海外競馬発売

ベルモントステークス(G1)

パリロンシャン競馬場 2400メートル(芝)3歳以上 牡・牝

発売開始時刻
日本時間10月6日(日曜)
ネット投票:午前7時00分
UMACA投票:午前9時20分または午前9時30分
発走予定時刻
日本時間10月6日(日曜)午後11時05分

2019年凱旋門賞コラム

太字は凱旋門賞出走予定馬
10月5日(土曜)時点での情報を基に執筆

エネイブルの牙城は揺るがないとみる

今週の日曜日、パリで新しい歴史が作られようとしている。エネイブル(牝5歳)が、レース史上初めてとなる凱旋門賞(G1・フランス)の3年連続優勝に挑むのだ。圧倒的1番人気が予想される彼女に対峙するライバルは、11頭。全12頭立ての4分の1が、日本からの遠征馬というメンバー構成となった。
当日のパリロンシャンは、一般的に言って日本調教馬があまり好まないとされている重馬場が想定されており、イギリスやアイルランドのブックメーカーにおける日本調教馬3頭は、いずれもあまり人気がない。
実を言えば、地元フランス調教馬は2014年のトレヴを最後に凱旋門賞に勝っておらず、今年は出走する4頭のフランス調教馬に、フランスのファンは5年ぶりとなる地元優勝の期待を寄せている。

だが、残念ながら今年も、フランスの競馬ファンの願いはかなえられそうにない、というのが私の見解だ。カーリッド・アブデュラー殿下による自家生産馬で、ニューマーケットを拠点とするジョン・ゴスデン調教師が管理するエネイブルは、ここまで14戦してたった一度しか敗戦を喫していない。
そして、手綱をとるのは、48歳にして過去最高と言っても過言ではないシーズンを送っているフランキー・デットーリだ。このイタリア人騎手は、凱旋門賞を既に6度も制しているのである。
今季のエネイブルは、エクリプスS、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS、ヨークシャーオークス(いずれもG1・イギリス)を3連勝。
ことに前走のヨークシャーオークスでは、マジカル(牝4歳)を相手に完勝している。ここも、彼女の牙城は揺るがないとみる。

そのマジカルも凱旋門賞に出走してくるが、同馬を管理するエイダン・オブライエン調教師が今年の凱旋門賞を本気で狙っているのは、どうやらマジカルではなく、主戦騎手のライアン・ムーアが騎乗するジャパン(牡3歳)の方であるようだ。
この父ガリレオの牡馬は、7月に同じコースの同じ距離で行われたパリ大賞(G1・フランス)を制している。更に前走のインターナショナルS(G1・イギリス)では、トップクラスの古馬であるクリスタルオーシャンを破っている。”キングジョージ”におけるエネイブルとクリスタルオーシャンの着差はクビ差で、インターナショナルSにおけるジャパンとクリスタルオーシャンの着差はアタマ差だった。

   

だが、そのジャパンは私にとって4番手評価だ。というのも、彼よりも上位に評価したい古馬が2頭いるからだ。その1頭が、ジャパンと同じガリレオ産駒のヴァルトガイスト(牡5歳)である。管理するのは、凱旋門賞7勝という歴代最多勝調教師のアンドレ・ファーブルだ。
彼は今季、5歳を迎えて更に成長した姿を見せている。春のガネー賞(G1・フランス)の勝ち方は実に印象的だったし、前走のフォワ賞(G2・フランス)の勝ち方も、素晴らしいものだった。”キングジョージ”では、彼はエネイブルとクリスタルオーシャンの後塵を拝して3着に終わっているが、エネイブルとの差はわずか2馬身で、内容は悪くなかった。 当日のパリロンシャンの馬場が極端に悪化しないかぎり、2着候補の筆頭はヴァルトガイストであると私はみている。

  • エネイブル

  • ヴァルトガイスト

私が注目するもう1頭の古馬は、チャーリー・アップルビー調教師が管理するガイヤース(牡4歳)である。同馬を所有するゴドルフィンは、マリエンバードで制した2002年以来、凱旋門賞の勝利からは遠ざかっているが、今季の彼のパフォーマンスを見ると、ゴドルフィンの青い勝負服が上位にくるチャンスが、今年はおおいにありそうだ。
4月にパリロンシャンで行われたアルクール賞(G2・フランス)の勝ち方は鮮やかだったし、続いて出走したガネー賞では、ヴァルトガイストの3着となっている。ヴァルトガイストの評価が高い私にしてみれば、ガネー賞も悪い内容ではない。
そして、およそ4か月ぶりの出走となった前走のバーデン大賞(G1・ドイツ)で、彼は2着馬に14馬身差をつけるという破壊的強さを見せた。
しかも、2400メートルの距離をこの馬が走ったのは、バーデン大賞が初めてだったのだ。これは、おおいに評価すべきファクターであると、私はみている。

ソットサス(牡3歳)の評価が5番手というのは、一般的に見れば低いものかもしれない。仏ダービー(G1・フランス)では、仏2000ギニー(G1・フランス)の勝ち馬ペルシアンキングを2着に退けて快勝。その後、約3か月の休みを挟んで出走した前走のニエル賞(G2・フランス)でも、最後の1ハロンまで進路がないピンチに陥りながら、目の覚めるような瞬発力を発揮して勝利している。ただし、今年のニエル賞はそれほど水準の高いレースではなく、ここで戦う相手は前走よりも遥かに強い。
そして、同馬を管理するジャン・クロード・ルジェは、素晴らしい調教師ではあるのだが、これまで凱旋門賞を勝ったことがないのだ。総合的にみて、彼を5番手より上に評価することは出来ない。

  • ガイヤース

  • ジャパン

  • ソットサス

日本調教馬について触れれば、フォワ賞を見る限りキセキ(牡5歳)はワンペースの競馬をする馬のようだが、ヴァルトガイストから3馬身差の3着というのは、それほど悲観する内容ではない。一度コース経験を積んだことは、プラス材料だ。
ブラストワンピースフィエールマンとも、その成績を見ると確たる実績を残している馬たちで、2頭ともに前走の2000メートルという距離よりは、2400メートルにより適性のある馬であることは、間違いなさそうである。

日本贔屓の私としては、3頭にぜひともよい競馬をしてもらいたいと思うのだが、相手関係や馬場状態を考えると、5頭のセレクションに日本馬を入れるわけにはいかなかった。
そういうわけで、私のセレクションは以下の通りである。

エネイブルヴァルトガイストガイヤースジャパンソットサス

  • 文:Desmond Stoneham
  • 訳:合田 直弘

Desmond Stoneham(デスモンド・ストーンハム)

1966年、公認会計士の資格を得る。

1972年に、インターナショナル・レーシング・ビューロー(IRB)に参加。現在もなお、ニューマーケットに本社を置き、世界各国の国際競走の運営支援を行う同社の、役員を務める。

1975年、アイリッシュ・フィールドのフランス特派員に指名され、現在に至るまで43年間にわたって、アイルランドにおける主要競馬メディアに週1回のペースで記事を書き続けている。

1977年、スポーティング・ライフのフランス特派員にも任命され、ジャン・ラッセルのペンネームで執筆。 1986年4月から2012年まで、レーシング・ポストのフランス特派員も務めた。

この他、ザ・タイムス、アイリッシュ・インデペンデント、サラブレッド・レコード、スタッド・アンド・ステーブル、クルス・エ・エルヴァージュなど、各国の競馬雑誌、競馬新聞に寄稿してきた。

ご注意

当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: