海外競馬発売

香港カップ(G1)

シャティン競馬場 2000メートル(芝)3歳以上

発売開始時刻
日本時間12月9日(日曜)
ネット投票:午前7時00分
UMACA投票:午前9時20分または午前9時30分
発走予定時刻
日本時間12月9日(日曜)午後5時30分

2018年香港カップコラム

太字は香港カップ出走予定馬
12月8日(土曜)時点での情報を基に執筆

日本勢と香港勢の対決だが日本馬優勢か

香港最高賞金競走にして、芝2000メートル戦では世界最高賞金競走である香港カップ(G1・香港)は、12月9日(日曜)にシャティンで催される香港国際競走のメインイベントである。今年の出走馬は、遠征馬4頭に対し、地元・香港勢5頭という顔ぶれとなった。香港マイル同様にここも「日本vs.香港」の様相を呈している中、私の見るところ日本優勢という情勢のようだ。

J.サイズ厩舎のステーブルジョッキーとして香港に復帰するという劇的な動きを見せた騎手のJ.モレイラだが、香港カップにおいては、日本調教馬サングレーザーに騎乗する。この父ディープインパクトの4歳牡馬は、まだGⅠ競走を制したことがないが、ここまでの彼の成績は、それを彼がまもなく達成するであろうことを示唆している。昨年のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)ではペルシアンナイトの3着となっている同馬は今年、芝1600メートルの読売マイラーズカップ(GⅡ)と芝2000メートルの札幌記念(GⅡ)を制し、前走の天皇賞(秋)(GⅠ)では上がり600メートル最速の末脚を繰り出して2着となっている。これらの競馬は、彼がGⅠ競走で勝ち負けできる力があることを示しており、タイトルを手中にする機会がすぐにでも訪れそうなことを示している。

そのサングレーザーは、今季ここまで4戦しかしていない。前走の天皇賞(秋)からは6週間という調整期間があり、彼がここに照準を絞って入念に仕上げられ、最高の状態で日曜日のレースを迎えるであろうと想定すべきだろう。ましてや前述したように、鞍上は香港でチャンピオンジョッキーのタイトルを3度獲得し、シャティン競馬場のことなら誰よりもよく分かっているモレイラである。今年の香港カップの主役は、間違いなくこの馬であろう。

サングレーザーにとって最強の敵となるのが、これも日本から参戦するディアドラではないだろうか。この父ハービンジャーの4歳牝馬は昨年秋に秋華賞を制し、GⅠ初制覇を果たしている。そして今年3月、メイダン競馬場を舞台としたドバイターフ(G1・UAE)で、牡馬を相手に3着(同着)に健闘し、その能力の高さを改めて示した。ドバイ遠征後、十分な休養期間を与えられたディアドラは、休み明けとなった芝1800メートルのクイーンS(GⅢ)を楽な競馬で優勝。続いて駒を進めたのが、同じく距離芝1800メートルの府中牝馬S(GⅡ)で、ここでも次走にエリザベス女王杯(GⅠ)を制することになるリスグラシューを2着に退け、鮮やかな勝利を手にしている。

府中牝馬Sの後、同馬を管理する橋田満調教師は、11月のエリザベス女王杯には向かわずに、ディアドラを香港カップに直行させることを決断した。同馬が勝てば、このレースが1999年にG1に格上げされて以降だと、アレクサンダーゴールドラン(2004年)、プライド(2006年)、スノーフェアリー(2010年)に続く、4頭目の牝馬による優勝が達成されることになる。そして、同馬の手綱をとるフランス人騎手のC.ルメールにとっては、2度目の香港カップ制覇となり、同時に、今季の彼にとっては9つ目のG1制覇(注1)となる。

  • サングレーザー

  • ディアドラ

地元の前哨戦である香ジョッキークラブカップ(G2・香港)勝ち馬イーグルウェイと2着馬エグザルタントが、いずれも香港ヴァーズに向かい、昨年の香港カップ2着のワーザーが故障発生で回避することになった。こうなると、地元の期待が集まるのは、昨年のこのレースの勝ち馬タイムワープの全弟にあたるグロリアスフォーエバー(せん4歳)になりそうだ。今年6月、香港における3戦目となったクラス3ハンデ(芝1800メートル)を4馬身差で快勝し、香港の競馬ファンの目を一躍集めることになったのがグロリアスフォーエバーだ。さらにその次走、今度はクラス2ハンデ(芝2000メートル)を、トラックレコードを樹立して快勝。シーズンオフをはさんで、今季初戦となったクラス2ハンデ(芝1800メートル)も制し、3連勝を飾った。

同馬にとって重賞初挑戦となったのが、11月4日のレディースパース(G3・香港)で、逃げたタイムワープを2番手で追走し、直線で猛烈な競り合いに持ち込んだ末、クビ差2着に健闘したのである。前走の香ジョッキークラブカップでも、この兄弟はハイペースで先行争いを演じ、ここでは残り400メートルで脚をなくして6着に敗れた。香港カップではテン乗りとなるS.デソウサが鞍上に指名されたが、今回も逃げるであろうタイムワープと決してやり合うことなく、常識的なペースで折り合うことができれば、ここでは本領を発揮すると見ている。

昨年の香港カップを制し、今年2月には香港ゴールドカップ(G1・香港)を手中に収めた際には、香港における2000メートル路線の最強馬と評価されたのが、A.クルーズが管理するタイムワープ(せん5歳)だ。それだけに、シーズン末までに走ったその後の2戦でいずれも最下位に敗れた時には、ファンをおおいに失望させたものだ。そして、今シーズン初戦となったシャティントロフィーでまたも最下位に敗れた後、続いて出走したレディースパースでは見事な勝利を収め、周囲をおおいに驚かすことになった。タイムワープは復調したかと見られた中で迎えたのが前走の香ジョッキークラブカップ(G2・香港)で、ここで同馬はまたも最下位に惨敗。ただしこのレースに関しては、逃げたものの後続に常にプレッシャーをかけられるという、厳しい展開となったことが敗因だった。

香港カップの歴史をひもといても、前走で最下位に敗れた馬が巻返して優勝した例は一度もなく、直近の5戦のうち4戦において最下位に沈んでいる馬に、大きな信頼を寄せるわけにはいかないというのが偽らざる気持ちだ。しかし、スタートダッシュに成功し、楽なペースで馬群を引っ張ることができれば、タイムワープにも入着までのチャンスはあるように思う。

私のセレクションは、サングレーザーディアドラグロリアスフォーエバータイムワープゴールドマウント(せん5歳)の順である。

注1:JpnⅠを除く

  • グロリアスフォーエバー

  • タイムワープ

  • ゴールドマウント

  • 文:Bart Vanders
  • 訳:合田 直弘

Bart Vanders(バート・ヴァンダース)

バート・ヴァンダースは、競馬メディアに身を置いて20年以上になる。そのほとんどは、アップルデイリーの看板記者として過ごした歳月だが、現在はシンタオ・デイリーで活躍している。海外取材の経験も豊富で、北米、シンガポール、フランス、ドバイ、そして日本に出かけ、ブリーダーズカップ、ドバイワールドカップ、安田記念などを取材している。ちなみに、日本でお気に入りの競馬場は、阪神と園田とのこと。かつてはマカオで騎手エージェントをやっていた時期もあり、現在は、マカオと香港の競馬サークルの橋渡し役ともなっている。

ご注意

当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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