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1年振りの実戦で見せた帝王の真の強さ
平成5年有馬記念 トウカイテイオー



【天才肌の名馬】
4歳までのトウカイテイオーは、父シンボリルドルフ譲りの圧倒的な強さと安定感で連勝を伸ばし続けた。 しかし、古馬になると一転、人気を裏切ったかと思うと、評価の下がったところでビッグタイトルを獲得するややムラな印象の馬に変貌していく。 実際には敗れたレースには確たる敗因があり、それ以外のレースではトウカイテイオーは常に高い能力を発揮しているのだが、 マスコミは成績から感じられるこの馬の意外性を“天才肌”と評した。結果的にトウカイテイオーの現役最終戦となった平成5年の有馬記念は、 なんと364日振りの出走という不利を克服しての優勝。確かに天才と呼びたくなるようなレースで、多くのファンはこの優勝に驚きの声をあげた。 しかし、過去の敗因を冷静に分析していた調教師の松元省一にとっては、このレースでの優勝は奇跡でもなんでもなかった。

【松元省一調教師の自信】
平成5年の有馬記念はGI馬が8頭も出走した豪華な顔触れ。1番人気には菊花賞圧勝の4歳馬ビワハヤヒデ、 2番人気は前走のジャパンCで大金星をあげた5歳馬レガシーワールド、3番人気がこの年のダービー馬ウイニングチケット。 GI3勝の6歳馬トウカイテイオーの実績はこのメンバーでも最右翼だったが、なにしろ前年の有馬記念以来の出走。 4番人気の評価は仕方のないところだったろう。しかし、松元は“アクシデントがなければ勝ち負けになる”と、 トウカイテイオーの好勝負に自信を持っていた。トウカイテイオーには生涯で3度の敗戦があるが、 5歳時の天皇賞は春が調整ミス、秋は休み明けで馬が苛立ち、引っ掛かって乱ペースに巻き込まれてしまったこと、 前年の有馬記念はスタート直後に腰の筋肉を痛めて力を出せなかったことが敗因と松元は判断していた。 「休み明けでも、昨年の有馬記念より状態は上」と追い切り後にコメントした松元にとって、 残る不安は実戦に行っての馬のレース勘と折り合いだけだった。

【奇跡ではなく、実力でつかんだ勝利】
スタートから僅か200mを過ぎたところで、松元は安堵の表情を見せた。トウカイテイオーが好位でスムーズに折り合っていたからだ。 道中は中団に控えたトウカイテイオーは、4コーナーで外から先行勢を射程圏へ。2番手から抜け出しにかかるビワハヤヒデの脚取りは力強かったが、 ファンが胸躍らせて直線の攻防を迎えようとするその前に、松元は“大丈夫だ、勝った!”と、すでに愛馬の勝利を確信していた。 1年のブランクか、ビワハヤヒデに取り付いたところで一瞬手ごたえを無くしかけたトウカイテイオーだったが、 鞍上の叱咤激励に再び気力を取り戻し、ビワハヤヒデを抜き去って先頭でゴールを駆け抜けた。
「やっぱりこの馬は強い!」
ファンだけではなく、多くの競馬関係者さえも感嘆させたトウカイテイオーの復活劇。しかし、松元は冷静だった。 もちろん、有馬記念を制した大きな喜びはあったが、現役競走馬で一番強いと信じるトウカイテイオーが、 ほぼ満足のいく仕上がりで迎えたレース。それを勝ったことは決して奇跡ではなかった。 馬の力を信じてレースに送り出した関係者と、それにこたえたトウカイテイオー。真の最強馬だったからこそ、 364日振りのGI出走優勝というJRA最長記録は成し遂げられたのだ。

(年齢は旧表記)





H05 有馬記念


S38 日本ダービー メイズイ
S40 有馬記念 シンザン
S42 阪神大賞典 キーストン
S47 日本ダービー ロングエース
S48 弥生賞 ハイセイコー
S48 日本ダービー タケホープ
S50 桜花賞 テスコガビー
S51 朝日杯3歳S マルゼンスキー
S52 有馬記念 テンポイント
S56 ジャパンC メアジードーツ
S58 菊花賞 ミスターシービー
S59 ジャパンC カツラギエース
S59 有馬記念 シンボリルドルフ
H01 ジャパンC ホーリックス
H02 有馬記念 オグリキャップ
H05 有馬記念 トウカイテイオー
H08 阪神大賞典 ナリタブライアン
H10 毎日王冠 サイレンススズカ
H11 有馬記念 グラスワンダー
H12 有馬記念 テイエムオペラオー
H13 JCダート クロフネ
 
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 1993年 第38回 有馬記念(GI)

3492 1993年12月26日
5回中山8日9R
  2500m
 芝・右
  天候:晴 
  芝:良 
  発走 15時 20分

本賞
130,000,000円 52,000,000円  33,000,000円  20,000,000円  13,000,000円
付加賞
3,234,000円 924,000円 462,000円
 







馬 名


騎手名
調教師名
タイム
着差
単勝
人気
1
3
4
トウカイテイオー

6
 
田原 成貴
松元 省一
2:30.9

(4)
2
8
13
ビワハヤヒデ

4
 
岡部 幸雄
濱田 光正
2:31.0
1/2
(1)
3
7
12
ナイスネイチャ

6
 
松永 昌博
松永 善晴
2:31.6
3・1/2
(10)
4
5
8
マチカネタンホイザ

5
 
柴田 善臣
伊藤 雄二
2:31.6
アタマ
(13)
5
6
9
レガシーワールド

5
 
河内 洋
森 秀行
2:31.7
クビ
(2)
6
8
14
メジロパーマー

7
 
横山 典弘
大久保 正陽
2:31.9
1・1/4
(9)
7
2
2
セキテイリュウオー

5
 
田中 勝春
藤原 敏文
2:32.1

(7)
8
4
6
ライスシャワー

5
 
的場 均
飯塚 好次
2:32.1
クビ
(5)
9
3
3
ベガ

4
 
武 豊
松田 博資
2:32.3
1・1/4
(6)
10
4
5
ウィッシュドリーム

5
 
藤田 伸二
坪 憲章
2:32.3
クビ
(11)
11
7
11
ウイニングチケット

4
 
柴田 政人
伊藤 雄二
2:32.6

(3)
11
1
1
エルカーサリバー

5
  蛯名 正義
田中 良平
2:33.1

(14)
13
6
10
エルウェーウィン

4
  南井 克巳
坪 憲章
2:34.7
10
(8)
14
5
7
ホワイトストーン

7
  田面木 博公
高松 邦男
2:34.8
クビ
(12)

(年齢は旧表記)