今週の注目レース

小倉2歳ステークス(GⅢ)

小倉競馬場 1200メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

ジャカランダシティ

牡2歳

調教師:牧浦充徳(栗東)

  • 父:ヨハネスブルグ
  • 母:クラヴェジーナ
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

暑さが少し和らいだ8月半ばから調教のピッチもアップ。1週前追い切りで見せた直線での好反応は、デビュー前には見られなかったものだ。重賞挑戦への意欲を感じさせる内容であると同時に、暑い時季に無理をさせなかった強みも感じられる。

前走のメイクデビュー阪神(芝1200メートル)を逃げ切って快勝。2着に負かしたセプタリアンが続く未勝利を楽勝したことで、本馬に対する評価も高まっている。父ヨハネスブルグは、自身の後継種牡馬であるScat Daddyが無敗のアメリカ三冠馬Justifyを輩出したことにより、あらためて注目を集めている馬で、その特色は仕上がりの速さと豊富なスピード。また、前向きな気性もセールスポイントの一つと言える。デビュー戦でスピードの違いを見せた本馬も、そんな父の特長を受け継いだ一頭だろう。今回の出走馬では最も長い約2か月半というレース間隔も、血統背景を考えれば“問題なし”と判断できそうだ。

シングルアップ

牡2歳

調教師:寺島良(栗東)

  • 父:キンシャサノキセキ
  • 母:ラフアップ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

前走時の馬体重は、デビュー戦から14キログラム増の532キログラム。今夏の暑さにバテてしまう馬もいる中で、キャリア2戦の2歳馬が長距離輸送を経ても体重を増やせた点は、高評価が可能だろう。今回は、さらに状態を上げて出走できそうだ。

好位抜け出しであっさりと勝ち上がったメイクデビュー阪神(芝1400メートル)に続き、2か月余り間隔が空いた前走のオープン特別・フェニックス賞(小倉・芝1200メートル)も勝って無傷の2連勝を達成。前走は、7頭立ての少頭数ということもあってかハナを切る形の競馬になったが、行きたがる面も見せずに難なく押し切った。父がキンシャサノキセキ、母の父クロフネという血統構成から、切れよりもスピードを生かすタイプと思われ、初戦と2戦目で異なる形の競馬をしている点は強みと言える。重賞挑戦になる今回は前走のようにすんなりとはいかないだろうが、どのような展開になっても対応できそうなセンスの高さを感じさせる。

セプタリアン

牡2歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:キングヘイロー
  • 母:リビングプルーフ
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

首回りにしっかりと筋肉が付き、いかにもスピードタイプといった馬体。デビュー2戦目の前走でも馬体重にほぼ変動ははく、2月6日の早めの生まれということもあってか、馬体の完成が早いのかもしれない。今回は、小回りコースへの対応が鍵になりそうだ。

メイクデビュー阪神(芝1200メートル)は、勝ったジャカランダシティに次ぐ2着だった。自分のペースに持ち込んだ勝ち馬に対し、本馬は折り合い重視の運び。走りに若さを感じさせるレースぶりで、0秒2というタイム差がそのまま能力の差というわけではないだろう。2着馬に3馬身1/2差の完勝で勝ち上がった前走の未勝利(中京・芝1200メートル)は、初戦とはまるで違う逃げ切りで、直線に向いたときの手応えも楽だった。1分09秒3の勝ち時計も、重馬場だったことを思えば優秀と言える。今年のクイーンCを勝ったテトラドラクマ(父ルーラーシップ)の半弟で、姉と同じくスピードの持続力に秀でるタイプと考えてよさそうだが、牡馬に出た本馬は、スピードに加えてパワーも兼備している印象だ。

タムロドリーム

牝2歳

調教師:西園正都(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:タムロウイング
  • 母の父:ブラックホーク
ここに注目!

牝馬ながら、少し余裕を残しているように見えるほど、しっかりとした腹回りをしており、トモにも丸みがある。スピードとパワーの両方を感じさせる馬体の持ち主と言えるだろう。今回は、控える競馬になったときに対応できるかが鍵になりそうだ。

今開催3週目のメイクデビュー小倉(芝1200メートル)で初戦勝ちを決めた本馬の父は、初年度産駒から様々なタイプの馬を送り出しているジャスタウェイ。マイルから中距離で実績を残した父のイメージからか、産駒はマイル前後の距離を選択されることが多く、芝1200メートルでの勝ち上がりは本馬が2頭目だった。レース内容は、前半600メートル通過タイム33秒2という速い数字をマークしての一気の逃げ切り勝ち。スプリンターズSと安田記念を勝った母の父ブラックホークからも、豊かなスピードを受け継いでいる印象がある。重賞挑戦になる今回も、能力で見劣りすることはないだろう。重賞初制覇の可能性も十分にありそうだ。

チュウワフライヤー

牝2歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:ヘニーヒューズ
  • 母:ヴィヴィッドカラー
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

前走時のパドックでの周回やフットワークには少し硬さが感じられたが、芝1200メートルで1分08秒台の決着に対応したレース内容は、収穫が大きかった。牝馬でも500キログラム前後の馬格がある馬なので、夏3戦目の疲れもそれほど心配はいらないだろう。

父ヘニーヒューズの日本での代表産駒は、モーニンとアジアエクスプレス。芝がまるでダメというわけではないが、基本的にはダートがメインの血統だろう。実際本馬も、初戦にはダートのメイクデビュー阪神(ダート1200メートル)が選択されており、そこで勝ち上がっている。ただ、母系に目を転じてみれば、これまでにJRAでデビューした母の産駒3頭はいずれも芝に勝ち鞍があり、祖母のアドマイヤライトは、スプリンターズSを勝ったスリープレスナイトの半姉という馬。芝に転じた前走のオープン特別・フェニックス賞(小倉・芝1200メートル)での2着は、この母系の影響もあったかもしれない。ペースが上がったところで反応できれば、重賞でも通用するだろう。

ファンタジスト

牡2歳

調教師:梅田智之(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ディープインアスク
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

デビュー戦の馬体重が448キログラム。牡馬にしては小柄だが、つくべきところの筋肉がしっかりとついており、非力な印象は全くない。2人引きで気合乗りが抜群だった前走時の気配から、間隔が空いても力を出せるタイプと判断できるだろう。

前走のメイクデビュー中京(芝1200メートル)は2着ディアンドルとクビ差の接戦だったが、そのディアンドルだけでなく、3着のオーパキャマラードも2走目で初勝利をマーク。好メンバーを相手にしての勝ち上がりは、高評価の対象としていいだろう。スピード豊富なロードカナロアの産駒で、ゆえに芝1200メートルでのデビューとなったのだろうが、母の父がディープインパクトという血統背景。軽い芝で切れ味を要求されるような展開になっても問題なさそうで、むしろ、タフな中京より、直線が平坦な小倉・芝コースの方が合う可能性もある。前走からの時計短縮は必要になるが、それに対応できるだけの下地がある馬だ。

ミヤジシルフィード

牡2歳

調教師:川村禎彦(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:クレバークリス
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

序盤から飛ばした23日の1週前追い切りは最後にバテてしまったが、このひと追いで息ができてくるはずだ。もともと調教ではしっかりとした動きを見せる馬で、馬体も力強いタイプ。ここでも通用する能力を持っているはずだ。

スタートを決め、好位追走から手応え十分に押し切った前走のメイクデビュー小倉(芝1200メートル)は、2着馬とのタイム差こそ0秒1だったが、内容的には完勝と言えるものだった。スプリント戦での勝利ということで、父ロードカナロアのスピードを受け継いだとも言えそうだが、芦毛の馬体と大きなフットワークはむしろ母の父クロフネのイメージに近く、4コーナーから直線へ向く際の姿も他のクロフネ産駒と似ているように見えた。近親に宝塚記念2着のサンデーブランチ、阪神牝馬特別を勝ったエアウイングスなどの活躍馬がいる母系は奥が深く、瞬発力よりスピードの持続力に秀でている血統。厳しいラップの方が力を発揮できるタイプかもしれない。

ルチアーナミノル

牝2歳

調教師:本田優(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:シーザバッドガール
  • 母の父:Giant's Causeway
ここに注目!

デビュー戦は物見をする面が見られたが、2戦目の前走では最後まで集中して走れていた。実戦を経験して精神面の成長が見られたことは大きく、今回も高いパフォーマンスを期待していいだろう。牝馬でも馬格があるタイプで、長距離輸送もこなせそうだ。

父は中長距離向きのイメージが強いルーラーシップだが、母の父はストームキャット系のGiant's Causewayで、その先にもSeeking the Gold、Danzigというスピード豊富な大種牡馬の名が並ぶ。本馬はメイクデビュー中京(芝1400メートル)こそ2着に敗れたが、距離を短縮した前走の未勝利(小倉・芝1200メートル)では、1分08秒2という速い時計をマークし、2着馬に3馬身の差をつけて快勝。速い時計が出ている今夏の小倉開催とはいえ、今回の出走馬の中で1分08秒台前半の時計を持っているのは、本馬と2勝馬のシングルアップだけ。しかも本馬は、ムチを入れられることのない逃げ切り勝ちだった。重賞挑戦になるが、スピードの絶対値が違う可能性もありそうだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: