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年度代表馬2頭の迫力のマッチレース
平成8年阪神大賞典 ナリタブライアン



【平成の名勝負、舞台は阪神大賞典】
昭和62年に暮れから春に施行時期を移して以降、阪神大賞典は春の天皇賞の重要なステップレースとなった。 毎年のようにビッグネームの出走があり、ファンにとっては古馬のGIIの中でも特に注目度の高いレースになったが、 1ヵ月半後には3200mの長丁場で本番が行われるだけに、有力馬の関係者にとっては馬の消耗を抑えながら好走が求められる難しいレースだ。 しかし、1頭の実力馬が本気になったことで、もう1頭の実力馬の闘志に火が点き、GIの前哨戦とは思えない迫力のマッチレースが繰り広げられたことがある。 それが、平成の名勝負と謳われる平成8年の阪神大賞典だ。

【苦しむナリタブライアンと天才の決意】
平成6年に三冠と有馬記念を制し、年度代表馬に輝いたナリタブライアン。 しかし、5歳春の阪神大賞典優勝後、股関節炎を発症してからの同馬はそれまでの強さが嘘のように勝てなくなった。 秋の天皇賞12着、ジャパンC6着、有馬記念が4着。しかし、過去3戦の着順の上昇が示す通り、復調の気配は感じられた。 そして、調教の動きにも日に日に力強さが増していく。ジャパンCから手綱を任された武豊は、 この馬とコンビを組む以前にナリタブライアンの恐ろしいほどの強さを他馬に騎乗して嫌というほど味わっている。 馬自身の問題とは言え、そんな名馬に騎乗して結果を出せないことが武には悔しかった。
“体調はここ2戦とは違う。今回は負けられない!”
阪神大賞典に懸ける意気込みは、誰よりも強かった。

【年度代表馬2頭の火の出るようなマッチレース】
復活を狙うナリタブライアンにとって、最大のライバルは前年の年度代表馬マヤノトップガン。 菊花賞制覇の勢いに乗って有馬記念で古馬も撃破した勢いのある5歳馬を、ファンは僅かの差で1番人気に支持した。 10頭立てのレースは長丁場らしいスローペース。静かに流れていたレースが動き始めたのは3コーナーだった。 それまで4番手を進んでいたマヤノトップガンが痺れを切らしたように先頭に立ち、これに合わせてナリタブライアンが外から仕掛ける。 2頭の瞬発力に他の8頭はついて行けない。4コーナーでの勢いはナリタブライアン。三冠馬の復活を待ちわびていたファンから歓声があがる。 ところが、直線に入ると内のマヤノトップガンが巻き返しに出る。 ナリタブライアンも懸命に辛抱するが、近走の勢いの差を見せ付けるようにマヤノトップガンはクビほどのリードを奪い、 そのまま逃げ込み態勢に入った。勝負あったと誰もが感じた瞬間、今度はナリタブライアンが残る気力を振り絞って再度の差し返しに出る。 ゴール直前でナリタブライアンの馬体はグイっと伸び、外からマヤノトップガンをアタマ差交わしてゴールを駆け抜けた。
「なんとしても勝ちたかった。ゴールした瞬間、鳥肌が立ちましたよ」
数々のビッグタイトルを手にしてきた天才騎手さえも痺れた壮絶なマッチレースでの勝利。 年度代表馬同士の意地と意地のぶつかり合いは、確かに平成の名勝負と呼ぶにふさわしい。

(年齢は旧表記)





H08 阪神大賞典


S38 日本ダービー メイズイ
S40 有馬記念 シンザン
S42 阪神大賞典 キーストン
S47 日本ダービー ロングエース
S48 弥生賞 ハイセイコー
S48 日本ダービー タケホープ
S50 桜花賞 テスコガビー
S51 朝日杯3歳S マルゼンスキー
S52 有馬記念 テンポイント
S56 ジャパンC メアジードーツ
S58 菊花賞 ミスターシービー
S59 ジャパンC カツラギエース
S59 有馬記念 シンボリルドルフ
H01 ジャパンC ホーリックス
H02 有馬記念 オグリキャップ
H05 有馬記念 トウカイテイオー
H08 阪神大賞典 ナリタブライアン
H10 毎日王冠 サイレンススズカ
H11 有馬記念 グラスワンダー
H12 有馬記念 テイエムオペラオー
H13 JCダート クロフネ
 
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 1996年 第44回 阪神大賞典(GII)

6059 1996年3月9日
1回阪神5日11R
  3000m
 芝・右
  天候:晴 
  芝:良 
  発走 15時 45分

本賞
64,000,000円 26,000,000円 16,000,000円  9,600,000円  6,400,000円
付加賞
756,000円 216,000円 108,000円
 







馬 名


騎手名
調教師名
タイム
着差
単勝
人気
1
2 2 ナリタブライアン 6  
武 豊 大久保 正陽 3:04.9
(2)
2
8 10 マヤノトップガン 5  
田原 成貴 坂口 正大 3:04.9 アタマ (1)
3
7 7 ルイボスゴールド 5  
坂口 重政 大倉 護 3:06.4 (7)
4
3 3 トウカイパレス 5  
佐藤 哲三 中村 均 3:06.5 1/2 (4)
5
7 8 ハギノリアルキング 7  
藤田 伸二 小林 稔 3:06.5 ハナ (3)
6
4 4 ノーザンポラリス 6  
的場 均 森 秀行 3:06.6 1/2 (5)
7
8 9 サイレントトーキー 6  
岸 滋彦 野村 彰彦 3:06.8 1・1/4 (6)
8
6 6 アワパラゴン 6  
松永 幹夫 松元 茂樹 3:06.9 1/2 (8)
9
1 1 スティールキャスト 6  
河内 洋 森 秀行 3:07.3 2・1/2 (9)
10
5 5 チアズセンチュリー 8  
本田 優 土門 一美 3:07.6 1・3/4 (10)

(年齢は旧表記)