このページは2004年に制作されたものです

世界の強豪を幻惑した逃げ脚
昭和59年ジャパンC カツラギエース



【三冠馬2頭、日本馬が最強の布陣で臨んだジャパンC】
昭和59年の第4回ジャパンC。過去3回のレースで外国招待馬の強さを嫌というほど味わってきた日本のファンにとって、これほど心躍り、待ち遠しいレースはなかっただろう。イギリスの強豪せん馬ベッドタイム、アメリカのターフ戦線で一流の成績を残しているマジェスティーズプリンス、フランスの実力馬エスプリデュノールなど、この年の外国招待馬も過去3回に劣らぬ強豪揃いだったが、それを迎え撃つ日本勢の陣容は間違いなく過去最強。クラシック三冠に加え、秋の天皇賞で4つ目のビッグタイトルを獲得した5歳馬ミスターシービー、無敗のまま三冠馬の称号を手に入れた4歳最強馬シンボリルドルフの2頭が出走し、今年こそは日本馬初の歓喜の優勝シーンが見られるものと、ファンは続々と東京競馬場へと詰め掛けた。

【日本馬初のジャパンC制覇、しかし・・・】
そして結果は、見事に日本馬が初優勝。しかし快挙を成し遂げたのは、期待を集めた両三冠馬ではなく、10番人気の伏兵カツラギエースだった。先手を取った同馬は見た目には大逃げの形も、現調教師の西浦勝一が絶妙のペース配分で直線まで脚を残し、最後の200mを12秒2のラップでまとめて先頭でゴールを駆け抜けた。1馬身半差の2着にベッドタイム、3着にシンボリルドルフ、日本のエースとして1番人気に支持されたミスターシービーは10着に大敗した。待ちに待った日本馬の勝利だったが、先ほどまで日本馬の走りに声援を送っていた多くのファンは、明らかに戸惑っていた。競馬場内にはなんとも形容しがたい空気が充満し、レースリプレイで優勝馬がカツラギエースだったことを確かめると、ファンの口からは感嘆ともため息とも言えないような声が漏れた。

【西浦秘策の長手綱】
カツラギエースはジャパンCまでに重賞で6回の優勝があるが、その6勝をあげたレースの距離は1800〜2200m。“中距離ならミスターシービー、シンボリルドルフ相手でも互角の勝負ができる”と確信していた西浦にしても、2400mのジャパンCで勝ち負けの勝負ができるとは考えていなかった。しかし、できることなら三冠馬のどちらか1頭に先着してみたい、そんな強い気持ちだけはあった。距離をもたすためにはどうすればいいか、考えた末に出した結論が長手綱だった。普段より30センチも手綱を長くし、道中は馬の行くままに走らせて見ようという考え。凄い効果が期待できるかもしれない半面、惨敗の可能性もある決断。そして、その冒険は見事に吉と出た。マスコミでは恵まれた優勝との論調も目立ったが、シンボリルドルフ騎乗の岡部幸雄は後日、「カツラギエースは強くなっている。それを僕も含めて他の騎手が見抜けずに、マイペースで逃がしてしまった。2分26秒3の勝ちタイムは、まぐれでマークできるものではありません」とレースを分析、カツラギエースの強さを認めている。カツラギエース自身も、現役最終戦となった次走の有馬記念でシンボリルドルフには完敗したものの、同世代の強敵ミスターシービーを3着に抑え、ジャパンCでの好走がフロックではなかったことを証明して見せた。

(年齢は旧表記)





S59 ジャパンC


S38 日本ダービー メイズイ
S40 有馬記念 シンザン
S42 阪神大賞典 キーストン
S47 日本ダービー ロングエース
S48 弥生賞 ハイセイコー
S48 日本ダービー タケホープ
S50 桜花賞 テスコガビー
S51 朝日杯3歳S マルゼンスキー
S52 有馬記念 テンポイント
S56 ジャパンC メアジードーツ
S58 菊花賞 ミスターシービー
S59 ジャパンC カツラギエース
S59 有馬記念 シンボリルドルフ
H01 ジャパンC ホーリックス
H02 有馬記念 オグリキャップ
H05 有馬記念 トウカイテイオー
H08 阪神大賞典 ナリタブライアン
H10 毎日王冠 サイレンススズカ
H11 有馬記念 グラスワンダー
H12 有馬記念 テイエムオペラオー
H13 JCダート クロフネ
 
当サイトのムービーはMicrosoft Windwos MediaPlayerを使用しております。
 
 1984年 第4回 ジャパンカップ(GI)

3193 1984年11月25日
5回東京8日10R
  2400m
 芝・左外
  天候:晴 
  芝:良 
  発走 15時 20分

本賞
75,000,000円 30,000,000円  19,000,000円 11,000,000円   7,500,000円
付加賞
163,800円 46,800円 23,400円
 







馬 名


騎手名
調教師名
タイム
着差
単勝
人気
1
6
10
カツラギエース

5
 
西浦 勝一
土門 一美
2:26.3

(10)
2
3
4
ベッドタイム

5
 
W.カーソン
W.ハーン
2:26.5
1・1/2
(2)
3
7
12
シンボリルドルフ

4
 
岡部 幸雄
野平 祐二
2:26.5
アタマ
(4)
4
5
7
マジェスティーズプリンス

6
 
D.マクベス
J.キャンティー
2:26.5
ハナ
(3)
5
4
6
ウイン

5
 
A.グレール
S.ベイリー
2:26.8

(6)
6
5
8
キーウイ

8
 
J.キャシディ
E.ラプトン
2:26.9
1/2
(11)
7
7
11
ストロベリーロード

6
 
L.ピゴット
J.ニコルス
2:26.9
クビ
(7)
8
8
14
バウンティーホーク

5
 
H.ホワイト
J.カミングズ
2:27.2
1・3/4
(8)
9
4
5
ウェルノール

4
 
C.アスムッセン
G.ベネッティ
2:27.9

(9)
10
1
1
ミスターシービー

5
 
吉永 正人
松山 康久
2:28.2

(1)
11
2
2
エスプリデュノール

5
 
G.ムーア
J.フェローズ
2:28.7

(5)
12
6
9
カイザーシュテルン

7
 
E.アプター
O.ラングネル
2:28.8
1/2
(14)
13
8
13
バウンディングアウェイ

4
 
D.クラーク
M.ベンソン
2:29.0
1・1/2
(12)
14
3
3
ダイアナソロン

4
 
田原 成貴
中村 好夫
2:29.1
クビ
(13)

(年齢は旧表記)