今週の注目レース

朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

阪神競馬場 1600m(芝・外)馬齢 牡・牝 2歳オープン

出走馬情報

タワーオブロンドン

牡2歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:Raven's Pass
  • 母:スノーパイン
  • 母の父:Dalakhani
ここに注目!

昨年、サトノアレスでこのレースを制した藤沢和雄厩舎が今年も有力馬を送り込む。父はイギリスのクイーンエリザベスⅡ世S(G1、芝1600m)優勝馬で、豊かなスピードを本馬に伝えている。いとこに皐月賞馬ディーマジェスティがいる母系も底力抜群で、GⅠ制覇の期待が高まる。

初戦のメイクデビュー札幌(芝1500m)は、スタート直後にスピードの違いで先頭へ立ち、直線では余裕の手応えで2番手以下を突き放し2馬身1/2差で快勝した。続くオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500m)では、一転して後方からレースを展開。メンバー中最速の上がり3ハロン35秒6(推定)の末脚で追い込んだが、勝ったダブルシャープとの追い比べで2着に敗れた。前々走のオープン特別・ききょうS(阪神・芝1400m)は2着以下に3馬身1/2差をつける圧巻のパフォーマンスで勝利し、重賞初挑戦となった前走の京王杯2歳Sでは、瞬発力勝負にも対応して2馬身差の快勝でタイトル奪取に成功。自慢の末脚が存分に生かせる外回りコースへの舞台替わりも歓迎で、ビッグタイトル制覇をもくろむ。

ダノンプレミアム

牡2歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:インディアナギャル
  • 母の父:Intikhab
ここに注目!

本レースは、2014年に阪神・芝1600mに舞台が替わって以降の3年でディープインパクト産駒が2勝。直線の長い芝の外回りコースは、同産駒特有の瞬発力が生きる印象だ。今回は約2か月半間隔が空いたが、前走のサウジアラビアロイヤルCも約3か月半ぶりで快勝しており、問題はないだろう。

前々走のメイクデビュー阪神(芝1800m)は、スタートが上手で、すぐに折り合うレースセンスの良さも見せて2番手を追走。3コーナー手前で外からかわされた時に行きたがるそぶりを見せたが、すぐに落ち着きを取り戻して4コーナー先頭で直線を向いた。エンジンのかかりは少し遅かったものの、1度点火すればあとは他馬を突き放すのみ。ぐんぐんと2番手以下を離し、4馬身差の圧勝劇を演じた。前走のサウジアラビアロイヤルCでも2番手追走の先行力を見せ、直線半ばで先頭に立つと最後は流して1馬身3/4差のV。稍重馬場にもかかわらず、1分33秒0の2歳コースレコードをマークした。能力の高さはすでに証明済みで、ここでGⅠタイトル獲得を目指す。

フロンティア

牡2歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:グレースランド
  • 母の父:トニービン
ここに注目!

管理する中内田充正厩舎は今年の2歳戦で10勝を挙げ、本馬(新潟2歳S)、前述のダノンプレミアム(サウジアラビアロイヤルC)、ベルーガ(ファンタジーS)が重賞制覇を挙げている(12月3日終了時点)。ここで厩舎初のGⅠ制覇を成し遂げられるか、注目だ。

初戦のメイクデビュー中京(芝1600m)は、ジワッと先頭に立つと、ラスト200m付近で1度は差を詰められながらも、もうひと伸びして見事に押し切った。続く新潟2歳Sでは、道中2番手から2着馬との競り合いを制し重賞初制覇。直線の長い新潟・芝の外回りコースを先行策で押し切った内容は価値が高い。重賞連勝を狙った前走のデイリー杯2歳Sは、向正面で故障した馬が位置取りを下げた際に進路が狭くなるシーンがあり、直線で伸び脚を見せたものの勝ち馬から0秒6差の4着と初めての敗戦を味わった。ただ、直線で先頭に立つ本来の競馬ではなかったのも事実で、巻き返しの可能性は十分ありそうだ。

アサクサゲンキ

牡2歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:Stormy Atlantic
  • 母:Amelia
  • 母の父:Dixieland Band
ここに注目!

今回の鍵は、これまでで最長となる芝1600mの距離。スピードを生かしたレースぶりから、距離延長に不安は残る。ただ、母系から皐月賞馬ノーリーズンや阪神3歳牝馬S(現・阪神ジュベナイルフィリーズ)を勝ったヤマニンパラダイスなどが誕生しており、血統的にはマイルをこなせる下地がありそうだ。

前々走の小倉2歳Sは15着までが1秒差以内にひしめく大激戦だったが、2着馬に1馬身1/4差をつけ快勝。レースの前半通過タイムが33秒3という厳しいペースを、4コーナー2番手で押し切る強い内容だった。前走の京王杯2歳Sでは3着と敗れはしたものの、関東圏への長距離輸送や直線の長い東京コースなど初めての要素があった中で先行する競馬を貫いたもので、決して悲観する内容ではない。今回は先行策を取りたい馬が多くおり、ペースが速くなりそうな懸念はあるが、持ち前のスピードは今回のメンバーの中でも上位で、自分の望むポジションを楽に取れるだろう。初めての阪神・芝コースも、同じ右回りの小倉で2勝を挙げていることから、こなしてもおかしくない。

