今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000m(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

アエロリット

牝3歳

調教師:菊沢隆徳(美浦)

  • 父:クロフネ
  • 母:アステリックス
  • 母の父:ネオユニヴァース
ここに注目!

これまで出走馬中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしたのはデビュー戦だけ。瞬発力勝負に不安を残すのは父クロフネ、母の父ネオユニヴァースという血統のイメージ通りかもしれない。近2走のように自ら動き、ライバルにスタミナを使わせる形がベストだろう。

いとこにマイルGⅠを2勝したミッキーアイルがいる血統背景からも本質的にスピードタイプで、5着だった桜花賞の後は芝2400mのオークスではなく、牡・牝混合のNHKマイルCへと矛先を向け、見事にGⅠ初制覇を達成。前走のクイーンSは他世代の馬を相手に2馬身1/2差の完勝で、コーナーを4度回るコース形態もクリアした。今回は、初めての芝2000mの距離に加えて、長距離輸送がある。関西圏での競馬は初めてではないものの、課題はあると言えるのかもしれない。早い時期から頭角を現していたが、実際は5月17日という遅めの生まれ。まだ伸びしろがありそうで、底知れない魅力を秘める一頭だ。

ラビットラン

牝3歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:Tapit
  • 母:Amelia
  • 母の父:Dixieland Band
ここに注目!

芝でコーナーを4度回るレースは今回が初経験。半弟のアサクサゲンキ(父Stormy Atlantic)が芝1200mの重賞(小倉2歳S)を勝ったことも考慮すれば、今回は京都・内回りの芝2000mを攻略できるかが鍵になる。道中折り合っていけるかが重要だ。

父がアメリカのトップサイヤーTapitということで、本馬もデビューから3戦はダートに出走したが、440kg台の馬体からはイメージできないほど跳びの大きいフットワークで走る馬。「もしかしたら芝向きなのではないか」という声は以前からあった。初めての芝をものともせずに差し切った前々走の500万下(中京・芝1600m)も強い内容だったが、春の実績馬がそろった前走のローズS(1着)で見せた末脚は、前々走をはるかにしのぐもの。ポテンシャルの高さはGⅠに入っても引けを取らないはずだ。極端な競馬で勝ってきた馬だけに、京都・芝の内回りコースへの対応は鍵になるが、勢いでは一番と言えるこの夏最大の上がり馬。勝利の可能性は決して低くないだろう。

ディアドラ

牝3歳

調教師:橋田満(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ライツェント
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

前々走でマイナス12kgと馬体を減らしていたこともあり、前走の紫苑S(1着)参戦時は直前の追い切りをセーブ気味にしていた。それが前走時の12kg増につながったとすれば、今回はこの馬体重をキープできるかどうかが鍵になる。輸送距離が短くなる点はプラス材料だろう。

中1週の日程で挑んだオークスでも4着に好走したタフな馬。3か月弱の休み明けだった前々走の1000万下・HTB賞(札幌・芝2000m)でラヴィエベール(2着)を退けて勝つと、前走の紫苑Sでは勝負どころで大外を回る距離のロスがありながら、ゴール前できっちりと差し切って優勝。ハナという着差以上に強い内容だったと言っていいだろう。2009年のダービー馬ロジユニヴァースを筆頭に、最近では今年の函館スプリントSを勝ったジューヌエコールなど活躍馬を多数輩出している母系の出身で、大舞台での強さは折り紙付きだ。しぶとさの生きる展開の方が強い血統であることも、頭に入れておきたい。

リスグラシュー

牝3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:リリサイド
  • 母の父:American Post
ここに注目!

プラス4kgだった前走のローズS(3着)時の馬体からは、ボリュームアップした印象を受けなかった。飼葉食いのいい馬ではなく、実が入ってくるのは先かもしれないが、休み明けを1度使われてトモの肉付きが良くなっていれば、前走以上の走りが見せられるはずだ。

3着だった前走のローズSは、オークス(5着)以来約4か月ぶりの実戦だった。レースは道中折り合いに専念して直線にかけたものの、休み明けのためか勝負どころでの反応がひと息。これは、同じく休み明けで3着に敗れた今年3月のチューリップ賞のレース内容と似ているように見えた。春2戦目の桜花賞では勝ったレーヌミノルから0秒1差の2着と着順を上げており、今回も前走を使われて上昇してくる可能性が高い。京都・芝コースの経験はないが、芝2000mへの距離延長は望むところで、好位から押し切った未勝利(阪神・芝1800m)のような走りもできる自在型。むしろ、馬体が大きくない本馬には、直線が平坦で軽い芝の京都コースが合うかもしれない。

ファンディーナ

牝3歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドリームオブジェニー
  • 母の父:Pivotal
ここに注目!

牝馬ながら500kgを超える大型馬で、その体に見合った跳びの大きいフットワークがセールスポイント。ゆえに今回は小回りコースに分類される京都・内回りの芝2000mを上手にこなせるかが焦点になりそうだ。コーナーをスムーズに走ることができれば、好勝負必至だろう。

デビューから3連勝でフラワーCを制覇。昨年の2歳女王ソウルスターリングと互角の能力を持つ馬ではないかと話題に上ったのは記憶に新しい。その後は牡馬相手の皐月賞に挑み7着、前走のローズSでも6着に敗れて注目度が下がった感はあるが、前走は皐月賞から22kg増の馬体重での出走。直線を向いたときには出走馬でも一番と思えるほどの手応えを見せており、その状況から伸びあぐねたのは太め残りが影響したと考えるのが妥当だろう。1度使われて馬体が締まってくる可能性が高い今回は、一変した走りを期待できそうだ。レース当日に落ち着いているようなら、さらに期待度が増してくる。

モズカッチャン

牝3歳

調教師:鮫島一歩(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:サイトディーラー
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

14kg増の馬体重で出走した前走のローズS(7着)は太め残りもあったのだろうが、何よりテンションが高かった。久々の実戦がその理由なら問題ないが、今回も同じような状況だと不安材料になる。当日の気配に注意したい。

未勝利から3連勝でフローラSを制し、続くオークスでは勝ったソウルスターリングに最後まで抵抗して2着に好走。初勝利からわずか4戦で、世代トップクラスの能力を持つことを証明した。この秋は十分な乗り込みを消化して前走のローズSに出走。好走したフローラS、オークスと同じ内枠(1枠2番、フローラSとオークスは共に1枠1番)だったことに加え、M.デムーロ騎手が手綱を取ったこともあってか2番人気という高い支持を受けたが、結果は直線で伸び脚を欠いて7着に敗れた。これは、休み明けが敗因と考えるべきだろう。本来は好位からのひと伸びができる自在型。京都・芝の内回りコースへの適性は十分にありそうで、本番での巻き返しが期待される。

カワキタエンカ

牝3歳

調教師:浜田多実雄(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:カワキタラブポップ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

父の産駒は良馬場での瞬発力勝負が得意のイメージだが、本馬は母の父クロフネ、その父フレンチデピュティという母系の血が強いのか、力の要る馬場コンディションも問題なくこなす。他の馬が苦にするようなら、重い馬場の方がチャンスも広がるのかもしれない。

レースの前半1000m通過タイムが58秒6と速く、2・3番手を進んだ馬たちが軒並み失速し、好位の5番手で競馬をしたファンディーナも伸びあぐねて6着。上位馬のほとんどが差し馬という厳しい展開の中で、ハナを切りながら2着に粘った前走のローズSは、素直に強いと評価できる内容だった。振り返ると、桜花賞でもハイペースで逃げながら優勝馬レーヌミノルから0秒6差(7着)に踏ん張り、前々走の1000万下・三面川特別(新潟・芝1800m)では他世代の馬と初対戦で2着に好走。もともと高い能力を持っていたということなのだろう。スピードを生かす脚質は、直線の長いコースよりも小回りコース向き。条件的には今回の方が合うはずだ。

レーヌミノル

牝3歳

調教師:本田優(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:ダイワエンジェル
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

折り合いもつき、流れに乗れているように見えた前走のローズS(9着)だったが、直線では思ったほどの伸び脚がなかった。ただ、今年初戦のクイーンCが4着だったことから、休み明けが得意ではない可能性はあるだろう。1度使われた今回は、上積みが見込めそうだ。

8番人気という低評価を覆し、クラシック初戦の桜花賞を制覇。世代トップクラスの能力を示したが、勢いに乗って出走した前々走のオークスは、勝ったソウルスターリングに2秒1も離された13着に敗れた。この敗因はおそらく芝2400mの距離で、血統面を見ると父ダイワメジャーは2000m以下の距離で活躍し、母の父は短距離型のタイキシャトル。母系にはロイヤルスキー、テスコボーイと長めの距離が合うとは言えない種牡馬の名が並ぶ。3歳春なら能力で距離を克服する馬もいるが、本馬はそうではなかったのだろう。前走のローズS9着という結果をどう見るかだが、夏を越して自身の適性がより明確になっている可能性があるので、今回も距離克服が一番のポイントになりそうだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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