Q:なぜ降着・失格のルールを変更したのですか?
A:競馬の国際化が進展するなか、降着・失格をはじめとした競走に関するルール全般について、国際間における統一的なルールの必要性から数年前より国際会議で議論されるようになりました。
JRAはこの国際会議にメンバーとして参画し、現行のJRAのルールについて検証を行うとともに海外の競馬主要国におけるルールを参考にして、馬がレースで見せたパフォーマンス(到達順位)が尊重され、シンプルで分りやすい新ルールに変更することにしました。
Q:降着とするかどうかは、誰がどのように判断するのですか?
A:裁決委員が「走行妨害がなければ、被害馬は加害馬より先に入線することができた」と判断した場合に加害馬を被害馬の後ろに降着とします。
Q:走行妨害であっても降着とはならないケースがあるのですか?
A:はい。走行妨害であっても降着になるケースと、ならないケースがあります。また、走行妨害の被害馬が落馬・競走を中止した場合でも、必ずしも失格になるわけではありません。
しかし、加害馬の騎手に対しては、その違反行為に応じて厳正に制裁を科すこととします。つまり、着順を変更するかどうかと、違反行為を犯した騎手に対する制裁は別々に判断します。
Q:走行妨害と関係のない馬との着順は判断のポイントになるのですか?
A:裁決委員は、加害馬と被害馬の関係だけで降着とするかどうかを判断しますので、他の馬との関係は判断のポイントにはなりません。
Q:走行妨害があっても着順が変わらないのであれば、ラフプレーが増えるおそれはないのですか?
A:加害馬の騎手に対しては、その騎乗ぶり・違反行為に応じて厳正に制裁を科します。したがって、着順が変わらなくても騎乗停止などのペナルティーを科すことがあります。これによって、ラフプレーを防止し、公正で安全なレースをこれからも維持していきます。
Q:海外や地方競馬はどのようなルールですか?
A:海外の競馬主要国のうち、イギリス・アイルランドや、香港・ドバイ・オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・マカオなどアジアのほとんどの国において、新ルールと同様のルールが採用されています。また、地方競馬も2013年4月からJRAと同じ新ルールに変更しております。
Q:審議ランプの点灯をなぜ限定するのですか?
A:お客様に勝馬投票券をお捨てにならないよう注意していただくために審議ランプを点灯することとします。これによって、すみやかなレースの確定と円滑な競馬の施行を目指します。なお、6位以下に入線した馬の着順に変更の可能性がある場合、審議ランプは点灯しませんが、後刻その状況をパトロールビデオの放映やJRAホームページでお知らせします。
Q:新ルールの導入によってどのように変わりますか?
A:新しい降着・失格のルールは、各馬がレースで見せたパフォーマンスを尊重する、シンプルで分かりやすいものになります。
|