ステルヴィオ

牡2歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラルケット
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

父の初年度産駒はすでにJRAで31勝を挙げ、2歳サイヤーランキングでもディープインパクト(47勝)に次ぐ2位と大活躍している(12月3日終了時点)。とはいえ、重賞勝ち馬はまだ出ていないだけに、今回、本馬が初タイトルを送る大きなチャンスになるだろう。

3走前のメイクデビュー東京(芝1600m)は、好スタートを決めると道中は4番手のインで我慢させ直線へ。先頭集団の外に出されると鞍上のゴーサインに応え、ラスト100m付近で先頭に立ってからは一気に後続を突き放して1馬身3/4差のV。メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒2(推定)をマークしており、高い操縦性と末脚の破壊力を見せた。前々走のオープン特別・コスモス賞(札幌・芝1800m)は、ストライドの大きなこの馬にとってプラスとは思えない小回りコースだったが、3コーナーから早めに動いていく強気の競馬で見事にクリアし優勝。タフな流れになりやすいマイルGⅠにおいて、200m長い距離を経験している点はアドバンテージとなるはずだ。

ダブルシャープ

牡2歳

調教師:渡辺薫彦(栗東)

  • 父:ベーカバド
  • 母:メジロルーシュバー
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

地方・北海道所属時に挑んだ3走前のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500m)では、タワーオブロンドン(2着)を撃破して快勝。JRA所属馬との対戦や初めての芝コースなど厳しい条件があった中で白星を挙げ、地力の高さを証明した。今回が、JRAへ転厩後の初戦となる。

前々走の札幌2歳Sは、道中は最後方を追走から3コーナー手前で一気に進出を開始し、馬群の大外を回りながら4コーナーで4番手までポジションを押し上げた。結果は3着だったものの勝ち馬とのタイム差はなく、上がり3ハロンタイムもメンバー中最速の35秒3(推定)をマーク。3走前のオープン特別・クローバー賞(1着)に続き、JRAの馬相手にも通用することを証明してみせた。前走のサウジアラビアロイヤルCは、2歳コースレコードの決着で6着と時計勝負に不安を残したが、直線に急坂のある阪神・芝コースへ替われば、一変の可能性もありそうだ。6日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは6ハロン82秒6を計時と、栗東の環境にも順応している。

カシアス

牡2歳

調教師:清水久詞(栗東)

  • 父:キンシャサノキセキ
  • 母:ラブディラン
  • 母の父:Dylan Thomas
ここに注目!

前々走の函館2歳Sを制し、同世代初の重賞勝ち馬となった。先行策から速い上がりを使えるので、レースぶりに安定感がある。父はスピード色が濃いが、母の父は凱旋門賞を勝つなどヨーロッパの芝・中長距離路線で活躍した馬。本馬も芝1600mの距離をこなして不思議はない。

デビューから3戦連続で芝1200m戦を使われたが、前走の京王杯2歳Sでは200mの距離延長の影響を感じさせず、4コーナー3番手から最後まで脚を伸ばした。勝ち馬タワーオブロンドンには2馬身離された2着だったものの、3着アサクサゲンキには1/2馬身差をつけており、世代上位の実力の持ち主であることは間違いない。デビュー以来連対を外していない堅実さは、GⅠの大舞台でも大きな強調材料となるはずだ。6日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りは3頭の併せ馬で遅れたが、6ハロン78秒7秒をマークと好調キープは間違いなさそう。坂路との併用でしっかりと負荷をかけられており、成長も見込めそうだ。

ファストアプローチ

牡2歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:Dawn Approach
  • 母:ジョリージョコンド
  • 母の父:Marju
ここに注目!

これまでJRAで出走した父の産駒は本馬だけ。ただ、祖父New Approachの産駒は今年の青葉賞2着馬ベストアプローチなどが走っており、日本の馬場への適性がある血統と言えそうだ。叔父に今年の宝塚記念勝ち馬サトノクラウンがいる母系も優秀で、本馬も今後の活躍が期待される。

現状の実績では僚馬タワーオブロンドンに見劣りするが、本馬もこれまでのレースぶりから大きな可能性を感じさせる。前走のオープン特別・芙蓉S(中山・芝2000m)は、スタート直後に折り合いを欠くシーンがあったが、その後は外めの3番手でスムーズに追走。レースの前半1000m通過タイムが1分03秒9とスローペースになったため、2番手のインから抜け出した勝ち馬を捕らえられなかったが、2着と力は示した。530kgを超す大型馬で、その雄大なフットワークを見れば、小回りの中山・芝内回りコースから広い阪神・芝外回りコースに替わる点は間違いなくプラス材料。GⅠの今回はペースも速くなりそうで、前走のように折り合いを欠く心配も少なくなりそうだ。

(山口 大輝)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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