズCクラシックを勝ったBlameの産駒で、母の父にはアメリカの大種牡馬A.P. Indy。その血統背景はダート向きと表現できるものだが、フットワークが大きくて軽い本馬は、デビューから一貫して芝のレースを使われ続けている。とはいえ、この馬の特徴は瞬発力ではなく、スピードの持続力にこそある。3着に粘った前走の紫苑Sのような積極策がベストのはずだ。また、デビューした頃から前向き過ぎる精神面が課題とされている馬で、向正面で他の馬に外からかわされてリズムを崩したオープン特別・忘れな草賞(阪神・芝2000メートル)での8着はその典型だった。この観点からも、前走のような逃げが理想だろう。

ラテュロス

牝3歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:スウィートハース
  • 母の父:Touch Gold
ここに注目!

430キログラムの馬体重だった前々走で敗退し、12キログラム数字を減らした前走のローズS(3着)で好走。ただ、前走の体つきがギリギリに見えたのは確かで、さすがにこれ以上は減らしたくないところだ。輸送距離の短い京都が舞台なのは好材料と言える。

条件馬の身で挑んだ前走のローズSで3着に入り、秋華賞への出走権を獲得したが、立場的には1000万下クラスのまま。ここは前走に続いての格上挑戦になる。ただ、デビュー3戦目だった昨年のアルテミスSで勝ち馬ラッキーライラックから0秒3差の3着に入った経験があり、暮れの阪神ジュベナイルフィリーズでも6着と、2歳時にはハイレベルなメンバーとの対戦経験を重ねていた馬だ。持ち時計がなく、速い時計での決着になった場合にどうかの不安を、前走で一掃できたことも大きいだろう。京都コースを走るのは今回が初めてだが、小柄なディープインパクト産駒なので、軽い芝が合う可能性は十分だ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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