海外競馬発売

ジャックルマロワ賞(G1)

ドーヴィル競馬場 1600メートル(芝)3歳以上

  • 発売開始時刻日本時間8月12日(日曜)午前7時00分

  • 発走予定時刻日本時間8月12日(日曜)午後11時20分

コラム

太字はジャックルマロワ賞出走予定馬
8月11日(土曜)時点での情報を基に作成

アルファセントーリがニアルコス家に再びタイトルをもたらすか

メシドール賞(G3・フランス)を制し、フランスの競馬関係者とファンに強い印象を残したジェニアルが、外傷でジャックルマロワ賞(G1・フランス)を回避することになったことは、この父ディープインパクトの牡馬が、今から20年前の1998年にこのレースを制したタイキシャトルの足跡を辿る可能性があっただけに、誠にもって残念である。

しかし、今年のジャックルマロワ賞は依然として、興味深い顔触れで、見どころ満載のレースである。そんな中、馬場状態が非常に重要なカギを握るのが、人気が予想されるアルファセントーリ(牝3歳)だ。この牝馬は、馬場が乾いていれば傑出した能力を持っているが、その一方で、馬場が悪くなった場合にどうなるかは、未知数である。世界のあちらこちらで起きていることと同様に、ドーヴィルもこのところ猛暑に襲われているが、しかし、今週の後半には雨予報が出ている。

アルファセントーリを所有しているのは、1986年からジャックルマロワ賞のスポンサーとなっているニアルコス家で、それ以降、彼らの所有馬がこのレースを制したケースを、8回にわたって目撃してきた。しかし、前回彼らの所有馬がこのG1を勝ったのは、シックスパーフェクションズで制した2003年であったから、空白期間はかなりの長さとなっている。

ジェシカ・ハリントン調教師が管理する、この父マスタークラフツマンの牝馬は、愛1000ギニー(アイルランド。芝1600メートル)、コロネーションS(イギリス。芝1590メートル)、ファルマスS(イギリス。芝1600メートル)をG1・3連勝するという、著しい成績を残している。馬場さえよければ、わずか3か月の間に4つのG1を制するという快挙を、彼女は実現することになるであろう。ニアルコス家のレーシングマネージャーを務めるアラン・クーパーは、私の取材に対し、こうコメントしてくれた。「調教の動きは良く、ハリントン調教師も状態については非常に満足しています。馬場も、稍重までだったら、克服してくれると見ています。ただし、それ以上悪くなると、どうでしょうか」。

今年のジャックルマロワ賞は、3歳牝馬同士の決着になる可能性がおおいにあると見ている。と言うのも、フレディー・ヘッド厩舎のウィズユーが出走の構えを見せているからだ。今年のドーヴィルにおける夏開催の序盤に、ジャックルマロワ賞と同コース・同距離のG1・ロートシルト賞を制したのがウィズユーで、現在絶好調にあると伝えられている。

ジャックルマロワ賞において、抜群の実績を残しているのがフレディー・ヘッドだ。彼は、騎手として6回、調教師として3回、このレースを制しているのである。既に71歳となったフレディー・ヘッドだが、先週の日曜日にも、ドーヴィルで行われたG1競走のモーリスドゲスト賞を、管理馬のポリードリームで制し、依然として戦線の最先端に立つ存在であることをアピールしている。2100メートルの仏オークス(G1・フランス)を使って敗れた後、1600メートルの路線に戻ったのだが、この父ダンシリの牝馬にとってはまさに、1600メートルこそが適距離であったようで、この戦略は大成功であった。

  • アルファセントーリ

  • ウィズユー

直線コースの1600メートルという競走条件に関していえば、そのスペシャリストと言ってもよいのが、イヴ・ジョンソンホートン調教師が送り出すアクシデンタルエージェント(牡4歳)である。更に、良馬場でも重馬場でも能力を発揮できるのが、この馬の強みだ。ロイヤルアスコットのクイーンアンS(G1・イギリス。芝1600メートル)を、単勝オッズ34倍という低評価を覆して制したが、それはこの馬にとって、これまでの競走生活で見せたベストパフォーマンスであった。今の彼は、なかなかにタフな存在となっており、ライバルたちが付け入る隙を見せた際に、一気に台頭しうる馬であると見ている。

ジャックルマロワ賞に、ケン・コンドン厩舎からエントリーしているのが、ローマナイズド(牡3歳)だ。愛2000ギニー(G1・アイルランド。芝1600メートル)を鮮やかな競馬で制した後、ロイヤルアスコットのセントジェームズパレスS(G1・イギリス)では期待を裏切った馬である。前走の敗因についてコンドン調教師は、アスコットの馬場が向かなかったと分析している。

ファブリス・シャペ厩舎が、このドーヴィルの直線コースを舞台としたG1に送り出すのが、インテロジャント(牡3歳)だ。そして、前走のジャンプラ賞(G1・フランス。芝1600メートル)では2着に退けることが出来た、アンドレ・ファーブル厩舎のカスカディアン(牡3歳)と、ここで再び顔を合わせる公算大となっている。このレースもまた、ジャックルマロワ賞と同コース・同距離が舞台だったジャンプラ賞のゴール前で、最も鋭い脚を使ったのがこの2頭で、その着差はわずか短クビ差だった。ここでは、その順番が入れ替わったとしても、全く不思議ではないと見ている。

さて、冒頭でドーヴィルに雨予報が出ていると記したが、道悪なった場合に浮上するのが、カルロ・ラフォンパリアス厩舎のレコレトス(牡4歳)だ。調教師に話を聞くと、彼も雨を待ち望んでいると語ってくれた。今季初戦のミュゲ賞(G2・フランス。芝1600メートル)を制した後、イスパーン賞(フランス。芝1850メートル)も勝ってG1初制覇を果たした同馬は、実績的にも、今年の出走馬の中では上位にランクされる。そして、この2レースとも、馬場状態はやわらかめであった。その一方、7着に敗れた前走のクイーンアンSでは、馬場はGood to Firm という硬めの馬場であった。

私の現時点でのセレクションは、アルファセントーリウィズユーカスカディアンアクシデンタルエージェントレコレトスの順番である。

  • 文:Desmond Stoneham
  • 訳:合田 直弘
  • カスカディアン

  • アクシデンタルエージェント

  • レコレトス

Desmond Stoneham

1966年、公認会計士の資格を得る。
1972年に、インターナショナル・レーシング・ビューロー(IRB)に参加。現在もなお、ニューマーケットに本社を置き、世界各国の国際競走の運営支援を行う同社の、役員を務める。
1975年、アイリッシュ・フィールドのフランス特派員に指名され、現在に至るまで42年間にわたって、アイルランドにおける主要競馬メディアに週1回のペースで記事を書き続けている。
1977年、スポーティング・ライフのフランス特派員にも任命され、ジャン・ラッセルのペンネームで執筆。 1986年4月から2012年まで、レーシング・ポストのフランス特派員も務めた。
この他、ザ・タイムス、イリシッシュ・インデペンデント、サラブレッド・レコード、スタッド・アンド・ステーブル、クルス・エ・エルヴァージュなど、各国の競馬雑誌、競馬新聞に寄稿してきた。

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