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6月1日英ダービー(G1)

  • イギリスエプソム競馬場
  • 芝2410メートル

オブライエン厩舎7頭目の英ダービー馬・アンソニーヴァンダイク

頂を目指す13頭の血統はみなサドラーズウェルズ系

英2000ギニー(G1・イギリス)組からは、勝ち馬マグナグリーシアの4着だったマッドムーンだけが参戦。ヨーロッパ3歳馬の頂をめざす13頭は、どれもがスタミナに太鼓判を押される血統の持ち主となった。
このうち7頭がアイルランドのA.P.オブライエン厩舎の所属馬。血統もサドラーズウェルズ系に偏在してガリレオ直仔が6頭、単勝5.0倍で2番人気になったブルーム(父オーストラリア)など、ガリレオを祖父に持つ馬が5頭、これにガリレオの曾孫となるマッドムーン(父ドーンアプローチ)が加わって、12頭がガリレオ系。単勝3.75倍で1番人気になったサードラゴネットも、サドラーズウェルズからモンジューを経たキャメロットの産駒だった。

最内を駆け上がり、アンソニーヴァンダイクが鋭く伸びる

レースはソブリンが馬群を主導。これをノルウェイとサーカスマキシマスが追走し、単勝3番人気のテレキャスターは単独4番手。人気のサードラゴネットはその後ろでタッテナムコーナーを通過した。
直線に向いて8、9頭が横一線に並ぶ熱戦。ゴールへ続く上り坂にさしかかってマッドムーンが先頭に立ったところに、外からサードラゴネットが並びかけた。しかし、ここを逃さず2頭の後ろにいたアンソニーヴァンダイクが内に切れ込むように一気に加速。鋭く伸びて2頭をかわし去る。サードラゴネットの外からブルームとジャパンも馬体を併せるようにして追い込み、一団でゴールイン。
ピンクの勝負服を纏って最内を駆け上がったS.へファナンの好騎乗が光り、アンソニーヴァンダイクは第240代英ダービー馬に輝いた。

並ばれて闘志に火が付いたマッドムーンが、勝ち馬から半馬身差で2着を死守。マッドムーンからハナ差の3着に大外のジャパン、さらに短アタマ差の4着にブルーム、4着から短アタマ差の5着にサードラゴネットがなだれこんだ。 良馬場の勝ちタイムは、昨年の優勝馬マサーのタイムより約1.5秒速い2分33秒38となった。

英ダービー7勝目のオブライエン厩舎管理馬が上位を占めた

2着マッドムーン(K.プレンダガスト厩舎)を除き、優勝馬と、3着から6着までの馬をオブライエン厩舎が独占。オブライエン調教師は英ダービー7勝目となった。
アンソニーヴァンダイクは通算9戦5勝。2歳時にタイロスS(G3・アイルランド)、愛フューチュリティS(G2・アイルランド)に優勝し、デューハーストS(G1・イギリス)がトゥーダーンホットの3着。前走のダービートライアルS(リステッド)からの連勝でG1初制覇となった。

プロフィール

アンソニーヴァンダイクAnthony Van Dyck

牡 2016年生 アイルランド産

  • 通算成績: 9戦5勝(2019年2戦2勝)
主な勝ち鞍
  • 2019年: 英ダービー(G1・イギリス。芝2410メートル)
血統表
1代 2代 3代
Galileo
1998年生
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Urban Sea Miswaki
Allegretta
Believe'N'succeed
2005年生
Exceed And Excel Danehill
Patrona
Arctic Drift Gone West
November Snow

父のガリレオ(Galileo)はヨーロッパ20世紀を代表する大種牡馬サドラーズウェルズと凱旋門賞馬アーバンシーの間に生まれた良血。現役時にイギリス、アイルランド、アメリカで8戦6勝。主な勝ち鞍(G1)に英ダービー、愛ダービー、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS。父の後継馬となってヨーロッパ生産界に君臨し、昨年まで9年連続通算10度の王座に就いている。主な産駒にフランケル、ニューアプローチなどG1馬が多数。直仔の英ダービー優勝はニューアプローチ、ルーラーオブザワールド、オーストラリアに続き4頭目となった。

母のビリーヴンサクシード(Believe'N'succeed)はデインヒル系のエクシードアンドエクセルを父に持つオーストラリア産馬で、現役時はブルーダイアモンドプレリュード(G3・オーストラリア)など8戦2勝。

近親のクロシオはオーストラリアで種牡馬。曾祖母のノベンバースノー(November Snow)はアメリカ産でテストS(G1・アメリカ)、アラバマS(G1・アメリカ)など、22戦8勝の名牝。同牝系からは仏ダービー(G1・フランス)、愛ダービー(G1・アイルランド)優勝のドリームウェル、仏ダービー優勝のスラマニ、オーストラリアンダービー(G1・オーストラリア)優勝のナチュラリズムなどが出ている。

英ダービーとは?

1780年に創設されたイギリスクラシックの最高峰。日本ダービーをはじめ世界のダービーの手本となった。優秀な種を選抜するためのレースであり、去勢馬に出走資格はない。ロンドン郊外のエプソム競馬場で6月の第1水曜に行われていたが、1995年に6月の第2土曜日に変更され、2003年以降は第1土曜日に固定されるとともに出走頭数が20頭に制限された。コースは左回りでスタートからゴールまでの高低差はおよそ40メートル。距離は創設から3年目まで直線1マイルで行われ、1784年より1マイル4ハロン。計測方法の改正によって2017年から1マイル4ハロン6ヤードとなっている。
今年の総賞金は前年より10万ポンド増の160万ポンド(約2億2560万円)で、優勝したアンソニーヴァンダイクは92万1358ポンド(約1億2993万円)を得た。
ダービーレコードは2010年優勝のワークフォースの2分31秒33。日本には1948年のパールダイヴァーからワークフォースまで計19頭の優勝馬が種牡馬として輸入されている。

注記:ことわりのない限り1イギリスポンド=141円で換算。

文:奥野 庸介

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