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波乱の決着が珍しくなくなった上半期の大一番

昨年の宝塚記念を制したマリアライトは、単勝オッズ25.1倍の8番人気にとどまっていた。過去の宝塚記念を振り返ってみると、グレード制が導入された1984年から2002年までの優勝馬19頭中、単勝オッズが10倍以上だったのは1990年のオサイチジョージ(11.4倍)と1992年のメジロパーマー(23.1倍)だけであったが、2003年から2016年の優勝馬14頭を見ると、半数の7頭が単勝オッズ10倍以上だ。近年の傾向を重視するならば、上位人気馬以外にもしっかり注目しておくべきレースと言えるだろう。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通しているポイントを分析してみたい。

実績と距離適性が重要

過去10年の連対馬20頭は、いずれも「JRAの2000〜2200mのGI かGII」において優勝経験のある馬だった。該当馬は連対率29.4%、3着内率38.2%と好走率も優秀だ。まずは宝塚記念と近い距離のGI かGII を制した経験がある馬に注目すべきだろう。〔表1〕

〔表1〕「JRAの2000〜2200mのGI かGII」における優勝経験の有無別成績(過去10年)
優勝経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 10-10-6-42 14.7% 29.4% 38.2%
なし 0-0-4-79 0% 0% 4.8%

なお、「JRAの2000〜2200mのGI かGII」で優勝経験がなかった馬の中で3着となった4頭は、いずれも「前年12月以降のJRAのGI」で連対経験がある馬だった。前年の暮れ以降にJRAのGI で優勝を争ったことがある馬なら、前出の条件をクリアしていなくてもマークしておくべきかもしれない。〔表2〕

〔表2〕「JRAの2000〜2200mのGI かGII」で優勝経験がなかった3着以内馬(過去10年)
年度 着順 馬名 前年12月以降のJRAのGI における最高着順
2007年 3着 ポップロック 2着(2006年有馬記念)
2009年 3着 ディープスカイ 2着(2009年安田記念)
2011年 3着 エイシンフラッシュ 2着(2011年天皇賞・春)
2014年 3着 ヴィルシーナ 1着(2014年ヴィクトリアマイル)

若い馬に注目

過去10年の3着以内馬30頭中24頭は、「4歳」か「5歳」の馬だった。基本的には若い馬を重視したいレースだ。〔表3〕

〔表3〕年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 0-0-0-3 0% 0% 0%
4歳 4-3-6-37 8.0% 14.0% 26.0%
5歳 4-5-2-31 9.5% 21.4% 26.2%
6歳 2-2-2-22 7.1% 14.3% 21.4%
7歳以上 0-0-0-28 0% 0% 0%

なお、年齢が「6歳以上」だった馬の中で3着以内に入った6頭は、いずれも前年8月以降に「JRAの2000〜2500mのGI かGII」で優勝経験があった馬である。前年の8月以降にGII 以上の格のレースを勝っていない6歳以上の馬は評価を下げるべきだろう。〔表4〕

〔表4〕6歳以上の3着以内馬(過去10年)
年度 着順 年齢 馬名 前年8月以降のJRAの
2000〜2500mのGI かGII における
最高着順
2007年 3着 6歳 ポップロック 1着(2007年目黒記念)
2008年 1着 6歳 エイシンデピュティ 1着(2008年金鯱賞)
3着 6歳 インティライミ 1着(2007年京都大賞典)
2009年 2着 6歳 サクラメガワンダー 1着(2009年金鯱賞)
2011年 1着 6歳 アーネストリー 1着(2010年札幌記念)
2014年 2着 6歳 カレンミロティック 1着(2013年金鯱賞)

前走好走馬が優勢

過去10年の3着以内馬30頭中23頭は、前走の着順が「3着以内」だった。一方、「4着以下」だった馬は3着内率9.1%と苦戦している。臨戦過程を比較する際は、前走で3着以内に入っていた馬を素直に評価したい。〔表5〕

