レース結果・回顧

約5か月ぶりの実戦で、愛ダービー馬ジャックホブスが実力を発揮

7頭立てとなったドバイシーマクラシック。しかし、実績馬ぞろいのそのメンバー構成から、レースレベルはおそろしく高く、日本から参戦したサウンズオブアース(牡6歳、栗東・藤岡健一厩舎)もかなり厳しい戦いが予想された。

馬場状態は1つ前に行われたドバイターフ同様、稍重。スタート前からにわかに風の強くなる天候の中、ゲート裏でメンコを外されたサウンズオブアース。少しちゅうちょするそぶりを見せながらもゲートにおさまった。

ゲートが開くと大方の予想通りハイランドリール(牡5歳)が逃げた。同馬は昨年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1・イギリス)を制し、凱旋門賞(G1・フランス)ではファウンドの2着。その後に挑んだブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ)も制した実力馬で、2番人気に支持されていた。しかし、昨年の始動戦となったドバイシーマクラシックで4着に敗れていたように、本来、叩きながら良くなるタイプ。今回も、昨年暮れの香港ヴァーズ(G1・香港、サトノクラウンの2着)以来のレースという点が鍵となった。

2番手は内にジャックホブス(牡5歳)で外にポストポンド(牡6歳)。

愛ダービー(G1・アイルランド)馬のジャックホブスは、前走の英チャンピオンS(G1・イギリス)でアルマンゾルの3着。2着は凱旋門賞馬ファウンドだった。

ポストポンドは凱旋門賞で現地フランスにて1番人気(日本では2番人気)に支持された馬であり、昨年のドバイシーマクラシックでは当時日本の最強馬と評されていたドゥラメンテを相手に快勝。日本でもお馴染みの外国馬で、今回は1番人気に推されていた。

その後ろにサウンズオブアース。さらに後ろに前哨戦のドバイシティーオブゴールド(G2・UAE)でポストポンドを破っていたプライズマネー、昨年のヨークシャーオークス(G1・イギリス)でファウンドに土をつけていたセブンスヘブン、最後方をアーンショーが追走する形となった。

向正面に入ると、馬場状態を考慮したのかハイランドリールのR.ムーア騎手が内ラチから大きく離れ、コースの中央寄りへと鞍下をいざなう。それを追走する各馬も倣うようにそのコースをとるが、隊列自体はほぼ変わらないまま淡々と流れた。前半800m通過は54秒46。1200mは1分18秒35と、スローペースだ。

ほぼ変わらぬ隊列に変化が生じたのは3コーナーを過ぎてから。まずサウンズオブアースのC.ルメールの手が動き出すが、そのまま少しずつ後退。直線手前では逃げたハイランドリールが早くも捕らえられ、外からポストポンド、内からはプライズマネーとジャックホブスのゴドルフィン勢が先頭争いを繰り広げる。

  • 最後の直線でジャックホブスが力強く抜け出す

  • G1勝利は一昨年の愛ダービー以来となる2度目

ラスト400mを切り、先頭に立ったのはジャックホブス。内のプライズマネーは伸び脚を欠き、大外からポストポンドが追い上げるが、昨年見せたような鋭い脚はない。ラスト200mで完全に抜け出す態勢となったのはジャックホブスだった。伸びそうで伸びないポストポンドに代わり、内へ潜り込んだセブンスヘブンが2番手に上がる。結局そのままジャックホブスが先頭でゴールに入り、2馬身1/4差離れてセブンスヘブンが2着。ポストポンドは更に1馬身3/4差離され、プライズマネーに半馬身先着するのがやっと。サウンズオブアースは6着で、ハイランドリールはシンガリ7着に沈んでしまった。勝ち時計は2分32秒39だった。

ジャックホブスに騎乗したW.ビュイック騎手は「芝コースで行った最終追い切りの際に、好仕上がりなのは感じていた。これだけのメンバーに入って勝てたのは、彼の実力があればこそ」と笑顔で語った。先述したようにジャックホブスは実績のある馬だったが、今回は昨年10月以来の実戦。日本と違い外厩制が当たり前のヨーロッパの馬は、仕上がり具合などを見極めるのが難しいが、この馬に関しては鞍上が感じていた通り完璧にできあがった状態だったようだ。そして、同馬が勝利したことで、アルマンゾルやファウンドの強さが改めて浮き彫りになる一戦でもあった。

文:平松さとし

  • 歓喜する関係者に迎えられるジャックホブスとW.ビュイック騎手

  • サウンズオブアースとC.ルメール騎手

6着 サウンズオブアース 藤岡健一調教師のコメント
「流れは悪くなかったですが、馬場の影響なのか、いつもの伸びがありませんでした。送り出すまでのコンディションは良かったのですけどね」

6着 サウンズオブアース C.ルメール騎手のコメント
「スタートはすごく良かったです。馬場が柔らかすぎました。このくらいの馬場では走ったことがないと思います。頑張ってくれましたが、最後は疲れてしまいました」

2017年3月25日(土) メイダン競馬場(アラブ首長国連邦)  

8R

第20回 ドバイシーマクラシック(G1)

 
北半球産馬4歳以上,南半球産馬3歳以上 定量 2410m 芝・左
賞金総額6,000,000米ドル 発走  20:05 (現地時間)
1着賞金3,600,000米ドル 天候:雨 芝:稍重
着順 馬番
(ゲート)
馬 名 (生産国)



騎手 タイム ・
着差



(kg)
調教師 (調教国)


1 2 (02) ジャックホブス(GB) 牡5 57.0 W.ビュイック 2:32.39 J.ゴスデン(GB) 3
2 6 (06) セブンスヘブン(IRE) 牝4 54.5 S.ヘファナン 2.25 A.オブライエン(IRE) 5
3 7 (07) ポストポンド(IRE) 牡6 57.0 A.アッゼニ 1.75 R.ヴェリアン(GB) 1
4 5 (05) プライズマネー(GB) せん4 56.5 A.デフリース 0.5 S.ビン・スルール(UAE) 6
5 1 (01) アーンショー(USA) 牡6 57.0 M.バルザローナ 2.25 S.ビン・ガデイヤー(UAE) 7
6 4 (04) サウンズオブアース(JPN) 牡6 57.0 C.ルメール 3.75 藤岡 健一(JPN) 4
7 3 (03) ハイランドリール(IRE) 牡5 57.0 R.ムーア 1.5 A.オブライエン(IRE) 2
 着差は先着馬からの着差を表しております(馬身表示)。
払戻金
単勝 2 560円 3番人気 馬連 2-6 2,520円 11番人気 馬単 2-6 4,400円 20番人気
複勝 2
6
280円
520円
3番人気
5番人気
ワイド 2-6
2-7
6-7
710円
240円
430円
11番人気
3番人気
6番人気
3連複 2-6-7 1,560円 6番人気
3連単 2-6-7 12,190円 54番人気

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