今週の注目レース

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

阪神競馬場 1600m(芝・外)馬齢 (牝) 2歳オープン

出走馬情報

ロックディスタウン

牝2歳

調教師:二ノ宮敬宇(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ストレイキャット
  • 母の父:Storm Cat
ここに注目!

関西圏への長距離輸送を克服できるかどうかがポイントだが、前走の札幌2歳S(1着)時の馬体重(490kg)は、新潟でのデビュー戦と同じだった。環境の変化に動じないタイプと考えていいだろう。直線の長い外回りコースなら、芝1600mへの距離短縮にも対応できるはずだ。

父のオルフェーヴルは、気性が激しいことで知られたステイゴールドの代表産駒。ゴールドシップやナカヤマフェスタなど、ステイゴールドを父に持つ馬は気難しい面を持ってることが少なくなく、オルフェーヴルの産駒にもその傾向があるのではないかと思われていた。特に本馬は母の父も気性の激しいStorm Catなので、おそらく燃えやすいタイプだろうという向きもあったのだが、実際のところは逆だった。前走の札幌2歳S(1着)時のパドックでの周回は、2歳牝馬らしからぬ堂々としたもので、コーナー通過が4回の小回りコースにあっさりと対応。折り合いでの難しい面も見せなかった。大人びたレースぶりを今回も発揮できれば、好勝負必至だ。

ラッキーライラック

牝2歳

調教師:松永幹夫(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ライラックスアンドレース
  • 母の父:Flower Alley
ここに注目!

道中で多少の力みは見せるものの、走りに影響するほどイレ込んだり、折り合いを欠いたりするわけではない。父オルフェーヴルのような気性の激しさはなく、素直で競馬のしやすいタイプだ。GⅠの舞台でも力を出し切ることができるだろう。

母はアメリカのG1馬で、その母系はダイヤモンドビコー(2001年のローズSなど重賞4勝)を出したステラマドリッドへとつながる。この血統は日本でも多くの実績を残しており、近年ではGⅠ2勝のミッキーアイル、今年のNHKマイルCを勝ったアエロリットが活躍している。本馬も、前走のアルテミスS(1着)で好位の4番手を楽々と追走するスピードを見せたが、これは父オルフェーヴルではなく、母系の影響が大きいと考えられる。新潟の外回りコースで勝った前々走のメイクデビュー新潟(芝1600m)、前走の東京と、直線の長いコースで見せてきたパフォーマンスは今回のレースに適したもの。右回りにコース形態は替わるが、調教では問題なく走っており、大きな課題にはならないだろう。

マウレア

牝2歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:バイザキャット
  • 母の父:Storm Cat
ここに注目!

まだトモに力が入り切っておらず、いかにも2歳牝馬という線の細さを感じる馬体だが、その状態でも2戦2勝の結果を残している。能力は確かなものがありそうだ。それだけに、今回の課題は関西圏への長距離輸送。大幅な馬体減は避けたいところだろう。

2013年の桜花賞を豪快な差し切りで制したアユサンの全妹にあたる血統馬で、好位から楽に抜け出したメイクデビュー東京(1着)に続き、前走の赤松賞(共に東京・芝1600m、1着)では、直線で他馬と接触する厳しい競馬を克服。ゴール前で鋭く抜け出して連勝を飾った。デビュー戦を勝利した直後に重賞のアルテミスSに挑戦で2着に入った姉と足跡は少し違うものの、ディープインパクト産駒らしい瞬発力を持っている点は同じ。500kg近い馬格を誇った姉には見た目の迫力があったが、450kg前後と牝馬らしい馬体の妹は機動力に優れている印象だ。今回、無敗の3連勝でGⅠを勝つ可能性も十分にあるだろう。

コーディエライト

牝2歳

調教師:佐々木晶三(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:ダークサファイア
  • 母の父:Out of Place
ここに注目!