〔表5〕前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
3着以内 7-8-8-51 9.5% 20.3% 31.1%
4着以下 3-2-2-70 3.9% 6.5% 9.1%

なお、前走の着順が「4着以下」だった馬のうち、そのレースが「JRAのGI」でなかった馬は優勝例がなく、3着内率も4.5%にとどまっている。大敗からの一変が期待できるのは、前走が「JRAのGI」だった馬だけと言えそうだ。〔表6〕

〔表6〕前走が「4着以下」だった馬の、そのレースの条件別成績(過去10年)
前走の条件 成績 勝率 連対率 3着内率
JRAのGI 3-1-1-28 9.1% 12.1% 15.2%
その他の条件 0-1-1-42 0% 2.3% 4.5%

同年の天皇賞(春)好走馬は苦戦気味

過去7年の出走馬105頭中、同年の天皇賞(春)で4着以内に入っていた馬は15頭いたものの、全て3着以下に敗れている。2009年以前はこの条件に該当する馬の連対例も少なくなかったが、近年は上位人気に推されながら3着以下に敗れてしまうケースが多いので、過信禁物と見るべきだろう。〔表7〕

〔表7〕同年の天皇賞(春)で4着以内に入った経験の有無別成績(過去7年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 0-0-2-13 0% 0% 13.3%
なし 7-7-5-71 7.8% 15.6% 21.1%

近年は前走で上位人気に推されていた馬が中心

過去7年の3着以内馬21頭中15頭は、前走が国内のレースで、「単勝3番人気以内」に支持されていた。一方、「4番人気以下」だった馬は優勝例がなく、3着内率も7.1%にとどまっている。近年の傾向を重視するならば、前走で上位人気に推されていた馬を高く評価したい。〔表8〕

〔表8〕前走が国内のレースだった馬の、そのレースでの単勝人気別成績(過去7年)
前走の単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
3番人気以内 7-4-4-36 13.7% 21.6% 29.4%
4番人気以下 0-1-2-39 0% 2.4% 7.1%

ちなみに、前走が「国内のレース、かつ単勝4番人気以下」だった馬の中で3着以内に入った3頭は、いずれも牝馬だった。2010年以降、前走で4番人気以下だった「牡馬、せん馬」が3着以内に入ったケースが一回もないことは覚えておきたい。〔表9〕

〔表9〕前走が国内のレースで単勝人気が「4番人気以下」だった馬の、性別成績(過去7年)
成績 勝率 連対率 3着内率
牡、せん 0-0-0-35 0% 0% 0%
0-1-2-4 0% 14.3% 42.9%
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前走で先行していた馬は過信禁物

過去5年の優勝馬5頭は、いずれも前走の4コーナーを4番手以下で通過していた。4コーナーを3番手以内で通過するような先行タイプの馬は評価を下げるべきだろう。なお、この5頭は「前年以降の、JRAの2000〜2200mのGI かGII」で優勝経験があった点、5歳以下だった点、前走で単勝2番人気以内だった点も共通している。〔表1〕〔表3〕〔表8〕あたりの傾向も重視したい。〔表10〕

(伊吹雅也)

※表は横にスクロールすることができます。

〔表10〕優勝馬の「前走の4コーナーの通過順」「“前年以降のJRAの2000〜2200mのGI かGII”における最高着順」「年齢」「前走の単勝人気」(過去5年)
年度 優勝馬 前走の
4コーナーの通過順
“前年以降のJRAの2000〜2200mのGI かGII”に
おける最高着順
年齢 前走の
単勝人気
2012年 オルフェーヴル 14番手 1着(2011年皐月賞) 4歳 1番
人気
2013年 ゴールドシップ 4番手 1着(2012年皐月賞) 4歳 1番
人気
2014年 ゴールドシップ 14番手 1着(2013年宝塚記念) 5歳 2番
人気
2015年 ラブリーデイ 5番手 1着(2015年京都記念) 5歳 2番
人気
2016年 マリアライト 7番手 1着(2015年エリザベス女王杯) 5歳 1番
人気

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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