前走のファンタジーS(2着)は、帰厩して間もない出走だったのにもかかわらず馬体が絞れており、GⅠの前哨戦としては十分な仕上がりに見えた。これまでは右回りよりも左回りの方が力強い走りをする印象。前走を1度使われて万全の状態で挑む今回、適性がはっきりするはずだ。

6馬身差で逃げ切ったデビュー2戦目の未勝利(中京・芝1400m)で一気に頭角を現し、3戦目での重賞挑戦になった前々走の新潟2歳Sも逃げる形になったが、長い直線を苦にすることもなく、勝ったフロンティアから0秒1差の2着でゴールイン。父ダイワメジャーは豊富なスピードを持続させることができた馬だが、スッと先手を取って粘り込んだ本馬の姿も、父の影響を色濃く感じさせるものだった。約2か月の休み明けで臨んだ前走のファンタジーSは、好スタートではなかったものの、スピードの違いでハナに立って2着。このレースを見る限り、芝1600mの今回の方が自分の形に持ち込みやすいのかもしれない。長い直線を粘り切れるかどうか、注目だ。

マドモアゼル

牝2歳

調教師:斎藤誠(美浦)

  • 父:ブラックタイド
  • 母:ポールポジションⅡ
  • 母の父:Pivotal
ここに注目!

なかなか馬体がふっくらとしてこない点が課題だが、京都への長距離輸送があった前走の500万下・りんどう賞(芝1400m、1着)でも馬体重の減少はなかった。前走から中8週と十分な間隔を取っての出走となる今回、再度の長距離輸送をクリアできれば、力を出せるはずだ。

7月15日のメイクデビュー福島(芝1200m)は逃げた勝ち馬を捕まえ切れず2着に敗退したが、続く未勝利(新潟・芝1400m)で初勝利をマーク。200mの距離延長をものともせず楽々と逃げ切った強さは本物で、4番人気での出走だった前走の500万下・りんどう賞では、好位からあっさりと抜け出して連勝を達成。GⅠへ向けて期待を抱かせる内容だった。母の父Pivotalはスプリンター色の強い馬であったが、本馬の父は、母の父サクラバクシンオーとの配合でキタサンブラックという名馬を送り出したブラックタイド。今回はさらに200m距離が伸びるが、血統を見る限り克服の可能性は十分にあるだろう。

リリーノーブル

牝2歳

調教師:藤岡健一(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ピュアチャプレット
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

中3週で出走した前走に続き今回は中1週と日程はタイトに感じるが、それを心配する必要がないほどの好馬体の持ち主。むしろ、さらに動きが軽くなってくる可能性もある。パドックで歩様に硬さが出ていなければ、能力発揮に問題はないだろう。

父がルーラーシップで母の父がクロフネ。どちらも大きなフットワークと高い心肺能力を武器に活躍した馬で、牝馬と思えない雄大な馬格を誇る本馬も前記した2頭に通じるものがあり、かなりのスケールを感じさせる馬だ。前走の500万下・白菊賞(京都・芝1600m)は内回りコースで行われたレースで、馬群のインから抜け出すことを要求される展開になったが、全く問題なく抜け出して優勝。馬体に似合わないセンスの高さも持ち合わせているようだ。それでも、前々走のメイクデビュー東京(芝1600m)で2着馬を楽々と突き放して3馬身1/2差で完勝した内容からも、広くて直線の長いコースの方が能力を全開させやすい印象。今回の阪神・芝の外回りコースも、適性の高い舞台と考えてよさそうだ。

モルトアレグロ

牝2歳

調教師:武井亮(美浦)

  • 父:Speightstown
  • 母:Mo Chuisle
  • 母の父:Free House
ここに注目!

初めての関西圏への長距離輸送でイレ込んでいないかはもちろん、前走の500万下・くるみ賞(東京・芝1400m、1着)で不良馬場を走った疲れがないかもしっかりとチェックしたい。胴がそこまで長くなく、牝馬にしてはがっちりとした馬体の持ち主。距離への課題はあるかもしれない。

6月24日のメイクデビュー函館(ダート1000m)は完勝だったが、今回の条件とは大きく異なるダートの短距離戦だった。その後は、前々走のオープン特別・すずらん賞(札幌・芝1200m)で2着に入ると、前走の500万下・くるみ賞(東京・芝1400m)では見事に勝利。芝のスピード競馬と芝1400mまでの距離に対応できることを示した。ただ、今回の阪神・外回りの芝1600mは、スピードだけでなく瞬発力と持久力も求められる舞台。振り返れば、前々走は洋芝の札幌・芝コース、前走は不良馬場で、共に瞬発力はそこまで必要とされなかった。父Speightstown、母の父Free Houseというダート色の強い血統背景からも、克服すべき部分は残されている。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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